マンションをフルリノベーションするお値段は？費用別の事例をチェック

内装や設備を新しくし、快適な暮らしを実現できるリノベーション。最近では新築ではなくマンションの一室を改装して住む方も増えています。

この記事では、マンションをフルリノベーションする際に必要な情報を解説しています。費用相場やローンの組み方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事を監修したプロ

大貫　聖 さん

ISK工房株式会社

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フルリノベーションとは

フルリノベーションとは、内装をすべて取り払い、スケルトンと呼ばれる骨組みだけの状態にしてから工事を始めることです。間仕切り壁も取り払える構造であれば間取りも変更でき、大胆な改修を実現できます。

なお、施工会社によっては、間取りを変えずに全体的に改修することをフルリフォーム、間取りを変える工事をスケルトンリフォームと呼び分けていることもあります。名称にこだわらず、どのような工事を実施したいのかを明確にしてから、施工会社に相談するようにしましょう。

フルリノベーションする際のポイント

リフォームとは古い部分や壊れている設備を修繕することを指します。一方、リノベーションとは新しい価値をプラスすることを指すことが一般的です。

例えば、古くなったフローリングを張り替えることはリフォームですが、床暖房工事を実施して機能を新たに付け加えることはリノベーションです。

フルリノベーションを実施することでマンション全体に新しい価値が付加され、より住み心地の良い状態にすることができます。具体的にどのようなメリットがあるのか、またデメリットについても見ていきましょう。

メリット

マンションのフルリノベーションには次のメリットがあります。

• 自由度の高い住まいづくりを実現できる
• 売却や賃貸がしやすくなる
• 物件の選択肢が広がる

構造によっては間取りを大胆に変更することもできるため、自由度の高い住まいづくりを実現できます。設備を充実させることで快適性が高まり、物件の魅力が高まることもフルリノベーションのメリットです。将来的に売却や賃貸を検討している場合も、フルリノベーションを実施できるでしょう。

また、新築マンションは数が限られていますが、中古マンションを視野に入れることで物件の選択肢が広がります。暮らしたいエリアが決まっている場合は、中古マンションを購入してフルリノベーションをするという方法も検討しましょう。

デメリット

フルリノベーションには次のようなデメリットもあります。

• 工事費用がかかる
• 追加工事が必要になるケースもある
• 住むまでに時間がかかる

フルリノベーションにはお金がかかります。マンションの床面積が広く、グレードの高い設備や素材を導入する場合には、さらに工事費用が高額になるでしょう。

また、マンションによっては耐震補強工事や断熱性能を高める工事、シロアリ駆除や予防の作業なども必要になることがあります。予定していたよりも工事費用が高額になる可能性もあるので注意しましょう。 住むまでに時間がかかる点にも注意が必要です。

通常であれば引き渡しを受けた時点で居住することができますが、フルリノベーションを実施する場合にはさらに2～6ヵ月ほど待ってから暮らせるようになります。

注意点

フルリノベーションを実施するときには、次の点に注意しましょう。

• 仮住まいが必要になることがある
• 提案力の高い業者を選ぶ
• 工事が可能な範囲を確認する

居住中のマンションをフルリノベーションする場合は、仮住まいが必要になります。工事費用に加え、仮住まいの費用や引越し費用も見積もっておきましょう。

また、現時点での希望だけでなく、ライフステージの変化も考慮したプランを提案してくれる業者を選ぶと、より暮らしやすいマンションに仕上げることができます。複数の業者に相談し、プランを比較して選ぶようにしましょう。 マンションによっては工事に制限がかかることもあります。構造や管理規約を調べ、したい工事ができるのか調べておきましょう。

費用別フルリノベーション事例

工事内容や床面積、素材や設備のグレードによってリノベーション工事の費用は異なります。フルリノベーションの費用相場や、予算別の工事内容について解説します。

フルリノベーションの費用相場

スケルトン状態にして間取りから変える場合、工事費用の相場は250～900万円程度です。グレードの高い素材や設備を利用する場合、あるいは床面積が広い場合などはさらに高額になることもあります。

300万円前後

300万円前後の予算の場合、以下の工事を実施できます。

• システムキッチンとユニットバス、洗面台、トイレの交換
• 全室の壁紙の張り替え
• フローリングの重ね張り

ただし、いずれも安価なグレードの素材や設備を選ぶ必要があります。グレードの高い素材や設備を選ぶ場合は、300万円を大きく超えるので注意しましょう。

500万円前後

500万円前後の予算であれば、以下の工事を検討できます。

• システムキッチンとユニットバス、洗面台、トイレの交換
• 全室の壁紙の張り替え
• フローリングの張り替え
• 和室を洋室に変更
• 間取りの一部変更

ただし、この場合もあまり高いグレードの素材や設備を選ぶと、予算を超える可能性があります。優先したい工事内容を決め、予算内に納めるようにしましょう。

600万円〜

予算が600万円以上あれば、大がかりな工事も可能です。例えば、次のような工事も実施できます。

• システムキッチンとユニットバス、洗面台、トイレの交換
• 全室の壁紙の張り替え
• フローリングの張り替え
• 和室を洋室に変更
• スケルトン状態にして間取りを全部変更

素材や設備にこだわれば、工事費用は際限なく高くなります。予算をあらかじめ決めてから見積もりを取るようにしましょう。

費用に関しての注意点

工事内容や工事範囲が増えれば増えるほど、費用も高額になります。次の2点に注意して、無理のないフルリノベーションを実現しましょう。

• 費用の内訳を確認する
• ローンの組み方

それぞれの注意点を解説します。

費用の内訳

業者から見積もりを取るときは、費用の内訳が詳細に記載されているか確認しましょう。素材や設備ごとに単価が明確に記載されていると、グレードを変更したときにどの程度費用が変わるか計算しやすくなります。

ローンの組み方

リノベーション費用をローンで準備する場合、住宅ローンとリフォームローンのいずれかを検討できます。住宅ローンはリフォームローンよりも金利が低い傾向にありますが、審査に時間がかかり、住宅を担保にするため手続きが複雑です。

一方、リフォームローンは住宅を担保にしない分、手続きが簡単で審査も短時間で終わる傾向にあります。しかし金利が高めで借入れ期間が短めのことが多いです。金融機関とも相談のうえ、ご自身に合うローンを選びましょう。

マンションのフルリノベーションの手順

フルリノベーションは以下の手順で進みます。

1. 業者に相談
2. 業者による現地調査
3. プランの提案
4. 見積もり
5. 契約
6. 工事
7. 引き渡し

工事内容によっては半年～1年ほどかかることもあります。その間の仮住まいの手配なども必要になるので、早めに業者に相談するようにしましょう。

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フルリノベーションを実施することで、中古マンションも美しく快適な住まいに変えることができます。売却や賃貸もしやすくなるので、資産活用にも役立つでしょう。

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監修したプロのコメント

フルリノベーションは大がかりな工事になるため、その分費用も大きくなる傾向になります。依頼を行う段階で相見積もりを行ったり、見積もりの内訳をしっかり確認することで、より適切な業者を選ぶことができるでしょう。

この記事を監修したプロ

大貫 聖 さん

ISK工房株式会社

工事管理や段取りは建築士の資格のある社員が担当致します。手戻りや無駄のない工事でしっかり対応。また担当社員により迅速なお見積り、ご提案を致しますので、他社との相見積もりでもぜひお声がけください。

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