ユニットバスはいつ交換すべき？実施のタイミングや費用相場について解説

ユニットバスは、洗面所や浴槽に汚れやカビが目立つようになったり、換気扇の効きが悪くなったりしたタイミングで交換するのがおすすめです。しかし、ユニットバスの交換はDIYでできるかわからず、悩みを抱えているという方も多いでしょう。

今回は、ユニットバスを交換すべきタイミングとあわせて、耐用年数やユニットバスの種類、工期や交換を先延ばしするための必須情報などを紹介します。ユニットバスを対象にした工事にかかる金額や費用を安く抑える方法、交換を業者に依頼するうえでの基本的な流れも説明しています。

古くなったユニットバスを交換し、マンションなどの集合住宅や一戸建ての浴室を雰囲気にするための参考情報としてご覧ください。

ユニットバスを交換すべきタイミングとは

ユニットバスを交換すべきタイミングの例は、以下のとおりです。

• 汚れが目立つ
• カビが発生している
• サビが浮いている
• 臭いが落ちない
• 換気扇の効きが悪い

ユニットバスの浴槽本体に落ちない汚れや傷が目立つようになったら、交換のタイミングです。浴槽には湿気が原因の水垢や汚れが溜まりやすく、放置することで徐々に落としにくくなってしまいます。使用年数が長くなるほど汚れや傷はさらに落ちにくくなり、通常の掃除だけでは落とせなくなることも多いでしょう。

また、シロアリなどが原因で床材のタイルや下地が劣化する可能性もあるため、築年数が長い家の場合は定期的にチェックし、ユニットバスを含めた住まい全体の劣化具合を確認しておきましょう。

石鹸のカスや水垢を放置したことが原因で発生するカビが落ちなくなったと感じた場合も同様です。カビは浴室の見栄えが悪くなるだけではなく、健康被害にもつながる要素であるため、早急に対処する必要があります。

浴室内にサビが浮いていたり、臭いが残っていたりする場合も、ユニットバスの交換を検討すべき時期です。あまりにもユニットバスの状態が悪くなると、掃除だけでは解消できず解体を伴った工事が必要になるでしょう。

また、換気扇の効きが悪いと感じたときも、ユニットバスの交換が必要です。換気扇の効きが悪いと入浴中に気分が悪くなったり、カビが発生したりするため把握しておくべき注意点と言えます。

このようこのように、ユニットバスを交換するか検討すべき事象は、多岐に渡ります。ここで紹介する事象を例に、自宅のユニットバスが交換すべき状態か判断してください。

ユニットバスの交換にあたって覚えておくべきこと

ユニットバスの交換工事を実施するうえでは、以下に挙げるポイントを覚えておくことをおすすめします。

• ユニットバスの耐用年数
• 交換用ユニットバスの種類
• ユニットバスの交換にかかる工期
• できるだけ交換を先延ばしする方法

ユニットバスの耐用年数

設備が「どれくらい保つか」を把握するための目安であるのが、耐用年数の概要です。国税庁によると（注1）、ユニットバスの耐用年数は建物と同等である22年とされています。

しかし、家屋とは違い水分の多い場所であるユニットバスは、正確には22年使用し続けられるというわけではありません。使用状況・製品によって若干変動はあるものの、10〜15年、長くても20年程度がユニットバスの耐用年数だと覚えておくと良いでしょう。
注1：参考「国税庁｜主な減価償却資産の耐用年数表」

交換用ユニットバスの種類

ユニットバスを交換する際は、以下に挙げるグレードや使用されるパーツ、スペースに応じたサイズと同じものを選ぶと良いでしょう。

<ユニットバスのグレード>

<ユニットバスのサイズ>

ユニットバスは、交換前後で同じものを選んでおくことで、サイズなどの違いが発生しにくいメリットがあるでしょう。自宅のユニットバスがどのタイプか、把握したうえで新しいユニットバスを手配してください。

ユニットバスの交換にかかる工期

ユニットバスの交換にかかる工期は、交換元と交換先の浴槽の種類や工法によって異なります。あくまで目安ではありますが、ユニットバスの交換にかかる工期の例をいくつか挙げているので参考にしてください。

<ユニットバスからユニットバスへ交換する場合>

<在来工法からユニットバスへ交換する場合>

数箇所のみの簡単な施工であれば職人の人数も少なく工事を完了できるため、修理にかかる費用の内訳も安くなるでしょう。浴室の拡張や構造・仕様そのものの変更、特殊な機器の導入など、手間のかかる工事の場合は業者が設定している標準の期間よりも日数が長くなる傾向にあります。

また工期が長くなると、その分費用も高額になる可能性が高いため、不安な方は事前に工期と費用を確認のうえ依頼しましょう。

できるだけ交換を先延ばしする方法

ユニットバスの交換には費用と時間がかかるため、できれば先延ばししたいという方も多いでしょう。以下に挙げる方法を実践することで、既存のユニットバスをより長く使い続けることが可能になります。

• 毎日の掃除をしっかり行う
• カビを発生させない工夫を施す
• コーキングをケアする

ユニットバスを長持ちさせるには、浴室の掃除を毎日しっかり行う必要があります。可能であれば、浴槽だけでなく排水口やシャワーヘッド、配管なども掃除しておくことでユニットバスの寿命が長くなるでしょう。普段掃除しない場所を意識的に掃除することにより、雑菌の発生や浴槽のひび割れ、汚れ・カビ・臭いの発生を抑止できます。

ユニットバスを長持ちさせるには、カビを発生させない工夫も大切です。浴槽のお湯を張りっぱなしにしていたり、浴槽に蓋を被せなかったりすると、浴槽内の湿度が上昇するためカビが発生しやすくなります。

ユニットバスのカビを防ぐには、お湯をこまめに抜き、入浴時間以外は蓋をすることが大切です。また、浴室を掃除する際に、浴槽だけでなく壁や天井に付着した水滴を拭き取ることで、カビの発生を防げるでしょう。

また、コーキングのケアをこまめに行うことも、ユニットバスを長持ちさせる方法です。コーキングとは、パネルの継ぎ目や浴室の角に施される「パテ」を指します。コーキング部分はこまめに掃除していても、カビが頻繁に発生してしまいます。そればかりか、コーキング部分のカビは除菌するのが難しいのも特徴です。

コーキングが傷むと水気が内部に入り込んだり、水漏れしたりしてしまうため、ユニットバスの劣化につながります。頻繁に掃除するだけでなく、劣化が目立ったタイミングでコーキングを打ち直すことも検討しなければなりません。

ユニットバスの交換にかかる費用相場

ユニットバスの交換費用は、グレード・素材によって異なります。

<グレード別の交換費用>

グレードだけでなく、施工内容によっても費用相場は異なります。

• ユニットバス全体の交換：500,000〜1,500,000円
• 在来工法からユニットバスへの交換：650,000〜1,500,000円

また、浴槽の素材別本体価格を把握しておくことも大切です。

<素材別本体価格>

交換と素材の価格を合わせて、50万円〜100万円、200万円台になる可能性も考慮しておきましょう。

なおLIXIL（リクシル）やTOTOなど、有名メーカーからもさまざまなシリーズのユニットバスが販売されているので、メーカーにこだわりたい場合はぜひチェックしましょう。

ユニットバスを交換する際は、交換用浴槽の価格を把握するのはもちろん、工事全体でいくらかかるかを把握する必要があります。新しいユニットバスへ交換するための予算がいくらか、算出したうえで実施可能な交換・リフォームプランを検討しましょう。

工事別費用相場

ユニットバスの交換にかかる費用相場を把握するうえでは、各種工事にかかる費用相場を知ることが大切です。

オプションで追加費用がかかることもある

交換後のユニットバスに、どのようなオプションをつけるかで費用相場は変動するケースもあります。主なオプションの種類と費用相場は以下を参考にしてください。

ユニットバスの交換費用を安く抑える方法

ユニットバスの交換費用をできるだけ安く抑えたい場合は、交換用ユニットバスのグレードを抑えましょう。交換用のユニットバス本体が高くなってしまうと、工事費用を節約できてもトータルの出費は大きくなるのが一般的です。

ユニットバスのグレードは抑えたくないという場合は、複数業者に無料で相見積りをとり、できるだけ安く施工できる業者に依頼するのが最適な選び方です。また、オプションの内容を見直すことで、工事にかかる費用を節約できます。

ユニットバスの交換費用は補助金で賄うのもおすすめ

ユニットバスの交換費用は、各種保険金や補助金を使用することで抑えられます。主な保険金・補助金の例は以下のとおりです。高齢者向けのバリアフリーリフォームなど、水回りをリノベーションしたい場合はぜひ利用を検討してください。

• 介護保険
• こどもエコすまい支援事業
• 長期優良住宅化リフォーム推進事業

また、各地域の自治体が公募している補助金を、ユニットバスの交換で利用できることもあります。地域ごとの補助金の例は、こちらの記事を参考にしてください。

「お風呂を介護用にリフォーム！主な方法や費用相場、介護保険について解説」

ユニットバスの交換を業者に依頼する流れ

ここでは、ユニットバスの交換を業者に依頼する基本的な流れを紹介します。業者に依頼する流れをしっかり覚えておくことで、トラブルを防げるでしょう。

1. リフォーム業社を探す（インターネット検索・問い合わせ）
2. 業者による現場調査
3. 業者からの施工内容提案
4. 必要に応じてショールームを見学（施工後のイメージづくりのため）
5. 見積もりの算出
6. 契約・施工

業者を選ぶ際は料金だけでなく、ユニットバス交換にあたっての要望や提案をどれだけ受け入れてくれるかを基準にしましょう。こちらの希望を最大限受け入れてくれる業者であれば、工事における満足度も高く、かつリフォームによる効果も実感しやすくなるでしょう。

また、対応可能な施工範囲や見積もり内容、安心麺を補填してれる補償面なども重要です。ほかにも、過去の施工事例・実例の充実度、口コミや評判、対応可能なエリアなどをチェックしておく必要もあります。

まとめ

今回は、ユニットバスを交換するうえで覚えておきたい、交換のタイミングについて解説しました。ユニットバスを交換する際は交換のタイミングだけでなく、本体の耐用年数やユニットバスの種類、工期やユニットバスをできるだけ長持ちさせる方法を覚えておくことも大切です。

ユニットバスの交換費用は、グレードや素材、施工内容によって変動します。施工費用をできるだけ安く抑えるために、一括見積もりや各種補助金の利用も検討してください。ユニットバスの交換は業者に依頼することが多いため、本記事で紹介した内容を参考にしつつ、適正価格での交換リフォームを実現できるようにしましょう。