妊娠後期の食事メニューとレシピ10選!出産前の準備も【栄養士が執筆】
28週から40週を妊娠後期といいます。この頃になると赤ちゃんもどんどん成長し、お腹も大きくなって、胎動が感じられるとき。
お腹が大きいことで、食欲がない時や、胃もたれすることもあります。後期つわりがある人もいるでしょう。
そんな時は胃にやさしく、栄養があり、しかも消化がいい食事を摂りたいですね。
自分のためにも赤ちゃんのためにもとりたい妊娠後期の食事メニューやレシピをご紹介します。
妊娠後期に食べたい食事メニュー10選〜栄養素とレシピも
1.『納豆』ビタミンKを始め栄養豊富
納豆などに含まれるビタミンKは赤ちゃんの出血傾向を抑えるビタミンです。
赤ちゃんが狭い産道を通ってくる時の頭蓋内出血や、消化管出血の予防にもなります。
臨月にはできるだけ毎日食べましょう。
ほかにも良質なたんぱく質や腸内環境を整えてくれる乳酸菌も豊富に含まれ、便秘がちになりやすいこの時期の妊婦さんには最適です。
納豆の効用
- 出血予防
- 良質タンパク質
- 腸内環境を整える
- 便秘解消
妊娠後期のおすすめメニュー『納豆トースト』
ライ麦パン1枚、納豆1パック、マヨネーズ大1、スライスチーズ1枚
①パンにマヨネーズを塗り、たれを入れ混ぜた納豆を乗せる。
②スライスチーズをのせトースターでチーズが溶けるまで焼く。
2.『レバー』妊娠後期の貧血予防に食べたい!
いわずと知れた鉄分の王様、レバー。
とくに妊娠中は非妊娠時と比べると血液の量が約1.5倍近くになり、妊娠後期にはさらにその量が増えると言われています。
そのためほとんどの妊婦が貧血になりやすく慢性的な鉄分不足になるのです。
鉄分が不足してしまうと胎児にも十分な栄養と酸素が行き届かなくなり、発育にも悪影響が出ると言われています。
クセの強いレバーは苦手な方もいるかもしれませんが、おいしく調理して積極的に摂り入れるようにしましょう。
ただしレバーには胎児の発育に影響のあるビタミンAが多く含まれていますので、過剰摂取は禁物です。
妊娠後期のおすすめメニュー『レバーの生姜煮』
鶏レバー200g、A(生姜1かけ、酒大3、醬油大2、みりん大2、砂糖大2)
①レバーは一口大に切る。流水でよく洗って30分水に浸しておく。
②レバーをざるにあげ水洗いをする。鍋にお湯を沸かす。
③レバーを下茹でし、色が変わったらざるにあげる。
④フライパンにAを入れに立たせ、③を加え煮詰め完成。
3.『玄米』妊婦には白米より玄米!よく噛んで食べよう
玄米は白米に比べ、栄養価が高く、糖質の代謝を促すビタミンB1や便秘予防に効果のある食物繊維が数倍多く含まれています。
また妊娠中は血糖値が上がりやすくなるので、血糖値があがりにくい玄米は最適です。
毎日食べる主食となるごはんを白米から玄米に代えるだけで、効率よくなおかつバランスよく栄養を摂取することができます。
妊娠後期のおすすめメニューレシピ『玄米チャーハン』
玄米ご飯150g、卵1個、青ネギ10㎝、ごま油小1、中華だし小1、塩コショウ少々
①青ネギは小口切りにする。
②フライパンにごま油を熱し、熱くなったら卵を割り入れる。上から温かいご飯を入れる。
③塩コショウ、中華だしを入れ強火でいため完成。
4.『小松菜』鉄分はほうれん草より豊富
小松菜には、鉄分やカルシウム、ビタミン類やミネラル、ベータカロテンなどの様々な栄養が含まれています。
野菜の中で鉄分が多く含まれているとされるホウレンソウよりも小松菜のほうが含有量が多く、野菜の中ではトップクラスです。
妊娠初期から授乳中まで必須と言われている葉酸も100gあたり86μg含まれており、カルシウムの量も牛乳よりも多いです。
お味噌汁や野菜炒めなど料理に積極的に使っていきましょう。
妊娠後期のおすすめ食事メニュー『小松菜と油揚げの煮びたし』
小松菜1/2パック、油揚げ1枚、A(本だし小1、みりん・醤油・酒各大1、砂糖小1、水100ml)、ごま油大1、白いりごまお好み
①小松菜は4cm幅、油揚げは1cm幅に切り、フライパンにごま油を熱し炒める。
②①にAを加え沸騰したら完成。お好みで炒りごまをかけてもよい。
5.『じゃがいも』熱にも強いビタミンC
じゃがいもにはビタミンCとカリウムが豊富に含まれてします。またビタミンCは熱に弱いものが多いですが、じゃがいものビタミンCは火を加えても栄養素が失われにくいのも特長です。妊娠後期はシミやそばかすが増えるので、積極的にビタミンCを摂取していきましょう。
妊娠後期のおすすめメニュー『ジャガイモの明太チーズ焼き(2人分)』
ジャガイモ中2個、マヨネーズ30g、明太子30g、ピザチーズ30g、乾燥パセリ少々
①ジャガイモはよく洗い皮のまま柔らかくなるまで茹でる。
②明太子は薄皮に切り込みを入れ中身を出し、マヨネーズと合わせておく。
③茹でたジャガイモを輪切りにグラタン皿に並べ②とチーズをかけオーブンでキツネ色になるまで焼き完成。仕上げにパセリをかける。
6.『豆腐』タンパク質豊富で低カロリー
妊娠中は1日に摂取した方が良いタンパク質量は50~75g程度といわれていますが、特に後期になればなるほどタンパク質が必要です。
豆腐は植物性のたんぱく質が豊富に含まれるので、積極的に食べましょう。しかし豆腐は大豆製品、イソフラボンが含まれています。このイソフラボンは妊娠中に多量に摂取すると胎児に影響が出るといわれています。食べる量には気を付けましょう。
妊娠後期のおすすめ食事メニュー『とろとろ豆腐の中華スープ(3人分)』
絹豆腐300g、長ネ1/2本、白菜3枚、えのき1/2袋、A(水600ml、ウェイパー大1、醤油・酒各大1、塩コショウ少々)、水溶き片栗粉、ごま油お好み
①白菜は3cm幅、長ネギは斜めぎり、えのきは半分、豆腐は大きめに切る。
②鍋にAを入れ沸騰してきたら豆腐以外の具材を入れる。
③煮えてきたら豆腐を入れ、水溶き片栗粉でとろみをつけ2分ほど煮る。
④器に盛りごま油をかけたら完成。
7.『しらす』カルシウムが簡単にとれる
体に色素がなく白い稚魚の総称をしらすと言います。このしらすは、骨や内臓も気にすることなく1匹そのまますべてを食べられる食材なので、栄養価も高くカルシウムが豊富です。
妊婦さんは胎児の骨や歯を作るためにより多くのカルシウムが必要になります。妊娠中のカルシウムの摂取量は900mg摂った方が良いとされているのですが、しらす干しはなんと小皿1杯(100g)で、カルシウムが約500mg摂れるそうです。
妊娠後期のおすすめメニュー『しらす入り卵焼き』
卵2個、しらす50g、わけぎ2束、ごま油大1/2、A(白だし小2、酢小1、水大2)
①わけぎは小口切りにする。卵に具材とAを入れよく混ぜ合わせる。
②フライパンにごま油を温め、温まったら弱火にし①を1/3ずつ流し入れる。
③巻き終えたらまな板に乗せ、ラップで形を整え食べやすい大きさに切って完成。
8.『ごま』高血圧の予防に役立つビタミンE豊富
ごまにはたんぱく質・鉄・カルシウムが多く含まれています。妊娠中にかかりやすい高血圧の予防に役立つビタミンEやビタミンB1の含有量も多いので、妊娠後期には特におすすめです。しかし、ごまは脂質も多いので、食べすぎには注意してくださいね。
妊娠後期のおすすめおやつ『ごまとおからのサクサククッキー』
生おから100g、黒いりごま30g、砂糖30g、オリーブオイル20g
①ビニール袋に生おから、砂糖、ごまを入れよく振り混ぜる。そこへオリーブオイルを入れさらによく混ぜる。
②クッキングシートの上に出しラップをかぶせ、綿棒で2mmに伸ばし切り分ける。
③180度のオーブンで25分ほど焼き完成。
9.『牛乳』妊娠中のカルシウム供給に
胎児の骨格を作る為にカルシウムは非常に重要です。妊娠後期でも赤ちゃんは成長していますので積極的に摂りたい栄養素の一つです。
もし摂取量が不足してしまうと、お母さんの骨や歯に蓄積されたカルシウムがどんどん溶け出し、赤ちゃんに届けられてしまいます。そうするとお母さんの骨や歯がどんどんもろくなり将来的に骨粗しょう症になる可能性が高くなってしまうため、意識して摂取しましょう。
『きのこたっぷりミルクスープ(2人分)』妊娠後期のつわりでも飲めそう!
えのき1/2袋、しめじ100g、椎茸3個、玉ねぎ1/4個、バター10g、A(水50ml、味噌大1、コンソメ小1、塩コショウ適量)、牛乳300ml
①えのきは石附を落とし半分の長さに切る。椎茸はスライスし、玉ねぎは薄切りにする。しめじは大きいものだけ縦に裂く。
②バターで玉ねぎを炒め、色が変わってきたらきのこ類を入れる。しんなりしてきたらAを加え、味噌が溶けたら牛乳を加える。
③沸騰しないように注意し、弱火で全体が温まるまでよく混ぜながら加熱する。
10.『うなぎ』葉酸が豊富
うなぎに多く含まれる葉酸は、妊娠前から妊娠初期に摂取すると胎児の脳の発育が良くなると言われており、不足すると胎児の発育に影響が出るとも言われています。
葉酸は妊娠初期だけでなく、中期・後期にも積極的に摂りたい栄養素です。赤血球の生産を助ける働きもあるため、貧血予防にも効果的です。
しかしうなぎに多く含まれるビタミンA(レチノール)の過剰摂取は赤ちゃんの奇形や先天性異常などの悪影響を及ぼす危険性があるため、食べる際の量についてはかかりつけのお医者さんに相談しながら決めましょう。
妊娠後期のおすすめメニュー『ウナギの卵とじ(2人分)』
ウナギ2尾、玉ねぎ1/2個、わけぎ5cm、卵2個、A(水100ml、醤油大2、みりん大1、砂糖小2、酒大2)、山椒お好みで
①フライパンにAとスライスした玉ねぎを入れ火にかける。
②煮えてきたら食べやすい大きさにカットしたウナギを玉ねぎの上に乗せ蓋をして弱火で5分煮る。
③ウナギがふかふかになったら溶き卵を加え、蓋をする。
④卵が固まったら皿に盛り、小口切りにしたわけぎを乗せお好みで山椒をかけ完成。
妊娠後期に悩まされる症状3つ
妊娠後期は体がいつもと違うのでいろんな症状がでます。あなただけではないので、心配しないでください。
1.多くの妊婦が悩まされる頻尿
赤ちゃんが成長し子宮が大きくなることにより、膀胱が子宮に圧迫されトイレが近くなります。また出産間近になると赤ちゃんが下がってくるため、残尿感が出てくることもあります。
2.胃の圧迫感は赤ちゃんが大きくなった証拠!
妊娠後期に入り赤ちゃんが大きくなるにつれ子宮も大きくなり、胃が圧迫され押し上げられてしまいます。すると妊娠初期のつわりのような胃のむかつき感が起こることがあります。
3.むくみはマッサージでケアしてあげよう
妊娠後期に入ると赤ちゃんにこれまでより多くの血液を送るため、ママの血液量が増えます。赤ちゃんに血液を送りやすくするために、血球の数は増やさず量だけ増え、むくみが起こりやすくなります。手足などは自分でマッサージしてあげるとだるさがとれます。
妊娠後期に気をつけるべきこと3つ
1.熱いお風呂に入る
温度の好みは人それぞれですが、ぬるめのお湯より熱いお湯の方が好きなママも多いかもしれません。
体も温まり、何より入浴後の爽快感が気持ちがいいですよね。
ですが妊娠後期は熱いお風呂は控えたほうが無難です。妊娠後期になるとお腹も大きくなり、いつもの時間入浴していてものぼせてしまいがちになります。
また入浴中は心臓や身体に負担がかかるので、場合によってはお風呂上りに貧血や立ちくらみを起こしてしまう場合もあります。
そのためお湯の温度は40℃未満に設定しておきましょう。
2.高いところのものをとる
お腹が大きくなってきても家事は常にあります。料理をはじめ、掃除に洗濯と家事の仕事は多く、妊婦の身体には少なからず負担がかかることも。
日常で注意が必要なのは、高いところから物を取る動作や洗濯物を干したり取り込むなど、高いところに手を伸ばすことです。『ちょっと背伸びすれば届きそう』と頑張ってしまうと転倒のリスクが高くなります。
3.長時間の運転
妊娠後期に入ったらできるだけ長時間の運転はしない方がいいでしょう。後期に入るとお腹が大きくなることで運転がしづらくなっています。ホルモンバランスも崩れてしまっている時期で、眠気が強くなることもあり集中力が低下している状態で、事故を起こしやすいと言えます。
運転中はシートベルトを締めて長時間同じ姿勢で座っていることで腹圧がかかりやすく、早産の原因にもなるともいわれています。同じ姿勢でいると、お腹も張りやすくなります。できる限り運転は旦那様やご家族に頼むようにしましょう。
もうすぐ会えるね!生まれる前にしておくべきこと3つ
1.夫婦や両親としか行けない場所、子供づれでは行きづらい場所に出かける
赤ちゃんが生まれたら、赤ちゃん中心の生活になるのでしばらくの間は旅行は難しいでしょう。
また夫婦2人の時間はなかなか確保しづらいもの。今のうちに夫婦2人の思い出をたくさん作るために計画してもいいですね。
ただし母体に負担のかかるような遠出や海外旅行など、万が一何かが起きて対応がスムーズに行えない場所へ行くことは避けましょう。
2.役所への届出の準備
出産後はママは自由に動けないですし、少なくとも1か月は安静にしていたいものです。そのため前もって届出の書類をもらっておくと出産後に焦ることがなくいいでしょう。
必要な届は、
・出生届
・健康保険の加入(保険証の発行元により手続きは異なります)
・乳幼児医療費助成(住まいの市区町村による。URLは東京都福祉保健局)
・児童手当金(住まいの市区町村による。URLは東京都福祉保健局)
・出産育児一時金付加金(出産手当金)
・育児休業給付金
などです。
3.衣服の用意
赤ちゃんが生まれたあとの自分用の衣類を何枚か用意しておく必要があります。
マタニティウェアなどは必要なくなり、授乳しやすく、お腹周りがゆったりした出産後の身体に負担がかからないデザインがおすすめです。また赤ちゃんを抱っこしやすく、汚れても洗濯機で簡単に洗える素材を選ぶとよいでしょう。
赤ちゃんの洋服は貰ったり譲ってもらう機会も多いので、自分の服の準備の方が大変でしょう。その準備をしておくと慌てずにすみます。
生後1ヶ月には赤ちゃんにとって大きなイベントともいえるお宮参りが待っています。
出産後はバタバタしがちなのでは、お宮参りで何を着るのかも事前に考えておくといいでしょう。
赤ちゃんに会えるまでの時間も楽しくすごそう
妊娠後期にはお腹も大きくなり、赤ちゃんへの愛おしさも増してくるはず。赤ちゃんに会えるまでのカウントダウンも始まり、ドキドキしますね。この楽しみと不安もあと少し。
栄養があるものをよく噛んで食べて、元気な赤ちゃんを産みましょう。
Zehitomo 活用法3つ
1.妊娠した相手のために使う
・「妊娠は嬉しいけど大変そう」
・「助けて上げたいけど何をしていいのかわからない」
・「食欲が旺盛みたいだけどうまく料理を作ってあげれない」
・「全然食べれないのならば少量でも栄養のあるものを食べさせたい」
何をしてあげていいのかわからない時は、プロの力を借りましょう。ゼヒトモで料理の達人を家に呼んで、料理を作ってもらいませんか?
「母体と胎児の栄養になるものを作って欲しいけど、実は私はがっつりこってりした料理も食べたいので、そういう料理も作ってもらえますか?」、そんな依頼もお待ちしています!
作ってあげたいけど料理をしたことがない、そんな人へクッキングレッスンもできますよ。
2.妊娠した自分のために使う
- 「お腹が空いて仕方がないから食べたいけど食材を買いに行くのも作るのも面倒」
- 「食欲がないけど医者には食べるように言われた、何を食べていいかわからない」
- 「自分は食べなくてもいいけど家族のために料理を作ってあげたい」
3.自分たちのために使う
妊娠すると喧嘩になることもあると聞きます。食べることが大好きなのに思うように食べられない、味覚が変わる、お酒やコーヒーが飲みたいのに飲めない。
妊娠した方も、相手が妊娠している方も、お互いの意思疎通がうまくいかない時はゼヒトモのプロを呼んでみてください。
料理を作ってもらったり、ハウスクリーニングで部屋の片付けをしてもらったりしている間に、2人でゆっくり映画でも見ませんか。
イライラしても、ゼヒトモを使って解消してください!
Zehitomo のプロを呼ぶ
「料理を作りに来て欲しい」「赤ちゃんの部屋のインテリアをコーディネートして欲しい」「妊娠して何もする気が起きないから、家中丸ごとハウスクリーニングをして欲しい」。
全部Zehitomo におまかせください。
Zehitomo で依頼を出すと、5名以内のプロから見積もりを取ることができます。「こうして欲しい」「あれもして欲しい」そんな依頼をぜひとも出してみてくださいね。
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