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玄関の軒はどのくらいの長さが最適?役割やチェックしたいポイント
軒は小さな部分なので、家を建てたりリフォームしたりする際にも、あまり気に留められることはないかもしれません。しかし、雨の日や日差しが強い日にも快適に暮らすためには、適した長さにすることが大切です。
玄関の軒の役割や理想の長さ、軒を延長するのにかかる費用の目安などを知って、過ごしやすい家造りにお役立てください。
株式会社六條工務店
玄関の屋根・軒の役割
そもそも軒とは、どの部分を指すのでしょうか?軒(のき)は、屋根のうち、外壁から突き出している部分のことです。また、窓や玄関ドアの上にある小さな屋根は、庇(ひさし)と呼ばれます。
日頃は軒や庇の重要性を意識する機会はあまりないかもしれませんが、実はないと非常に不便です。そのため一戸建てを建てるときやリフォームの際は、軒の長さや設置場所などに配慮する必要があります。まずは軒の主な役割を4つ紹介します。
雨や雪が入り込むのを防ぐ
軒や庇には、玄関扉の前に雨や雪が入り込むのを防ぐ役割があります。軒や庇がない家では、雨が降っている日に玄関の前で傘をたたむと、体が濡れてしまいます。しかし軒や庇があれば雨をガードでき、体を濡らさずにゆっくり傘をたたんだり、鍵を探したりできるでしょう。
また、軒や庇がないと、玄関の床が雨や雪で濡れてしまいます。玄関がびしょびしょだと足を滑らせるリスクがあり、小さい子どもやお年寄りがいるご家庭では特に注意が必要です。降雪量の多い地域では、扉の前に雪が積もると出入りに苦労するケースもあるでしょう。
直射日光や日差しを防ぐ
軒や庇は、直射日光や日差しを防ぐのにも役立ちます。天気がいい日は日差しが窓ガラスや外壁に当たり、室温が上がりやすくなります。軒や庇があると窓から入る直射日光を遮ることができ、室温の上昇を抑えられるのがメリットです。
夏の暑い日に室内で少しでも快適に過ごしたい方は、軒や庇で日差しをカットしましょう。特に出入りでよく使う玄関や勝手口、日差しを取り込みやすい位置にある窓などは、軒や庇で対策しておくのがおすすめです。
近年、時期外れの雨風や雪、気温の急激な変化による異常気象など、平年から大きくかけ離れた天候になったりします。快適なのはもちろん、軒や庇など住まいでできる対策などはぜひ新築やリフォームの際に検討したいですね。
(参照元情報:気象庁 日本の異常気象 2023年1月現時点情報。安全に関しては、随時最新情報をお調べください)
床の汚れを防ぐ
玄関の上に軒や庇があると、床の汚れを防げます。床に雨が当たると黒ずみができたり、シミになったりすることも。しかし軒や庇があれば雨を遮られるため、床をきれいに保ちやすくなります。玄関内部にも雨が直接入り込みにくくなって、汚れにくくなるでしょう。
同様に玄関の扉の汚れも防ぐことができ、玄関まわりの美観を維持しやすくなるのがメリットです。
外壁を保護する
軒や庇があれば、雨を受け止めて外壁やサッシに当たる量を最小限にしたり、紫外線による劣化を軽減したりできます。軒がないと、外壁は雨や直射日光に直接さらされ、外壁が水の影響で傷む、紫外線で経年劣化が早まるなどのデメリットがあります。雨が伝う部分に黒ずんだ汚れが付く場合もあるでしょう。
さらに軒には、雨漏りを防止する役割もあります。軒がない場合、雨が強いときには外壁とガス管のつなぎ目や換気口などから雨水が室内に吹き込み、雨漏りするかもしれません。特に台風や豪雨の際には軒があると安心です。
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玄関の軒の長さは何センチが最適?
雨や直射日光を遮り玄関の床や外壁を保護するには、軒の長さは何センチほどあればいいのでしょうか。理想の長さや注意したいポイントを押さえておきましょう。
玄関の軒の理想の長さは90センチ!
軒の長さを何センチにするかという決まりはありません。しかし一般的には、軒の長さは90cm程度が主流です。90cmほどの長さがあれば、玄関や外壁を雨や日差しから守りやすくなります。高度が高い夏の日差しを遮ることができ、高度が低い冬の日照を取り込みやすい絶妙な長さでもあります。まさに、夏は涼しく冬は暖かく過ごすためにはベストでしょう。
ちなみにベランダの軒に関しては、軒をベランダよりも長くするのがベターです。軒が長いとベランダに雨水がたまりにくくなるほか、急な雨のときに洗濯物を濡らさずに済みます。軒の下にテーブルやイスをセッティングし、縁側のようにくつろぐスペースとして使うのもよいでしょう。
建ぺい率とのバランス
軒の長さを決める際は、建ぺい率とのバランスも意識しなければなりません。建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合を指します。建ぺい率の上限をオーバーすると違法建築となってしまうので注意しましょう。
玄関の屋根は、基本的に建物面積には含まれません。しかし軒や庇の長さが外壁の中心線から1メートルを超える場合、先端の位置から1メートルを引いた部分は建築面積に含まれてしまいます。
つまり、軒が1メートルを超えると建築面積を圧迫することになり、建物自体の面積を減らさなければならなくなるのです。建築面積が狭い場合は、面積を有効活用するためにも軒の長さを1メートル以下に抑えるとよいでしょう。
長すぎる場合のデメリット
軒はベランダより長い方がいいと紹介しましたが、長すぎるのもNGです。軒が長すぎると強風時に風が当たる面積が増えるため、屋根があおられやすくなります。最悪の場合、屋根がはがれて飛ばされてしまうリスクも。
また軒が長いと日差しを遮る面積が多いため、日の光が入りにくくなって室内が暗くなるでしょう。さらに、屋根が建物部分に比べて大きすぎる印象になり、全体のバランスが悪く見えてしまうのもデメリットです。軒を長くした分のコストがかかり、建築費用も高くなってしまいます。
玄関の軒を長くするには、費用はいくらかかる?
玄関の軒や庇が短くて不満に感じている場合は、リフォームで延長することもできます。軒や庇を長くするのにかかる費用は、サイズや材質などによって異なりますが総額で15~30万円ほどが目安です。
(内訳)
軒や庇本体 | 約12~25万円 |
工事費用 | 約3~8万円 |
費用は本体のデザイン性や機能性によっても大きく変わり、リフォーム業者によっては値引きをしてくれることもあります。そのため、さまざまな業者に見積もりを依頼して料金やサービスなどを比較検討するのがおすすめです。
ちなみにDIYで軒や庇を取り付けるというアイデアもありますが、万が一落下すると非常に危険なためやめたほうがいいでしょう。DIYだとかかる金額を抑えられるものの、玄関に軒や庇を設置するには台風や雪に対する強度計算などの専門知識が欠かせません。
また外壁に穴を開ける必要もあり、失敗すると傷により外観を損なってしまうおそれも。事故や傷を防ぐためにも、軒や庇の取り付けや延長は専門業者に依頼することが大切です。
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玄関の軒の長さが短いと、外に出た際に雨に濡れやすいだけでなく、雨漏りや外壁の劣化などさまざまなデメリットがあります。軒を適切な長さにすれば雨や日差しを遮ることができ、外壁や玄関の床もきれいに保ちやすく、暮らしがより快適になるでしょう。玄関の軒を長くしたいなら、リフォームのプロに相談して、いろいろな提案を受けてみるのがおすすめです。
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監修したプロからのコメント
庇や軒は、南面が重要です。何故なら、東面、西面に当たる太陽の角度は低く、庇等の遮蔽効果が低くなるからです。また、軒裏に換気口を設けることで、熱せられた暑い空気を外へ逃がすことができるので、断熱効果も期待できます。
軒の長さは一般的には90㎝かもしれませんが、厳密には地域や立地条件によって違います。例えば、北海道と沖縄では日射角度は違いますし、立地条件によっても太陽光の入り方は変わります。軒の出の最適な長さを決めるには、太陽光のシミュレーションをして、計算した上で決めるといいでしょう。また、合わせて風向きも計算できますので、通風計画もするとよりいいと思います。
DIYではビス穴などの処理が不十分で、内部に水分が侵入する恐れもあります。構造部分を触る工事は、専門家に任せるのが良いでしょう。
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