外を歩いていたらふと猫がいて拾って帰った…という経験をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか。猫を拾った際にするべきことや、猫を育てるにあたっての心構えと注意点について紹介していきたいと思います。
猫を拾いやすい時期

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求愛行動などが活発になるため、発情期は猫を拾いやすい時期となります。猫の発情期は春夏秋冬のうち、いつだかご存知でしょうか?一般的には春と言われていますが、実は秋も発情期に入るのです。その春と秋の時期は、子猫や野良猫が外で鳴いているのを耳にすることが多い季節です。最も猫を拾いやすい時期が春、次が秋ということになります。
猫を拾ったらすること6つ

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1.保温・先住猫との隔離
猫を拾い帰宅したら、まずは暖めてあげましょう。段ボール箱などに古いタオルやいらないセーターなどを敷いて、お湯の入ったペットボトルやホッカイロなどを使い保温してあげましょう。たとえ寒くない時期であっても、体が弱っていることが多いので暖めてあげた方が早く元気になってくれます。また、既に猫を飼っている方は最初は必ず隔離をしてください。先住猫が捨て猫に危害を加える可能性や、捨て猫の持つ病気が先住猫にうつる可能性があるためです。
2.動物病院へ連れて行く
動物の専門家である獣医さんがいる動物病院で、病気などがないか診てもらいましょう。多くの捨て猫が、風邪か鼻気管支炎を患っています。そのときは、抗生物質の注射を数日間続けることで治癒します。そして捨て猫には大抵ノミが付着していますから、体力的に問題がなければ駆除してください。また、ノミを媒介にして寄生する虫もいるので、検便をして駆除してもらいましょう。猫エイズ、白血病、猫伝染性腹膜炎の検査もしておくと安心です。
3.大家さんに連絡をする
住んでいる家の大家さんに、猫を拾った旨を連絡しましょう。アパートやマンションのうち動物NGの物件もあるかと思います。その際でも、猫を保護したが里親募集をするつもり、ということを伝えれば許可をいただけるケースもあります。どのみち、黙ってそのまま飼ってしまうというのはマナー違反なので、一報入れるのが最善の対応です。
4.猫用ミルクをあげる
捨て猫が離乳前なら、猫用ミルクと哺乳瓶を準備してください。生後1ヶ月までは猫用ミルクを与えてください。生後1週間から10日ほどの子猫なら1日に4回の授乳が必要になります。量はメーカーごとに異なりますので、使用上の注意をよく読んでください。上手く吸えない時は、スポイトや針なしの注射器を使う方法もありますので、獣医さんに相談してみましょう。根気よく続けていけば、猫は次第にコツを掴んで自力で飲めるようになります。
5.排泄の介助をしてあげる
本来、子猫は母猫に舐めてもらい、その刺激で排泄をします。ですので母猫のいない捨て猫には、人間が母猫の代わりをしてあげる必要があります。ティッシュを数枚たたんで人肌のお湯で濡らし、子猫のお尻にあてて軽くさすったりトントンと刺激を与えてあげましょう。しかし肌の弱い猫だと、かぶれてしまうことがあります。そのような時は洗面所で指を濡らして、直接チョンチョンと刺激を与えてあげれば問題ありません。
排便が3日に1度程度の便秘は心配いりませんが、4.5日間出ないのなら獣医さんに相談して浣腸をし、1週間長引くようならば獣医さんに処置してもらいましょう。
6.健康のため離乳をする
生後1ヶ月程経つと離乳の時期です。離乳食の準備をしましょう。市販されている缶の離乳食も便利ですが、離乳時期は短期間なので食べきれないことも考えられます。パウチを子猫用ミルクでのばすのも1つの手段です。手作りしたい方は、鶏のささみや白身魚を電子レンジで温めてつぶしたものを与えてあげましょう。この時期はまだ固形のものだと下痢をしてしまうリスクがあるため、ミルクを補助的に与えつつ便の様子を見ながら丁寧に切り替えてください。1週間程度で離乳時期は終わり、子猫用のフードに切り替えられます。生後1年くらいまでは子猫用のフードが望ましいです。
猫を拾ったら?気持ちだけではなく責任を考える

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捨て猫を拾った時には、保護してあげたいという気持ちが先行してしまいがちです。そこで一旦、猫とご自分のためにも猫を飼うことについての責任も考えてみて欲しいと思います。猫の一生にかかる費用は136万円とも言われています。負担が少ないとは言えません。
また、寿命は犬に比べて短く10歳前後となっています。野良猫の場合は5歳前後です。ペットロスになりそうな方は動物を飼うことを避けた方がいいかもしれません。生き物の命を預かるということは大変なことです。病気や怪我など、心配事も増えるでしょう。ペットは飼い主しか頼れる人がいません。飼いたいという気持ちだけで飼い始めるのではなく、飼い主になるということの責任を考えることはとても大切なことです。
猫を拾ったけれど飼えないときは?

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猫を拾ったけれど飼えないという時は、まず猫を動物病院に連れて行ってください。入院料を払って置いてもらうことができます。その間に、猫の里親を探しましょう。具体的には、SNSで里親募集をすると多くの人の目に触れるので効率的でしょう。友人などにも呼びかけてみてください。どんな猫なのかイメージしてもらうために、写真を撮っておくことをおすすめします。また「可哀想な猫を拾った」というネガティブなフレーズは避けて、「可愛い猫を保護しました」というようなポジティブな表現にしましょう。
最後に

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猫を拾ったらどうすればよいかについて、理解が深まりましたでしょうか?大切な命を救いたいという気持ちは素晴らしいです。一方で、猫を拾うことで責任が生まれることもおわかりいただけたかと思います。小さな命を救うために、人間ができることはたくさんあります。命ある動物を大切にしましょう。
ペットのお世話を依頼する
ペットホテルにペットを預ける
旅行や仕事で家を空ける・世話ができない時にはペットホテルを活用しましょう。外出は、移動や環境の変化が伴うので、ただでさえストレスです。自宅から近い、職場から近いなど、移動距離があまり長くなく猫にとってストレスのないように距離感にとどめることが理想です。
また、ペットホテルはワクチン接種の有無を確認されることがほとんどなので、ワクチン接種の履歴を答えられるようにしておいてくださいね。
ペットシッターを利用する
ペットホテル以外には、ペットシッターもあります。ペットシッターの長所は、ペットにとって環境を変えなくていいことと、ホテルではないので「預ける」だけでなく、餌や環境、ペットの生活に関する相談ができること、飼い主とペットのどちらもお世話になることができることです。短所は、ペットホテル代わりに利用したい場合は不在時に自宅の鍵を預けるので、信頼できるシッターさんを探すのに慎重になってしまうことでしょう。
ワクチン接種の有無や経歴を問わないこともあり、移動ができない高齢のペットがお世話になることもできますよ。
Zehitomo でペットシッターを利用する

ペットホテルや既存のペットシッターではなく、もっと自分とペットの状況を知ってほしい、自分とペットの現状からシッター内容をアプローチしてほしいという方は、パーソナル・ペットシッターに依頼を出してみるのはいかがでしょうか。
Zehitomo でペットシッターのリクエスト(依頼)を出すと、5名以内のプロのペットシッターからすぐに見積もりを取ることができます。「我が家の大切な家族であるペットを任せられる、信頼できるペットシッターを探している」という依頼を、気軽にぜひ出してみてくださいね。