外壁塗装・塗り替え
2022/11/10 2025/02/20

外壁塗装を検討中の方なら、助成金や補助金の制度が気になるところではないでしょうか。実は多くの自治体では、さまざまな支援制度を設けているので、活用できれば工事費用を抑えられます。ただし、申請の時期や条件、必要書類など、知っておくべきポイントがいくつかあります。

この記事では、外壁塗装で活用できる助成金・補助金の種類や、自治体ごとの給付例、申請の流れや注意点まで、詳しく解説します。工事の費用相場についても紹介していますので、参考にしてください。

この記事を監修したプロ
鴨下 秀幸 さん

有限会社カモシタ創建

外壁塗装で助成金・補助金は使える?

外壁塗装を行う際、助成金や補助金を10~20万円程度受給できる可能性があります。国や自治体が、住宅の長寿命化や省エネ化を推進するため、さまざまな支援制度を実施しているためです。

助成金は条件を満たせば基本的に支給されますが、補助金は予算の範囲内での交付となります。地域によって支給条件や金額が異なるため、お住まいの市区町村の制度をチェックしてみると良いでしょう。この記事でも、外壁塗装で使える助成金・補助金の給付例を紹介するので参考にしてください。

外装塗装で使える助成金・補助金の制度

外壁塗装に関する助成金制度は、大きく分けて「省エネ目的」と「一般的なリフォーム目的」の2種類があります。それぞれの特徴と支給条件を詳しくみていきましょう。

省エネを目的とした補助

断熱効果の高い塗料を使用する外壁塗装の場合、助成を受けられる可能性があります。断熱塗料を使用することで、夏場の室温上昇を抑制し、冷房費用の削減につなげられるためです。

省エネ効果が期待できる塗料には、遮熱性能や断熱性能に関する基準値が設けられています。助成を受けるには、これらの基準を満たす必要があります。

一般的なリフォームのための補助

一般的なリフォームを目的とした外壁塗装でも、条件を満たせば助成金を受給できます。住宅の長寿命化や景観整備、空き家活用などが支援の対象です。

ただし、多くの自治体では工事を依頼する業者を地元企業に限定するなど、地域経済の活性化を考慮した条件が設定されています。事前に業者選びの条件を確認し、見積もりを依頼する際は助成金の申請を検討していることを伝えましょう。

お住いの自治体で使える外壁塗装の助成金を調べる方法

活用できる助成金・補助金を調べる方法は、以下のとおりです。

  • 自治体の公式サイトを確認する
  • 自治体の窓口に問い合わせる
  • 「住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」で調べる
  • 外壁塗装の業者に聞いてみる

順番に解説します。

自治体の公式サイトを確認する

自治体の公式サイトには、最新の支援制度が掲載されています。GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、トップページの検索窓に「外壁塗装」「リフォーム」「住宅改修」「省エネ」などのキーワードを入力してみましょう。「東京都 外壁塗装 助成金」といったキーワードで検索するのもおすすめです。

自治体の窓口に問い合わせる

外壁塗装の助成金を担当する部署に直接問い合わせてみましょう。電話でも問い合わせできますが、窓口を訪れて相談すると、申請書類のサンプルや過去の給付実績など、より詳しい情報を得られる可能性があります。担当部署がわからない場合は、自治体の代表電話に問い合わせて、担当者に繋いでもらいましょう。

「住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」で調べる

一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会が運営する「住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」では、全国の住宅リフォームに関する支援制度を検索できます。

お住まいの地域を選択し、目的別に制度を絞り込むことで、活用できる可能性のある支援制度を探すことが可能です。検索結果には制度の概要や担当部署、電話番号が表示されるので便利です。

外壁塗装の業者に聞いてみる

地域密着で活動している外壁塗装業者は、助成金に関する豊富な知識を持っている可能性が高いです。見積もりの依頼時に助成金の相談をすれば、申請実績のある制度を紹介してもらえるでしょう。

また、申請に必要な見積書の作成や工事写真の提供など、業者側のサポートも期待できます。

主要地域における外壁塗装の助成金・補助金の給付例

以下の地域における外壁塗装の助成金・補助金を紹介します。

  • 東京都
  • 埼玉県
  • 神奈川県
  • 千葉県
  • 大阪府

※2025年1月時点の情報をもとに記載しております

東京都

自治体 制度名 補助金額
大田区 住宅リフォーム助成事業 補助率:10%
上限金額:20万円
目黒区 住宅リフォーム資金助成 補助率:10%
上限金額:10万円

参照:
大田区 住宅リフォーム助成事業
目黒区 住宅リフォーム資金助成

埼玉県

自治体 制度名 補助金額
熊谷市 熊谷市住宅リフォーム資金補助金 補助率:5%
上限金額:10万円
富士見市 富士見市住宅改修工事補助金制度 補助率:5%
上限金額:10万円

参照:
熊谷市 住宅リフォーム資金補助金
富士見市 住宅改修工事補助金制度

神奈川県

自治体 制度名 補助金額
横須賀市 2世帯住宅リフォーム等補助金 補助率:50%
上限金額:30万円
寒川町 住宅リフォーム等建築工事推進助成事業 補助率:5%
上限金額:3万円

参照:
横須賀市 2世帯住宅リフォーム等補助金
寒川町 住宅リフォーム等建築工事推進助成事業

千葉県

自治体 制度名 補助金額
松戸市 耐震改修に伴うリフォーム事業費助成 補助率:10%
上限金額:30万円
我孫子市 住宅リフォーム補助金制度 補助率:5~10%
上限金額:20~50万円

参照:
松戸市 耐震改修に伴うリフォーム事業費助成
我孫子市 住宅リフォーム補助金制度

大阪府

自治体 制度名 補助金額
高槻市 3世代ファミリー定住支援事業 補助率:1/3
上限金額:20万円
泉佐野市 住宅リフォーム助成事業 補助率:10%
上限金額:10万円

参照:
高槻市 3世代ファミリー定住支援事業
泉佐野市 住宅リフォーム助成事業

外壁塗装の助成金・補助金を申請する際の流れ

外壁塗装の助成金・補助金を申請する際の流れは、以下のとおりです。

  1. 業者に見積もりを依頼する
  2. 助成金・補助金を申請する
  3. 工事を依頼する
  4. 工事完了後、必要書類を提出する
  5. 助成金・補助金を受領する

申請から受け取りまでの具体的な流れをみていきましょう。

1. 業者に見積もりを依頼する

助成金の申請には、見積書の提出が必要です。見積書には、使用する塗料の種類や施工面積、工事金額の内訳などの記載が求められます。工事を検討した際は、複数の業者から見積もりを取り、価格を比較したうえで助成金申請に対応可能な業者を選びましょう。

地域によっては指定業者での施工が条件となる場合もあるため、事前に確認が必要です。

2. 助成金・補助金を申請する

見積書のほか、住民票や建物の登記事項証明書、納税証明書など、自治体が指定する書類をすべて揃えて提出します。申請から審査結果の通知までは通常2週間から1か月程度かかります。予算には限りがあるため、年度初めなどのタイミングで申請するのがおすすめです。

なお、税金を滞納している場合は、申請できないケースが多いです。

3. 工事を依頼する

審査結果の承認通知を受け取ってから工事を開始します。工事前の建物状態や工事過程の写真撮影が必要になるケースもあるため、業者とよく相談して記録を残すようにしましょう。

特に、塗料の性能を証明する資材の写真は重要です。

4. 工事完了後、必要書類を提出する

工事完了後は速やかに必要書類を提出しましょう。

主な必要書類は、以下のとおりです。

  • 工事完了報告書
  • 工事代金の領収書(内訳明細付き)
  • 工事前後の写真
  • 使用した塗料の性能証明書
  • 工事工程の記録写真
  • 施工部分の図面や仕様書

5. 助成金・補助金を受領する

必要書類の提出後、自治体による完了検査や書類審査があります。すべての確認が済むと、指定の口座に助成金が振り込まれます。振込時期は、郵送される交付決定通知書で確認することが可能です。振り込まれるまでに1か月程度かかるのが一般的です。

外壁塗装の助成金・補助金を申請する際の注意点

外壁塗装の助成金・補助金を申請する際は、以下の2点に注意しましょう。

  • 先着順で締め切られることがある
  • 工事開始前に申請する必要がある

それぞれ詳しく解説します。

先着順で締め切られることがある

助成金・補助金制度は年度ごとに予算が設定されており、予算額に達した時点で受付が終了となります。多くの自治体では先着順での受付となるため、年度初めの4月から申請が集中する傾向があります。

特に人気のある省エネ関連の助成金は、当初の受付期間より早く締め切られるケースも珍しくありません。申請を検討している場合は、自治体の窓口で予算の残額を確認し、計画的に準備を進めましょう。

工事開始前に申請する必要がある

ほとんどの場合、助成金・補助金の申請は、工事着工前に行う必要があります。すでに工事を開始してしまうと、たとえ条件を満たしていても助成対象外となってしまいます。

申請書類の提出から審査完了まで時間がかかるため、工事開始日は余裕を持って設定しましょう。不明な点は必ず自治体の担当窓口で確認しましょう。

外壁塗装の費用相場

外壁塗装の費用は建物の大きさによって大きく変わります。一般的な一戸建て(30坪程度)の場合、費用相場は60~100万円程度です。ただし、塗料の種類や外壁の状態によって金額は変動します。

参考までに、坪数ごとの費用相場は以下のとおりです。

坪数 塗装面積 費用相場
10坪 40平方メートル 20から40万円
20坪 79平方メートル 40~70万円
30坪 119平方メートル 60~100万円
40坪 158平方メートル 80~130万円
50坪 198平方メートル 100~160万円
60坪 238平方メートル 120~200万円
70坪 277平方メートル 140~230万円
80坪 396平方メートル 200~320万円

【あわせて読みたい!】
【2025年最新】外壁塗装・塗り替えの費用相場は塗料や面積で変わる?安く抑えるコツも紹介 >>>

外壁塗装・塗り替え工事の必要性・タイミングは?業者を選ぶポイントも解説 >>>

ゼヒトモで外装塗装のプロを探そう

外壁塗装を行う際、助成金や補助金を活用することで費用の負担を抑えられます。活用を検討している方は、できるだけ早めに情報収集を始めましょう。工事着工前の申請が必須なので、計画的に準備を進めることが重要です。

具体的な助成金制度や申請方法について相談したい方は、ゼヒトモで外壁塗装のプロに相談してみましょう。希望の場所・日時・予算など、いくつかの質問に答えるだけで、あなたにぴったりの業者が無料で見つけられます。まずは気軽にゼヒトモで、地域の信頼できる業者を探してみてください。

\ 無料でピッタリのプロと出会える /

監修したプロのコメント

助成金や補助金について公式ホームページなどを見ても、複雑で中々分かりづらいですよね。金融機関や専門家に相談される方もいるかとは思いますが、最近ではYouTubeなどでも要約を分かりやすく解説してくれている動画が多数上がっていますので、参考にされてみてはいかがでしょうか。

リフォーム補助金の中にはそれぞれ条件が設けられています。一例として条件の中には、「所有者・居住者が同一又は所有者・居住者・振込み口座の名義が同一でなければ受け取ることができない」などがあり、その他にも様々な条件があります。

いざという時に慌てないよう事前に下調べをして、準備しておくことが必要ですね。

この記事を監修したプロ
鴨下 秀幸 さん

有限会社カモシタ創建

一般住宅からアパート、マンション、工場倉庫まで幅広く塗装施工しています。外壁診断士・埼玉県知事許可・産廃収集運搬業許可の資格・許可を持つ。塗料にはそれぞれ良さがあり、その良さを知り比較しながらお客様のご希望に添えるようにご提案いたします。塗装工事以外にも、屋上やバルコニーなどの防水工事・内外装工事・ガラス断熱・ハウスクリーニングなども対応可能。

外壁塗装・塗り替え関連の最新記事

2025/05/15
おしゃれな外壁の作り方!リフォームで人気の色・素材・デザイン集【2025年最新】

住宅の外壁リフォームを検討する際、せっかくならおしゃれに仕上げたいと思う方もいるでしょう。外壁のデザインスタイルにこだわって、住宅をグレードアップさせてみてはいかがでしょうか。 この記事では、おしゃれな外壁の作り方をご紹 […]

2025/05/08
黒い外壁のメリット・デメリット!後悔しない配色選びの注意点も徹底解説【2025年最新】

外壁のカラー展開はさまざまあるため、スタイリッシュな黒を検討してる方も多いのではないでしょうか。黒い外壁はおしゃれな印象に仕上がりますが、いくつかデメリットがあるのも事実です。 そこで今回は、黒い外壁のメリットとデメリッ […]

もっと見る

あなたのお困りごとをプロに相談してみよう

STEP 1:簡単無料依頼

2分でスマホやPCで簡単に依頼内容を入力します。

STEP 2:提案を受ける

最大5人のプロから提案を受けられます。あなたの条件に合うプロを採用してください。

STEP 3:交渉成立

プロと相談した場所・日時・値段で依頼したサービスを受ける。

この記事を書いた人

ゼヒトモ 編集部

ゼヒトモ 編集部

ゼヒトモ 編集部アカウントです。

お役立ち情報をLINEで受け取る

友だち追加

関連サービスからプロを探す