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【2022年版】確定申告する個人事業主向けシンプル税金ガイド

2022/02/22 2022/02/25
【2022年版】確定申告する個人事業主向けシンプル税金ガイド

2022年が始まり、春が近づいてきました。春といえば、個人事業主の方にとっては確定申告の時期。毎年確定申告に苦戦している方も少なくないはず。ここではそんな方に、2022年における確定申告のやり方をなるべくわかりやすくお伝えしていきます。

確定申告の基本

確定申告とは、 2021年1月1日から2021年12月31日までの会計結果(売り上げと費用)を国に申告することを言います。ここでは、確定申告に関する基本的な情報をお伝えしていきます。

1.確定申告をやらなければならない人

会社員であれば会社がやってくれるので確定申告をする必要はありませんが、フリーランス(個人事業主)の方であれば自分でやる必要があります。ただし副業などで勤務先の会社以外からも収入がある会社員の方は確定申告をする必要があります。

2.確定申告の提出期限

2022年は、2022年2月16日(水)〜3月15日(火)が確定申告の期限になります。基本的に税務署は平日の8:30〜17時に受け付けをしていますが、日曜日に空いている場合もあります。お住まいの地域によって日曜日に空いている日は異なりますので、国税庁のHPから確認するようにしましょう。

3.確定申告する場所

基本的に税務署へ確定申告します。ただしインターネットを通じて提出するe-tax を利用すると、税務署へ提出するという意味では同じなのですが、税務署に実際に行く必要がありません。

スマホ申告も可能です。また税務署へ郵便で書類を提出することも可能です。

4.税金の支払い方

前年に確定申告をした方であれば、確定申告期限の日である3月15日が税金の支払い期限となります。ただし納付書を1年間のうちに4期にわけて支払うのであれば、それぞれの期間に応じた支払い期限が納付書に記載されているので、それに従って税金を収めましょう。

また、銀行口座からの自動引き落としを選択することも可能です。振替納税申告書に必要事項を記入し、税務署に提出します。

5.確定申告を忘れたとき

期限以内に提出できなかった場合、”期限後申告” をすることができます。期限後申告の場合、延滞税や無申告加算税が税金に加算されますし、青色申告の65万円の税金控除が受けられなくなってしまいます。必ず期限内に申告するようにしましょう。

※新型コロナの影響により、期限までに申告が困難な方は延長することができます>>>国税庁HP

6.青色申告と白色申告の違い

確定申告といえばよく聞くのが青色申告と白色申告。一体何が違うのでしょうか?

白色申告

個人事業主として開業したものの確定申告をしていないという方は、自動的に白色申告になります。白色申告では帳簿づけが簡単で、確定申告時に提出する書類の準備も比較的簡単です。その代わり青色申告で受けられる特典を受けることができません。

青色申告

NHKによる調査によると、フリーランスの方の50%以上は青色申告で確定申告をしています。青色申告をするためには青色申告をする届け出を税務署に提出する必要がありますし、複式簿記という簿記のルールで帳簿づけをする必要があるので、白色申告に比べると面倒だったり難しいと感じる方が多いでしょう。また確定申告時の提出書類も白色申告に比べるとどうしても多くなってしまうようです。

その代わり、青色申告特別控除という控除を受けることができます。青色申告特別控除は最大65万円の控除になります。ちょっとした努力で65万円が手に入る(正確には支払う必要がなくなる)のですから、青色申告をする方が多いのです。

確定申告の流れ

確定申告

1. 普段から帳簿をつける

確定申告をする前に、普段から売上と支出について記録しておく必要があります。企業であれば経理や会計の方が対応してくれますが、個人事業主の場合は自分で売上と支出を記録しなければいけません。

個人事業主の方の中には、ただでさえ忙しいのに帳簿づけなんてやっていられない…という方が多いと思います。青色申告に対応している確定申告ソフトを利用して普段から帳簿づけをするようにしましょう。また収入と支出をすべて銀行口座で管理した上で、Freee などといった会計ソフトウェアで自動的に銀行口座の帳簿づけができるようにすると、工夫して時間と労力をかけずに帳簿づけをすることができます。

2. 帳簿を完成させる

確定申告の時期が近づいてきたら、1月1日〜12月31日の間の銀行口座や現金、クレジットカードなどのお金の流れを再度確認し、1年間の帳簿を完成させましょう。

3.家事按分を入れる

帳簿を完成させる上で気をつけたいポイントが家事按分です。自宅で開業して働いている方であれば、自宅の家賃や通信費、ガス・水道費・電気料金などの一部を事業経費として申告することができます。帳簿を完成させる上で、家事按分を入れた上で経費を出すようにしましょう。

4. 確定申告の書類を作成する

家事按分を入れて帳簿を完成させたら、確定申告の書類に帳簿の内容を記入します。ただし次のステップで紙で提出するのか、ネットで提出するのかによって、紙の書類を作成するべきなのかネットで入力して提出するべきなのかは変わってきます。

5. 税務署に提出する

確定申告の書類が揃ったら、いよいよ税務署に書類を提出します。書類の提出は紙で提出する場合と、インターネット上(e-tax)で提出する2通りの方法があります。

e-tax の場合

e-tax は政府が運営する国税電子申告・納税システムのことを言います。政府が提供するウェブサイトを通じて確定申告を行うことができます。ただしここで重要な点があります。e-tax を利用するためにはマイナンバーカードと、ICカードリードライターが必要です。ICカードリードライターは2,000~2,500円程度するので、今後毎年ずっと利用していく方や友人たちと一緒に使うという方には良いかもしれません。

紙で提出する場合

紙で提出する場合、書類に必要事項を入力した上で税務署に書類を持参し、税務署に提出します。必要な方は、郵送で税務署に送ることも可能です。

またe-tax の場合も紙で提出する場合も、申告書の書式に注意しましょう。申告書には申告書Aと申告書Bの2種類あります。給与所得や雑所得一時所得や配当所得(株式による収入)の場合は申告書Aを、不動産所得や事業所得の場合は申告書Bを使うようにしましょう。

さまざまな控除

確定申告時にはさまざまな控除を利用することで、税額を抑えるようにすることができます。控除には様々な種類がありますが、以下では代表的な控除の種類について紹介していきます。

Deduction

1. 社会保険料控除

2021年1月1日〜12月31日の間に国民健康保険や国民年金、国民年金基金を支払った方は金額を書類に記載することで社会保険料控除を受けることができます。

2. 生命保険料控除

2021年1月〜12月の間に生命保険会社にて生命保険や養老保険の保険料を支払っていた方は、生命保険料を支払ったことを証明する書類を添付して提出することで、生命保険料控除を受けることができます。生命保険料控除には生命保険料だけでなく介護医療保険料や個人年金保険料を支払った場合にも適用されます。

3. 医療費控除

医療費に関しても、2021年中に医療費を支払ったことを証明する書類を添付して提出することで、医療費の控除を受けることができます。

4. 勤労学生・障害者控除

アルバイトやインターンシップで働いている学生の方や、障害者の方は勤労学生や障害者控除の部分に○印をいれて提出することで、控除を受けることができます。

5. 扶養控除

配偶者の方が主な稼ぎ頭で、ご自身は年収103万円以下の収入の方であれば、配偶者として扶養控除を受けることができます。16歳未満のお子さまがいる方や、親御さんなど退職した老人の方と一緒に暮らしている場合も、扶養控除の対象になることができます。

最後に

ここまで、確定申告の基本について紹介しました。帳簿をつけ、当てはまる控除を見つけながら申告書を完成させることさえできれば、ご自身でも確定申告はできます。ただ事業が忙しく収入や控除の内容が複雑で自身では手が回らないという方は税理士にお声がけするのも良いかもしれません。

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