床材の種類とは?特徴から選ぶ床材の選び方

2022/11/15 2024/04/16
床材の種類とは?特徴から選ぶ床材の選び方

住宅の床に使用する床材は、部屋の雰囲気や快適さを大きく左右する重要な要素です。床材の素材には複数の種類があり、フローリングやカーペット・コルクシートや天然石など、多くの選択肢があります。フローリング1つとっても、木材の種類や合板か一枚板かなど、種類はさまざまです。

また、床材ごとに機能性や価格は異なります。リフォームする際は、人気の床材や部屋ごとに適した床材について理解して選ぶのがおすすめです。この記事では、床材の種類や部屋別の床材の選び方などを解説します。床の施工を検討している方は必見です。

床材とは?

床材とは、住宅の床に使用する仕上げ材のことです。建物において、床は多くの面積を占めるため、部屋の雰囲気や快適さを大きく左右します。

床材には、フローリング・コルクシート・天然石など複数の種類があります。デザイン性が高くて人気なものから機能性に優れたものまで、素材ごとに特徴はさまざまです。また、同じフローリングの中でも、天然木のみを使用したものと合板と天然木をあわせたものがあり、使用する木材ごとに特徴が異なります。

例えば、足触りを重視するなら柔らかいクッションフロアやカーペット、水回りで使用するなら防水加工が施されたフローリングやクッションフロアが人気です。また、子どもが安全に過ごせ、汚れるリスクに備えてお手入れがしやすいことが求められる子ども部屋には、コルクやタイルカーペットも向いています。

施工の際は、床材を使用する場所を考え、デザインや機能性、価格などの面から総合的に判断しましょう。

主な床材の種類と特徴を紹介

ここでは、以下の床材について、特徴やメリット・デメリットを紹介します。

  • フローリング
  • クッションフロア
  • フロアタイル
  • カーペット
  • コルク
  • モザイクタイル
  • 天然石

上記のように、床材は種類が豊富です。また、人気のフローリングには、天然木を一枚板として使用したものや合板を使用したものがあったり、木材の種類ごとに多くの種類があったりします。床材によっては、シートタイプやタイルタイプなど、形状もさまざまです。それぞれ部屋に与える雰囲気や施工しやすさ、価格などが異なります。床材ごとの特徴を理解し、部屋ごとに適切な床材を選びましょう。

フローリング

多くのリフォームで用いられており、施工事例が多いフローリングは、無垢フローリングと複合フローリングに分けられます。無垢フローリングとは、天然の木材をそのまま一枚板に加工した床材です。一方、複合フローリングは、合板の表面に天然の木材を使用した化粧板を貼って作られています。

無垢フローリングは、杉・ひのき・メープル・オークなど、使用する木材ごとに色合いや特徴が異なります。無垢フローリングのメリットは、木目の美しさを活かしたデザイン性や断熱性、足触りに優れている点です。種類もさまざまであるため、部屋に合うものを選べます。一方、木材によっては傷つきやすかったり、湿度の変化で収縮したりといった点がデメリットです。

複合フローリングには、以下の3つのタイプがあります。

  • 挽き板タイプ
  • 突板タイプ
  • シートタイプ

挽き板タイプは、基板の表面に施す天然木の単板が最も厚いタイプです。その分料金がかかります。

突板タイプは、複合フローリングの中で最も一般的なタイプで、レパートリーが豊富です。

シートタイプは、基板の表面に木目がプリントされた樹脂フィルムや紙などでできたシートが貼られています。木材は使用していません。

複合フローリングのメリットは、無垢フローリングよりも費用が安く、変形しにくく扱いやすい点です。また、表面加工によっては、高い機能性が実現できます。一方、無垢フローリング特有の木の素材感に劣ることや、化粧板が剥がれて基板が見えてしまう可能性があるなどのデメリットがあります。

クッションフロア

クッションフロアは、塩化ビニル製のシート状床材です。その名のとおりクッション性があり、表面には木目やタイルなどの柄がプリントされています。1.8〜3.5ミリメートルほどの厚さが一般的です。

クッションフロアのメリットは、狭い場所でも施工しやすい点です。既存のクッションフロアに新しいクッションフロアを重ね貼りするリフォームもできます。また、フローリングやほかの床材に比べると、費用が安く済むのも特徴です。

一方、耐久性が高くないというデメリットがあります。とくに安い床材は、使っていくうちに表面のプリントが剥がれてしまいやすいです。

フロアタイル

フロアタイルは、塩化ビニル製のタイル状床材です。クッションタイルと違い、クッション性がなく薄いのが特徴です。

フロアタイルには、耐久性や耐水性に優れているというメリットがあります。また、色や柄などデザインのレパートリーが多いです。リフォームの際は、既存のフローリングに敷き詰めるだけで済むため、施工しやすい点も特長です。

一方、熱に対する耐久力が低かったり、使用するうちに表面が摩耗してしまったりといったデメリットがあります。

カーペット

カーペットは、糸を織って作られた柔らかい床材です。カーペットには、ロールカーペットとタイルカーペットがあります。ロールカーペットは、一般的な1枚のカーペットです。一方、タイルカーペットは、タイルのように敷き詰めることでフロアを覆います。

カーペットのメリットは、糸でできているため柔らかく、クッション性に優れている点です。物を落とした時の衝撃を和らげてくれたり、足音を吸収してくれたりします。賃貸マンションやオフィスのリフォームにおすすめです。また、フローリングに比べて足腰に負担がかかりにくいです。さらに、保温性が高く、足元を温めてくれます。

また、タイルカーペットなら、リフォームしたい箇所だけに敷き詰めれば良いため扱いやすいです。汚れても部分的に張り替えられます。

カーペットのデメリットは、織物であるためゴミが入ったり、ダニが発生したりするリスクがある点です。そのため、こまめなお手入れが必要です。

畳は、いぐさを原料にした和風の床材です。フローリングを畳に張り替える施工によって、部屋を和室にリフォームできます。最近では、縁がなくモダンな雰囲気に仕上げられる琉球畳も人気です。さまざまなブランドが、琉球畳を販売しています。

畳を新しく敷く際は、1畳あたり1万〜3万5,000円ほどの費用がかかります。琉球畳はより高価です。

畳は、フローリングに比べクッション性が高く、断熱性や保湿性などにも優れています。また、畳は表と裏が使えるため、片面が劣化した場合は裏返して使用できるのも便利です。

一方、日に当たると変色してしまったり、上にカーペットを敷くと通気性が悪くなり、カビの原因になったりする点に注意しましょう。また、和室の使用頻度が減っていることから、畳をフローリングやフロアタイルなどに張り替える施工や、DIYの事例が多いです。

コルク

コルクは、コルク樫の木の皮を砕いてできたものです。環境に優しい素材とも言われています。コルクを使用した床材には、コルクタイルやコルクカーペット、コルクシートやコルクマットなどがあります。柔らかく、自然素材ならではの温かみのあるデザインが特徴です。

コルクのメリットは、弾力性があり足腰に負担がかかりにくい点です。また、保温性や断熱性、吸温性や吸湿性にも優れています。フローリングに比べて滑りにくく、安全性が高いのもメリットです。

一方、日に当たると変色する点や、補修が難しく、劣化した場合は張替えリフォームが必要な点はデメリットです。また、施工できる業者が少ない傾向にあります。

モザイクタイル

モザイクタイルとは、1辺の長さが5センチメートル以下の小さなタイルのことです。タイルにはフロアタイルや外壁用タイルなどがありますが、モザイクタイルはサイズによって分類されます。

陶磁器で作られたものが多く、床材では、複数のモザイクタイルをシート状に組み合わせたものが使われます。陶磁器のタイルだけで作られたタイルモザイクや、ガラスを使用したガラスモザイク、大理石を使用した大理石モザイクなど、種類はさまざまです。

モザイクタイルのメリットは、サイズが小さいため、リフォーム箇所に合わせて複雑な施工ができる点です。また、耐久性や耐水性にも優れています。色や柄、形状などのレパートリーが豊富で、部屋の雰囲気に合わせてデザインを選べるのも特長です。一方、滑りやすいというデメリットがあります。

天然石

大理石や御影石などの天然石を使用した床材も、人気が高いです。最近では、天然石をカットしてシート状に加工した天然石シートも販売されています。

天然石のメリットは、強度の高さです。木材を使用した床材と比較して、抜群の耐久性を誇ります。また、石材ならではの高級感があり、インテリア性の高さも魅力です。

一方、重いものや硬いものなどを落とすと割れてしまうリスクがあります。割れると広範囲での修理・交換が必要です。また、フローリングやフロアタイルなどのほかの床材と比較すると、費用が高い点もデメリットです。 

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お部屋別おすすめの床材

床材は、使用する部屋に求められる機能性やデザインから選びましょう。部屋ごとに、適した床材は異なります。以下では、部屋別におすすめの床材を紹介します。

リビング

リビングには、以下の床材がおすすめです。

  • フローリング
  • カーペット

リビングは、家族がゆっくりとくつろぐ場所です。そのため、裸足で快適に過ごせるウォールナットのフローリングやカーペットが向いています。また、フローリングやカーペットなら、デザインやカラーなどの種類が豊富であるため、インテリアに合わせて選べます。部屋を広く見せたい場合は、白いフローリングがおすすめです。

フローリングの中でも、カリンやイペなどの素材は硬いため注意しましょう。

キッチン

キッチンには、以下の床材がおすすめです。

  • フローリング
  • クッションフロア
  • フロアタイル

キッチンは、水が飛び散ったり、油汚れがついたりしやすい場所です。そのため、耐水性が高く、汚れを落としやすい床材を選びましょう。表面に防水・防汚加工が施されたフローリングなら、安心して使えます。リビングやダイニングの雰囲気とキッチンインテリアを対応させたいなら、温かみのある木目調のフローリングが適しています。

また、汚れを拭き取りやすく水を弾くクッションフロアや、耐水性が高いフロアタイルもおすすめです。食器を落としてしまうリスクを考えると、クッション性が高く衝撃を吸収してくれるクッションフロアが適しています。

寝室

寝室には、以下の床材がおすすめです。

  • フローリング
  • カーペット

寝室は裸足で歩くことが多いため、リビングと同様に足触りが良いフローリングやカーペットが向いています。足元を温め、防音性が高いカーペットがおすすめです。また、カーペットの繊維がベッドのホコリやダニなどの汚れを吸収してくれます。汚れが空中に舞わず、快適に眠ることができるのです。

トイレ

トイレには、以下の床材がおすすめです。

  • クッションフロア
  • フローリング

トイレや洗面所などの水回りは、耐水性が重要です。そのため、特に耐水性の高い塩化ビニル製のクッションフロアが適しています。フローリングに敷き詰めるだけでリフォームできるため、トイレのような狭い空間でも簡単に施工できるのもメリットです。

寝室と同様に裸足で歩くことが多いため、柔らかくクッション性があって歩きやすいクッションフロアがおすすめです。

子ども部屋

子ども部屋には、以下の床材がおすすめです。

  • クッションフロア
  • コルク
  • タイルカーペット

子ども部屋には、安全性が高く汚れが落としやすい床材を選びましょう。クッションフロアやコルクは、柔らかく衝撃を吸収してくれるため、転んだ際の負担が少ないです。気になる足音も吸収してくれます。また、落書きや飲み物をこぼした汚れなどがつきやすいため、汚れた部分だけを取り替えられるタイルカーペットも便利です。

玄関

玄関には、以下の床材がおすすめです。

  • 天然石
  • モザイクタイル
  • フローリング
  • クッションフロア

玄関は、家に入って一番初めに目に入るスペースです。そのため、デザイン性が求められます。土足でも摩耗しにくい耐久性の高い床材や、足音を吸収してくれる素材の床材がおすすめです。

土間部分は土足で歩くため、硬くて傷つきにくい天然石やモザイクタイルが適しています。上がった部分の床材は、部屋の奥行きを感じやすいフローリングや、足音を吸収してくれるクッションフロアが人気です。

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今回は、床材について、主な床材の種類・特徴や、部屋別におすすめの床材についてご紹介しました。また、リフォームの際の注意点についても解説しました。床材をリフォームしてインテリアを変更したり、快適な住まいを実現したりしたい場合は、フローリング・床張り替えのプロに頼ることがおすすめです。

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