













意匠性の高いサイディングを塗り替えます。一色で塗り潰すと元の立体感が失われる懸念がありますが、凹凸を活かす「2色塗り(ダブルトーン工法)」を採用した際の工期と費用の変動幅を教えてください。
ダブルトーン工法は、業者によって工程や塗り回数がかなり異なるため注意が必要です。
当社では、外壁は最低でも4回塗りで施工しています。
4回塗りにする理由は、最後の塗装が凸部分への色付け程度の塗り方になるため、その工程だけでは十分な耐候性を確保しにくいからです。
おすすめの工程は、
・下塗り:1回
・ベース色(目地・凹部分):2回
・凸部分の色付け:1回
の合計4回塗りです。
予算に余裕があれば、5回塗りにするとさらに安心です。
塗り回数が増えるほど、工期は2〜4日程度延びることがあり、費用もその分増えていきます。
ただし、正確な金額や工期は外壁面積や建物の大きさによって大きく変わるため、現地調査後の見積もりが必要になります。

外壁塗装に合わせてエアコンの化粧カバーも同色で塗りたいです。塩ビ素材のカバーに直接外壁用塗料を塗ると剥がれやすいと聞きましたが、どのような下地処理(目荒らし)やプライマーが必要ですか?
以前は我社でもエアコンの化粧カバーを塗装していましたが、今は行っていません。それは塗装することで化粧カバーがくっついてしまい、エアコンの修理や交換をする際に大きな障害になるためです。
もし気になるようでしたら、塗装ではなく交換をおすすめいたします。業者によっては、塗り替える前に化粧カバーを外してくれて、完成してから新しいカバーに交換してくれるところもあります。
事前に相談してみましょう。

サイディングの目地打ち替えで、塗装後にコーキングを打つ「後打ち」を選択します。塗料の色とコーキング剤の色を完全に一致させるのが難しい場合、どちらを「濃いめ」に設定するのが目立ちにくいですか?
サイディングの場合、通常は先にコーキング打ち増しや打ち直しをします。
コーキングをしてから塗装をするとコーキングの保護にもなるためです。
後打ちをしたい場合はオートンイクシード等の高耐久のコーキングを選び外壁の色が薄い場合は目地は濃く、外壁の色が濃い場合は薄くの方がメリハリが付いて良いと思います。

近隣と差別化できる色を選びたいですが、悪目立ちは避けたいです。景観ガイドライン等で推奨される、住宅の外壁に適したマンセル値の「彩度(鮮やかさ)」の具体的な数値基準はどの程度ですか?
マンセル値や数値では表しにくい場合が多いので、事前にパソコンやタブレット等でカラーシミュレーションをしてもらうことです。
近隣と差別化をするなら1Fと2Fのツートンにするとか1面だけ違う色にしたり、外壁がサイディングで凹凸があるならダブルトーン仕上げ等で塗装したりすると、かなり大きな差別化になると思います。

塀や外壁の一部をDIYで補修塗装したいです。市販の既製色では微妙に色が合わないので、日塗工の色見本帳を用いて、現在の退色した壁の色に最も近い番号を特定し発注しようとおもうのですが、発注する際の注意点はありますか?
塀などを塗り替える場合は、塗料の種類によって塗膜が膨れてしまうことがあるので注意が必要です。
塗料を選ぶ際は、
・複層弾性なのか
・単層弾性なのか
・通気性があるのか、ないのか
といった点をよく確認してから選ぶことをおすすめします。
また、既存の色に近づけて塗り替える場合、見本帳だけで色を選ぶときは、現在退色している色よりワントーン濃い色を選んだ方がよいと思います。実際に広い面積へ塗ると、見本帳より薄く感じることがあるためです。
どうしても色選びに不安がある場合は、メーカーへ依頼してA4程度の塗り板見本を作ってもらう方法もあります。有料になる場合がありますが、実際の仕上がりをイメージしやすくなります。
マンセル値などの数値だけでは色の印象を表現しにくいことも多いため、事前にパソコンやタブレットでカラーシミュレーションをしてもらうのもおすすめです。
また、近隣住宅との差別化をしたいのであれば、
・1階と2階で色を変えるツートン仕上げ
・一面だけ違う色にするアクセントカラー
・凹凸のあるサイディングならダブルトーン仕上げ
なども考えられます。
特にダブルトーン仕上げは、サイディングの凹凸を活かせるため、一般的な単色塗装とは大きく印象を変えられると思います。

3階建ての外壁を濃い色で塗装する場合、高層部ほど紫外線が強く色あせが早まる傾向があると聞きます。足場代が高額になる3階建てにおいて、次回の塗り替えを遅らせるための耐候性の高い塗料選びと、色選びの基準は何ですか?
色選びで言えば、濃い色や原色系の色は色褪せが激しいため、あまりおすすめしません。
どうしても濃い色を使いたい場合は、
・2階、3階部分に薄めの色
・1階部分に濃い色
を使うのがよいでしょう。
その方が全体のバランスも取りやすいです。
それでも濃い色を使いたくて、なおかつ高耐久も求めるのであれば、塗装の最後にクリアー塗装をすることをおすすめします。
これが、一番色褪せを防ぎやすい方法だと思います。

3回塗りの工程で、塗り残しを防ぐために2回目(中塗り)の色を3回目(上塗り)と変える手法があると聞きます。この際、最終的な発色に影響を与えないための色の濃度差の許容範囲を教えてください。
以前までは、2回目と3回目で色を変えるのが主流でした。
ただ、最近は水性塗料がメインになっているため、色の違いが大きすぎると、凸部分が透けてしまい、中塗りの色が見えてしまうことがあります。
そのため、今は共ネタ、つまり
・2回目
・3回目
を同じ色で塗るようにしています。
ちなみに、共ネタで塗った場合でも、乾いている部分と塗り出し部分では色が違って見えるため、塗り残しをすることはありません。
どうしても色を変えたいのであれば、油性のペンキをおすすめします。

和風建築の外壁を塗り替えます。樹脂特有のテカリ(艶)を抑えた「3分艶」や「艶消し」を選択した際、色の深みが損なわれたり、汚れが付きやすくなったりするリスクについて教えてください。
塗料には、
・5分艶
・3分艶
・艶なし
など、さまざまな種類があります。
色々な塗料で、さまざまな艶で施工してきましたが、艶の種類によって不具合や大きなリスクになったことはありません。
ただし、塗料や色によっては汚れが目立ちやすいものがありますので、施工業者と入念に打ち合わせをすることをおすすめします。

暑さ対策で機能性塗料を検討中です。遮熱塗料を採用する場合、同じ「白」であっても特殊な顔料を使用することで、赤外線の反射率が通常塗料と何%程度異なるのか数値を教えてください。
遮熱塗料と通常塗料の反射率は、使う塗料によって変わるため、一概に何%とは言えません。
ただ、同等グレード、たとえばシリコンやフッ素で比較しても、耐候年数が大きく変わることがありますし、数年で遮熱効果が薄れてしまう場合もあります。
そのため、どうしても熱が気になるのであれば、塗料だけに期待するよりも、
・ペアガラスにする
・窓ガラスにフィルムを貼る
といった対策の方が効果を感じやすいと思います。

シーサンドコート「住友林業独自の貝殻を含んだ吹付壁」を再塗装します。質感を殺さないために選ぶべき塗料の種類と、元の自然な風合いを再現するための色の調合上の注意点を教えてください。
シーサンドコートのような、住友林業独自の貝殻を含んだ吹付壁を活かしたい場合は、クリアー塗装がおすすめです。
ただし、クリアーにも
・艶あり
・5分艶
・3分艶
・艶なし
などがあり、物によっては乾燥後に塗膜が硬く仕上がることがあります。
そのため、少し動き、たとえば地震などに対して弱くなり、塗装面がひび割れてしまう可能性もありますので注意が必要です。

A4サイズの塗り板見本と、実際の壁面(大面積)では色の見え方が異なります。明度が何段階程度明るく見える傾向があるのか、失敗を防ぐための現場での色確認の手順を教えてください。
確かに、カタログや塗り板見本では、実際に塗り替えた場合よりワントーン程度明るく見えることが多いです。
そのため、見本帳で選ぶ場合は、塗り替えたい色よりワントーン濃い色を選ぶようにした方がよいです。
どうしても不安がある場合は、施工業者にタブレットなどでカラーシミュレーションをしてもらった方が失敗しにくいでしょう。
ただし、シミュレーションはあくまで近似色になりますので、その点は注意が必要です。

一軒家の外壁を1階と2階で色分けする際、階層を区切る「幕板(仕切り材)」がない壁面において、上下の色を直接ぶつけるのと、間に「セパレーションカラー(見切り材代わりのライン)」を塗装で入れるのとでは、施工の手間や工賃にどのような違いがありますか。
これは業者によって、かなり差が出ると思います。
外壁がサイディングの場合であれば、サービスでツートンにしてくれる業者も多いですが、モルタルの場合は別途費用が掛かることがあります。
特に、
・外壁に凹凸の激しい模様がある場合
・セパレーションカラーを入れる場合
は、現地調査をしてみないと正確な工賃が出せません。
そのため、その旨をしっかり業者に伝えることが重要です。

一軒家の外壁塗り替えにおいて、ベージュやグレーといった「砂埃やコケの汚れが目立ちにくい色」が特に人気ですが、こうした定番の色を選ぶ場合と、個性的で鮮やかな色(青や赤など)を選ぶ場合とでは、塗料の材料費や調色の手間によって施工単価にどれくらいの差が出るのでしょうか。また、人気の色を選ぶことで、将来的なメンテナンス周期や売却時の資産価値において、費用面で得をするポイントがあれば具体的に教えてください。
砂埃やコケ汚れは、ベージュやグレーよりも、もう少し濃い色の方が目立ちにくいです。
ただし、調色対応にすると、メーカーに特注で作ってもらう形になるため、通常色より費用がかかります。
また、鮮やかな色、たとえば
・赤
・青
・黄色
・緑
などは、艶飛びが早いので注意が必要です。
しかも、こういった色は透けやすいため、通常なら
・下塗り
・中塗り
・上塗り
の3回塗りで済むところが、場合によっては
・下塗り
・中塗り
・上塗り
・もう一度上塗り
と、4回塗りになることもあり、結果的に割高になる可能性があります。
ちなみに、業者によっては、カタログの中で※印が付いている色を選ぶと、別途費用を請求される場合もあります。
その意味では、定番色を選ぶのが無難かもしれませんね。

ログハウスの塗り替えで、木目が見える着色ステインを使います。色の薄い(クリアに近い)色と、濃い茶色では、木材の成分であるリグニンの分解を抑える紫外線遮断能力にどの程度の差がありますか?
ログハウスで木目を見せる塗替えであれば、着色ステインもよいですが、できればキシラデコールのような防腐剤入り塗料がおすすめです。
ただし、費用はかなりかかります。
また、クリアーに近い色で塗ると、UVカット用の白色顔料が入っているため、完全な透明にはならず、少し白っぽく仕上がります。
特に杉の心材など、赤身の強い木ではその白っぽさが目立つ可能性があります。
そのため、できれば
・木材に近い色
・少し濃い色
を選ぶ方が、仕上がりとしては自然だと思います。

外壁と屋根の色を同時に塗り替えます。外壁を暗く、屋根を明るくした場合と、その逆の組み合わせでは、夏季の室内温度の上昇を抑制する遮熱効果にどの程度の差が出ますか?
遮熱効果を期待するのであれば、屋根も外壁も薄めの色の方が多少は有利です。
ただ、普通の塗料ではそこまで大きな効果は期待しにくいです。
どうしても効果を求めるのであれば、遮熱塗料がよいでしょう。
ただし欠点として、塗料自体の耐候年数は、普通の塗料に比べてやや低い傾向があります。
実際に一番効果を得やすいのは、窓ガラスをペアガラスにすることだと思います。
最も熱を吸収しやすいのは窓ガラスだからです。

モルタル外壁のひび割れ(クラック)を補修した跡を隠すために、厚みを持たせて塗る「弾性塗料」を使用する場合、塗料の厚みや独特の凹凸感によって、色見本で見た時よりも実際には色が膨張して明るく見えすぎてしまうことはありますか。また、補修跡を目立たせないために塗りつぶした際、モルタルらしい風合いを損なわずに、落ち着いたトーンを維持できる色の濃淡の選び方を教えてください。
モルタル外壁のひび割れ、いわゆるクラックの補修跡を隠すためには、まず
・フィーラー系の下塗りを1回入れる
そのうえで、クラックの目立つ部分に
・コーキングを打ってうまく散らす
という方法を取れば、補修後はかなり分かりにくくなります。
また、色決めで大切なのは、カタログで選んだ色は、実際の仕上がりではワントーン薄く見えるということです。
そのため、少し濃い色を選ぶ方が失敗しにくいです。
もしイメージが湧かない場合は、
・タブレットなどでカラーシミュレーションをしてもらう
のがおすすめです。

ミサワホームの木質パネル外壁に塗装します。親水性の高い低汚染塗料を使用する場合、通常の塗料と比較して、色の鮮やかさや光沢の持続性にどのような技術的な差が生じますか?
親水性の高い低汚染塗料を使った場合と、通常の塗料を使った場合で、色の鮮やかさや光沢の持続性に差が出るかというご質問ですが、結局のところ、どの塗料を使っても、それを扱う職人次第で大きく差が出ます。
それぞれの塗料には特性がありますし、外壁材に合った塗り方もあります。
そこを分かっていない職人が塗ると、本来の性能が出ません。
塗替えで一番怖いのは、誰が塗っても最初の3〜4年くらいはそれなりにきれいに見えてしまうことです。
本当の差は、その後に出てきます。
ですので、どの業者に頼むかより、誰が塗ってくれるかの方が重要です。

ポラスの分譲住宅でよく見られる、外壁の上下を仕切る「幕板(まきいた)」があるデザインにおいて、塗り替え時に上下で色を分けるツートンカラーにする際、幕板の色を「上の壁」と「下の壁」のどちらに合わせるのが最もバランスが良いのでしょうか。また、周囲のポラスの家と馴染ませつつも、個性を出した際に「色の境目」が浮いてしまい、家全体が安っぽく見えてしまうのを防ぐための、失敗しない色の濃淡の付け方を教えてください。
"幕板や帯板がある建物の場合、1階や2階の色に合わせるというより、破風板(樋が付いている部分)の色に合わせるのがベストです。
1階と2階でツートンカラーにしたい場合は、
・1階に濃い目の色を使う
と、家全体に重量感が出るのでまとまりやすいです。
また、事前に
・タブレットなどでカラーシミュレーションをしてもらう
ことはとても重要です。
先にイメージを作っておくことで、失敗はかなり減らせます。
ただし、どうしてもカラーシミュレーションと実際の仕上がりには若干差が出るため、その点は注意が必要です。

ヘーベルハウスのALC(パワーボード)外壁です。ALCの蓄熱を抑えるために、日射反射率の高い色(明度が高い色)を選ぶことが、防水塗装(イージークリーン等)の寿命にどう寄与するか教えてください。
ヘーベルハウスのALCに限らず、どの外壁材でも蓄熱してしまう主な原因は、窓ガラスから入る熱の影響が大きいです。
そのため、外壁色については、日射反射率の高い色にそこまで神経質にならなくてもよいと思います。
寿命を考えるのであれば、
・原色系(青・赤・緑・黄色)
・濃紺
・濃い色
を極力避けて選べば、大きな悪影響は出にくいです。
ただし、どの色を使っても、外れの職人が塗ると寿命に大きな差が出てしまうのは否めません。

商業ビルの外壁を鮮やかな色で塗装する場合、紫外線による退色が目立ち、資産価値を維持するための塗り替え周期が淡色(ベージュ等)と比べて何年程度短くなるのが一般的ですか?
これは立地条件で大きく左右されることがあります。
特にビルなどでは、その傾向がなおさら強いです。
南面や西面は、直射日光を浴びやすいからです。
色で言えば、
・青
・赤
・緑
・黄色
といった原色系や、濃紺などの濃い色は、どうしても退色が目立ちやすいです。
淡い色と比べると、およそ4〜6年程度は艶飛びが早いと考えてよいでしょう。
もし退色が気になるけれど、どうしても鮮やかな色や濃い色を使いたいのであれば、最後に
・クリアートップを塗る
という方法があります。
これで、かなり退色を抑えることができます。
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