庭のリフォーム・工事
2022/12/08 2025/05/16

中庭があると住宅の中が明るくなるだけでなく、空間にゆとりが生まれて快適さが増します。とはいえ、実際に中庭のある家は少なく、どのような間取りが良いのかと悩む方も多いのではないでしょうか。

この記事では、中庭のある家づくりを検討している方に向けて、必要な情報を詳しく紹介しています。具体的な間取りの種類やリフォームのポイント、理想を実現する際の注意点、費用相場も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

Point
  • 中庭には、採光やプライベート空間の確保といったメリットがある
  • 中庭のある住宅の間取りは、ロの字型・コの字型・L字型の3タイプ
  • 中庭のある住宅をつくる際は、生活動線のほか排水場所や窓のサイズに注意

中庭とは

中庭とは、建物や塀、壁などに囲まれた庭のことです。隣家との距離が近いときに庭を確保する手段として、また、採光・通風の手段としても中庭を作ることがあります。最近では、インテリア性を高めるために中庭を作ることも珍しくありません。二世帯住宅であれば中庭を各世帯が集まる場所にするなど、ライフスタイルに合わせて活用することが可能です。

中庭のある家をコートハウスと呼ぶことがあります。コートハウスというと何やら新しい住宅スタイルのようなイメージがありますが、京町屋のように日本古来の間取りにも中庭はあります。中庭は隣家から見えにくいため、プライバシーを守りたい方にもおすすめです。

中庭がある住宅の間取りの種類とは

壁や塀、建物などに囲まれた場所にある庭は、すべて中庭です。住宅の広さによっては2つ以上の中庭を作ったり、四角形以外の形状の中庭にデザインしたりすることもあります。

中庭のある住宅の間取りは、大きく「ロの字型」と「コの字型」、「L字型」の3つのタイプに分けられます。それぞれの間取りの特徴について見ていきましょう。

ロの字型

四方を建物で囲んだ中庭を「ロの字型」と呼びます。家の外からは中庭が見えないため、プライバシーを守ることが可能です。隣家との距離が近い場合も、ロの字型の間取りで中庭を作れば、視線を気にせずに安全に過ごせる庭を確保できるだけでなく、採光や通風を良くすることができます。

ただし、中庭が狭い場合は、四方の壁が迫るような感覚になり、開放感がなく、中庭も周囲の部屋も日当たりの悪い薄暗い空間になってしまいます。また、雨水がたまると、家の中にも湿気が入り込んだり、カビが生えたりするので注意が必要です。中庭を設計する時点で排水についても良く考えておきましょう。

また、ロの字型の中庭タイプは、ある程度敷地に余裕がある場合に適したデザインです。しかし、広めに中庭をとっても、日光は太陽が住宅の真上に来たときしか入らないため、洗濯物を乾かすスペースとしては活用しにくいでしょう。

コの字型

中庭の三方を建物で囲んだタイプを「コの字型」と呼びます。ロの字型の間取りデザインと比べると開放感があり、日光を確保できるデザインです。開いている方向から視線が気になる場合は、植物を植えたり塀を高めにしたりすることで、プライバシーを確保しやすくなります。

ただし、敷地や住宅の形状によっては、中庭が外から丸見えになるだけでなく、中庭を取り囲む部屋の内部も丸見えになることがあります。コの字型の間取りならではのオープンな魅力を活かすためにも、日当たりだけでなく防犯面も意識して設計する必要があるでしょう。

なお、ロの字型の間取りと比べると、壁の面積が狭くなるので、建築費用はやや低めとなります。

L字型

L字形状の建物の内側に中庭があるタイプを「L字型」と呼びます。二方向からのみ壁で囲むため、コの字型よりもさらに開放的な雰囲気です。

塀が低いときは、L字型にデザインされた住宅の中庭は外から丸見えになります。中庭に面した部屋の内部も丸見えになるので、視線が気になるかもしれません。

また、設計によっては、中庭というよりは一般的な庭の印象に仕上がることもあります。中庭ならではのプライベートな空間を演出するためにも、住宅の間取りや庭木の配置、塀の高さなどに配慮した家づくりを進めていきましょう。

中庭のある家が支持されるポイントとは

ライフスタイルが多様化するに連れ、人々の暮らしも変わっていきます。中庭のある住宅が人気を集めている理由としては、次のポイントが挙げられるでしょう。

  • 日当たりや風通しが良くなる
  • 居住空間が広く見える
  • プライベートな空間でアウトドアが楽しめる
  • 防犯面も安心

それぞれのポイントについて解説します。

日当たりや風通しが良くなる

中庭があることで、日当たりや風通しが良くなります。特にコの字型やL字型のデザインであれば、日光を確保できるだけでなく、開放的な印象になります。

また、中庭に面する部屋や窓にも光が入り、より居心地の良い空間になるでしょう。敷地が狭く、採光や通風が難しいときも、部屋数を減らして中庭にすることで、快適な住空間に仕上がります。

居住空間が広く見える

中庭があることで居住空間が開放的な印象になり、実際のスペース以上に広く見えるようになります。また、外からあまり見えないように配慮して中庭を設計すれば、プライベートな暮らしの場として中庭を利用できるため、より空間を無駄なく活用できます。

プライベートな空間でアウトドアが楽しめる

中庭の広さによっては、バーベキューを楽しんだり、ビニールプールやテントを設置したりしてアウトドアを楽しむこともできます。塀や樹木などで視線を遮れば、プライバシーを確保できるので安心です。また、アウトドアリビングとして、中庭を家族のくつろぎの空間にすることもできます。

防犯面も安心

道路から丸見えの庭とは異なり、中庭はプライバシーを確保できる空間です。視線を遮るように壁や塀、樹木などを配置すれば、防犯面も高めることができ、洗濯物を干す空間としても活かせます。

また、リビングに大きな窓をつける場合も、道路から丸見えでは安心してくつろげません。リビングの前に中庭を配置し、明るさとプライベート感を両立できるようにしておきましょう。

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中庭のある快適な家づくりを実現する際のポイントや注意点

少し工夫して家づくりをすることで、中庭のある家の快適性をさらに高めることができます。家族みんなが過ごしやすい住宅を実現するためにも、次の注意点に注目しましょう。

  • 生活動線を考えた間取りにする
  • 排水場所を確保し、湿気対策をする
  • 窓のサイズや配置に配慮する
  • 室温を保てるようにする
  • 理想のライフスタイルに合わせた間取りにする

それぞれのポイントについて解説します。

生活動線を考えた間取りにする

生活動線に配慮した間取りにしないと、家の中での移動距離が長くなり、暮らしにくくなってしまいます。例えば、個室からトイレや洗面所が遠い、リビングとキッチンが遠いなどの配置では、部屋間の移動ばかり増えて、生活を楽しむ余裕がなくなるかもしれません。

特にロの字型やコの字型の間取りデザインを選ぶと、向かい合う部屋に移動するだけでも中庭を回り込む必要が生じ、屋内での移動距離が長くなります。家族の生活をシミュレーションし、移動距離が短くなるように部屋を配置しましょう。また、洗濯機と洗濯物を干す空間、ダイニングとキッチンも近くに配置すると、家事がしやすくなります。

排水場所を確保し、湿気対策をする

特にロの字型の間取りデザインを選ぶときは、設計の段階から湿気対策をしておく必要があります。中庭に降った雨水が適切に排水されるように、場所を確保しておきましょう。

窓のサイズや配置に配慮する

中庭に面した部屋に大きな窓をつけると、採光しやすくなり、部屋全体が明るくなります。しかし、中庭が外から丸見えの構造のときは、部屋の中も外からよく見えるので、防犯上好ましくありません。

中庭に面した部屋に窓をつけるときは、窓のサイズや配置に配慮してプライバシーを確保できるように施工プランを立てましょう。また、あまりにも大きな窓をつけると屋内の断熱性が低下することもあるので、リフォーム業者とも話し合い、適切な窓の種類や大きさを選ぶことが大切です。

室温を保てるようにする

中庭のある住宅は、採光を意識して窓を多く設置することが多いです。部屋が明るくなることは良いのですが、その分、断熱性が低下するため、光熱費が高くなる可能性があります。

熱効率を良くするために、床や壁などに断熱材を組み込んだり、中庭周りの窓にペアガラス配置をしたりすることも検討しておきましょう。費用はかさみますが、快適な家づくりを完成させるためにも、明るさだけでなく断熱性も意識しましょう。

理想のライフスタイルに合わせた間取りにする

中庭には採光や通風を良くするなどの実用的な面もありますが、暮らしに変化を与え、家族の理想を実現するという面もあります。中庭で理想のライフスタイルを実現するためにも、どのような間取りが良いのか今一度考えてみましょう。

アウトドアリビングとして中庭を活用したいのであれば、ウッドデッキを敷いて室内履きのまま移動できると便利です。また、バーベキューが目的であれば、キッチンとつながった間取りが望ましいといえます。他にも、家事のしやすい家、家族全員が中庭に集まりやすい家など、実現したいポイントを自由に決めてから家づくりに取り掛かりましょう。

中庭のある家にリフォームする際の費用相場

中庭のある家は、中庭のない住宅に比べて2割ほど建築費用が高くなります。例えば、住宅の建築費が2,500万~3,000万円ほどであれば、中庭ありの建築費は3,000万~3,500万円ほどです。

リフォームするときは既存の住宅の一部を取り壊すことになるため、工事範囲によって費用が変わります。リフォーム業者によっても費用相場は異なるので、いくつかの業者から見積もりを取り、比較しましょう。

ゼヒトモでおすすめ!庭のリフォームのプロを紹介

住宅に中庭をつくる工事は大がかりになるので、信頼できるプロの業者に依頼することが大切です。ライフスタイルや要望をくみ取り、最適なプランを提案してくれる業者を選びましょう。ここからは住宅の中庭づくりを依頼できる、おすすめのリフォーム業者を紹介します。

株式会社椋樹工務店

写真:株式会社椋樹工務店

埼玉県久喜市に拠点を構える住宅工事業者で、戸建住宅の新築やリフォームなどを請け負っています。庭のリフォームや外構工事にも対応しており、シンプルやヴィンテージなど、理想のスタイルに合わせてプランを提案してくれるのが魅力です。

大型商業施設や公共施設の施工で培った高い技術力が強みなので、住宅の中庭づくりでも満足度の高い仕上がりが期待できるでしょう。

過去の口コミでは「施工が丁寧で綺麗な仕上がりだった」「対応が迅速だった」との声が寄せられており、高いヒアリング力と親身な人柄が評判の業者です。

施工事例

外構・エクステリア工事

サイクルポートを新設した事例で、メーカー各社3パターンでプランを提案しました。サービス工事として、サイクルポートの正面に目隠しフェンスとブロックを施工。フェンスは、建物の外壁の色に合わせて統一感あふれる見た目に仕上げています。

Before

Before

After

After

建物形態 集合住宅(マンション・アパート)
施工場所 サイクルポートの新設
施工期間 1週間
施工費用 451,800円 ※本体費、土間含む
地域 埼玉県 久喜市

<口コミ>
ナルピエペさん(2023/05)
外構・エクステリア工事
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
こちらの要望にも親身になって聞いてくれて、エクステリアに関してのアイデアも出してくれる。仕事もしっかりで綺麗なお庭やカーポートが出来上がりました!

藤建

写真:藤建

外構・エクステリア工事を中心に手がける、自営業の建築業者です。20年以上の建築経験を誇る代表が、打ち合わせから施工、アフターフォローまで一貫して担当してくれます。

外回りの工事全般を得意としており、テラス・中庭工事にも対応。要望を丁寧にヒアリングしたうえで施工を進めるので、イメージ通りの仕上がりが期待できます。見積もりは無料で依頼できるほか、最短当日対応というスピード感も魅力です。

<口コミ>
小林さん(2025/01)
駐車場・ガレージ
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
カーポートの撤去をしていただきました。 やり取りの時点から丁寧でしたし、価格も安く抑えてくださいました。祝日に対応いただけたのも良かったです。 ぜひ屋上もお手伝いいただきたいです。 ありがとうございました。

KUSUBE建築工房株式会社

写真:KUSUBE建築工房株式会社

広島県庄原市を拠点に、30年以上の実績を誇る建築会社です。新築住宅はもちろん、リフォーム・リノベーションや古民家再生など幅広い施工に対応しています。

断熱性や省エネ性に優れた住宅づくりを得意としており、完全自社施工による高品質な仕上がりが強みです。中庭のある住宅づくりでも豊富な実績を有し、自然を身近に感じながらプライバシーも守れる中庭を叶えてくれます。

デザインは北欧風のナチュラルテイストを基本としており、インテリアと調和する柔らかな空間を実現。採光や開放感もしっかり考慮してくれるので、快適な中庭をつくりたいという方は、ぜひ依頼を検討してみてください。

<口コミ>
akikoさん(2024/06)
古民家リノベーション
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
設計の段階からこまめに連携をとってくださり、わからないことはわかりやすく丁寧にご説明いただき、安心してお任せすることができました。 予算も限りがある中、斬新なアイデアで予算内に収めていただき助かりました。 施工完了後も何度も顔を出して気にかけてくださり、施主に寄り添った業者様と自信をもってお勧めします。

庭のリフォーム工事のプロを探す

中庭を作ることで空間にゆとりが生まれ、より自宅での生活を楽しむことができます。家族の意見も取り入れて設計し、適切な業者に依頼しましょう。

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