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ベランダ塗装の種類と費用は?修繕タイミングの見極め方

2022/09/30 2022/10/03
ベランダ塗装の種類と費用は?修繕タイミングの見極め方

ベランダは屋外にあることで雨風や紫外線にさらされやすく、劣化を放置すると大規模な工事が必要になってしまうかもしれません。

そこで今回は、傷んだベランダを綺麗に塗装したいという方に向けて、ベランダの塗装について詳しく解説します。塗装の種類や費用、塗装すべき時期や症状など、ぜひ参考にしてください。

この記事を監修したプロ
高城 和幸 さん

想いを形に工房

ベランダ塗装の種類

ベランダを塗装する場合、主に以下の2つの種類があります。

  • 外壁塗装
  • 防水塗装

外壁塗装とは、ベランダの外壁を保護するためのもので、防水塗装とは、ベランダの床を保護するためのものです。

塗装の種類によって使用する塗料や塗装方法、効果などは異なります。

ここでは、それぞれの特徴について確認していきましょう。

外壁塗装

ベランダの外壁塗装とは、ベランダの外壁部分を紫外線や雨風から保護するために専用塗料で塗装するものです。

外壁塗装に使用する染料は、主に以下の4種類があります。

  • ウレタン塗料
  • シリコン塗料
  • ラジカル塗料
  • フッ素塗料

各染料の特徴・効果や耐用年数、費用相場を見ていきましょう。

ウレタン塗料

ウレタン塗料は、伸縮性に優れ、ひび割れや変形に強い染料で、昔からよく使われてきた、職人の間でもおなじみの塗料です。

しかし価格は安いものの、他の染料と比べると耐用年数で劣っているというデメリットもあります。

シリコン塗料

シリコン染料は汚れがつきにくく、光沢とツヤのある見た目の美しい仕上がりになるのが特徴です。

価格や性能、耐久年数などのバランスもよく、コストパフォーマンスの高い染料といえるでしょう。日本では最も人気のある外壁塗装で、豊富な商品ラインナップも魅力です。

ラジカル塗料

ラジカル染料は、紫外線や雨などが外壁に接触することで起こる劣化を防ぎます。

ラジカル染料は、2012年に日本ペイントが世界で初めて販売しました。高性能でコストパフォーマンスが非常に高い塗料ですが、まだ実績が少ないというデメリットがあります。

フッ素塗料

フッ素染料は耐候性や耐久性に優れ、汚れが表面に貼り付きにくいという特徴があります。

耐用年数が非常に長く、ビルや商業施設など大きな建物でよく使用されています。ただ、価格が比較的高いため、自宅用の塗装には工費の負担が重いという家庭も多いでしょう。

各塗料の耐用年数と対価相場の例は以下の通りです。

塗料名耐用年数対価相場(1㎡あたり)コストパフォーマンス
ウレタン塗料8〜10年2,000〜3,000円
シリコン塗料10〜15年2,600~4,000円
ラジカル塗料14〜16年2,800〜4,300円
フッ素塗料15〜20年3,600〜4,800円

防水塗装

防水塗装とは、ベランダの床を雨から保護するための防水加工です。

防水塗装の方法には、主に以下の2種類があります。

  • ウレタン防水
  • FRP防水

どちらも幅広いタイプの建築物に対応していて、より一般的な工法となっています。それでは、各方法の特徴・効果や耐用年数、費用相場を見ていきましょう。

ウレタン防水

ウレタン防水は、ウレタン樹脂を塗装する防水方法です。塗料が乾くとウレタン樹脂は固まり、弾性のある防水膜が形成されます。

現在のベランダ防水において、主流となっている防水工法です。

FRP防水

FRPとは繊維強化プラスチックを意味する言葉で、FRP防水は樹脂とガラス繊維などを混ぜ合わせたプラスチック塗料を使う防水方法です。現在、ウレタン防水に次いで行われる防水工法となります。

各塗装方法の耐用年数、費用相場、メリット・デメリットは以下の通りです。

塗装方法耐用年数費用相場(1㎡あたり)メリットデメリット
ウレタン防水10〜13年4,000〜7,000円安価で塗りやすい塗りムラが起こりやすい
FRP防水10〜13年5,000〜8,000円高額耐久性が非常に高い

ベランダ塗装の費用相場

塗装の種類によって費用が変わるので、予算がある場合は、事前に相場をチェックしておくことが大切です。

ここでは、外壁塗装と防水塗装という塗装の種類ごとに、費用相場をまとめました。一般的なベランダのサイズである4㎡を基準にした場合の金額となっていますので、今後のリフォームや修繕の参考にしてください。

外壁塗装の費用相場

ベランダ全体の外壁塗装を行うとなると、一般的なベランダの面積である4㎡の場合、15万円以上かかるでしょう。

ただ、外壁塗装をする場合、塗装箇所の対象になるのは外壁だけでなく、軒天井、庇、手すり、柱なども含まれます。部分的な補修であれば、ベランダのどの部分をどう補修するのかにもよりますが、数万円で工事ができることもあります。

防水塗装の費用相場

ベランダの防水塗装は2層でできており、一番表面の部分が「トップコート」、その下が「防水層」という構造です。そのため、防水塗装を行う際は、塗装範囲を以下のどちらにするか検討する必要があります。

  • トップコートのみ
  • トップコート+防水層

ここでは、それぞれの層の役割と費用相場を見ていきましょう。

トップコートのみ

トップコートとはベランダの表面部分の塗装で、防水層を紫外線や雨風、歩行による摩擦などから保護する役割があります。防水層の劣化が少ない場合、トップコートのみ塗り替える手軽なメンテナンスで十分なケースもあります。

トップコートのみを塗装する場合の費用相場は3〜5万円で、約5年ごとに塗り替えが必要です。こまめにトップコートの塗り替えを行っておけば、防水層の寿命を伸ばすことができます。

トップコート+防水層

防水層は、水の侵入を防ぐ内部の塗装です。定期的にトップコートの塗り替えをしないと、防水層は早期に傷みやすいという特徴があります。

防水層からトップコートまで塗り替える場合、費用相場は15〜20万円です。約15年ごとに塗り替えが必要で、塗り替えを怠っていると、建物の構造躯体の腐食やシロアリ被害などにつながる恐れがあります。

一般的なベランダのサイズである4㎡あたりの費用相場等は以下の通りです。

塗装名内容費用相場備考
外壁塗装ベランダ全体15万円以上部分的な工事であれば数万円程度での工事も可
防水塗装トップコートのみ3〜5万円約5年ごとの塗り替えが必要
トップコート+防水層15〜20万円約15年ごとの塗り替えが必要

ベランダ塗装をした方が良いタイミング・劣化症状

ベランダを塗装すべき時期の目安として、主に以下の5つの劣化症状があげられます。

  • 塗装のひび割れ
  • 塗料の剥がれ
  • 塗料の膨れ
  • 水たまりができる
  • 雨漏りする

上記のような状態を放置すると、劣化が拡大し、危険度も上がります。まずはセルフで点検ができるよう、それぞれの症状と及ぼす影響についての知識を身につけましょう。

塗装のひび割れ

ベランダの場合、「壁」に発生しているひび割れか、「床」に発生しているひび割れかによって、状況が異なります。壁の場合は「外壁塗装の塗膜」がひび割れており、床の場合は「防水層」がひび割れていることになります。

床面に関しては、防水層の上をトップコートで塗装されている場合がほとんどです。ただ、そのトップコートが劣化したことで防水層までひびが入ってしまったと考えられます。

どちらも放置していると、ひび割れ部分から雨水が浸入し雨漏りの原因になるので注意しましょう。

塗装の剝がれ

塗装のひび割れ部分などに雨水が浸入し悪化することで、剥がれが発生します。剥がれが発生しているということは、下地と塗膜との間に隙間があるということです。これはさらなる剥がれを引き起こし、さらには雨漏りに直結します。

特に床が剥がれている場合は、住宅の中に水が侵入する可能性もあるため注意が必要です。危険な状態ですので、早めに補修工事を行いましょう。

塗装の膨れ

塗装の膨れも塗装の剥がれと同様、塗装のひび割れ部分などに雨水が入り込み、塗膜が浮き上がってしまっている状態を指します。

膨れた塗膜は、非常に破れやすくなっているため、少しの刺激で破れてしまい、破れた箇所には雨水が侵入してしまうでしょう。これにより、さらに周囲の膨れが引き起こされ、簡単に雨漏りの原因になってしまいます。

水たまりができる

排水溝が詰まっていたり防水層が激しく劣化したりすると、ベランダに水溜りができるようになります。

そもそもベランダの床には、排水口へ雨水が流れるように緩やかな勾配がつけられていますが、水たまりがあるということは、その勾配がないか、汚れによってせき止められている可能性があります。

水たまりがあるとその部分の防水層の劣化が進み、いずれ雨漏りにつながってしまうため、注意が必要です。

雨漏りする

劣化したベランダを下から見ると、ポタポタと雨漏りしていたり雨染みが発生していたりすることがあります。雨漏りの原因として多いのは、ひび割れや破損の放置です。

排水溝の詰まりや勾配不足を放置することも、水たまりを広げ、雨漏りを引き起こす原因になります。ひどいケースでは建物の内部にまで雨水が侵食し、内部の建材を腐らせ、家全体の寿命を縮めることにつながってしまいます。

ベランダ塗装をする際の注意点

ベランダ塗装を業者に依頼する際、業者選びに失敗しないために、主に以下の3つに注意をした方が良いでしょう。

  • 相見積もりで複数社の価格を比較する
  • 過去の施工実績はあるか
  • 保証がちゃんとあるか

ここでは、それぞれのポイントに関して詳しく解説します。

相見積もりで複数社の価格を比較をする

ベランダ塗装を安く依頼し、悪徳業者を回避するために、相見積もりを取ることが重要です。相見積もりとは、同じ工事条件で複数の業者から見積もりを取って比較することをいいます。

塗装工事は一般的な価格帯が分かりにくいので、通常より高めに値段設定されるケースも多いです。相見積もりによって、複数社を比較した上で安く工事してくれる業者を選ぶことができ、詐欺業者に騙されるリスクも減るでしょう。

また、他者の見積もり例を提示することで、さらなる価格交渉が叶う可能性もあります。

過去の施工実績はあるか

信頼できる業者を選ぶために、過去の施工実績をチェックしておきましょう。具体的には、会社のホームページやパンフレットなどの「施工実績(事例)」と「お客様の声」に目を通すようにしてみることです。

実績や事例、第三者からの評価であるお客様の声はごまかすことができません。技術や提案力の高さ、企業としての強みや姿勢などを確認でき、安心して工事を任せられる会社かどうかを判断することができます。

保証がちゃんとあるか

施工保証を付けていない業者に依頼するのは非常にリスクが高いため、保証期間を設けているかを確認することも重要です。

ベランダの塗装工事はきちんとできていなければ2年ももたないため、保証を付けていない場合、技術に自信のない業者である可能性があります。施工品質に対して自信と責任を持てる業者を選べるよう、チェックを怠らないようにしましょう。

ゼヒトモで塗装のプロを探す

ベランダの塗装は、使用する塗料や塗装方法、効果などによりさまざまな種類があります。塗装をした方が良いタイミング・劣化症状も見極めが難しい部分があるため、ベランダ塗装は経験豊富な専門業者への依頼がおすすめです。

・ベランダ塗装について相談したい

・まとめてベランダ塗装の見積もりをとりたい

そんな方は、ゼヒトモからのプロを探してみませんか?いくつかの質問に答えるだけで、簡単にあなたにピッタリなプロが見つかります。ゼヒトモお気軽にご利用ください!

監修したプロのコメント

ベランダは周りからあまり見えないところなので、「DIYで気軽に低価格で行いたい!」と、思われる方もいると思います。しかし、ベランダの塗装はプロに任せるのが一番おすすめです。

ベランダ塗装の一番の目的は、雨漏りをさせないことです。私のこれまでの経験から、少しの防水の切れ目から漏水が始まることを何度も見てきています。

塗装費用をDIYで節約することで、雨漏りなどによって後々大きな出費になる可能性があります。大事な資産を賢く守って頂きたいです。

この記事を監修したプロ
高城 和幸 さん

想いを形に工房

親子四代で90年と長期間にわたり、住まいのサポートを実施。内装・キッチン・トイレのリフォームや、外壁・屋根塗装など豊富な施工実績あり。国土交通省より優良な事業者と認定された証明である「住宅リフォーム事業者団体国土交通大臣登録」を取得。リフォーム補助金の活用サポートやリフォームガイドBOOKのプレゼントなども実施。

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この記事を書いた人

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