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スケルトンリフォームとは?メリット・デメリットや費用・工期をご紹介

2022/11/10
スケルトンリフォームとは?メリット・デメリットや費用・工期をご紹介

スケルトンリフォームとは、建物を解体して骨組み以外をすベて変えるリフォーム工法のことです。大掛かりなリフォームですが、新築するよりもコストを抑えることができます。

本記事ではスケルトンリフォームの種類、メリット・デメリット、さらには費用・工期までくわしく解説します。リフォームを考えている方は参考にしてください。

スケルトンリフォームとは?

スケルトンリフォームとは、住居の内部や外部を解体し、建物の躯体だけにしてから、リフォームすることです。スケルトンには「骨格」という意味があり、骨組み以外をすべて変えることから、この名称がつけられました。

マンションと戸建てでは、同じスケルトンリフォームという言葉を使っていても、その範囲は異なります。マンションはコンクリートがむきだしの状態まで、木造一戸建ては柱と梁を組んだ状態まで解体します。

スケルトンリフォームとリノベーションの違い

スケルトンリフォームとリノベーションとは混同されることの多い用語ですが、明確な意味の違いがあります。リフォームは「老朽化してしまった建物を新しい状態に戻す」という意味、リノベーションは「刷新」という意味で、微妙な違いがあるといえるでしょう。

スケルトンリフォームが「工事方法」を表しているのに対して、リノベーションは改築による「価値の向上」に重点が置かれており、微妙なニュアンスの違いがあります。

また、この2つの言葉は施工範囲も異なります。たとえば、木造一戸建ての場合、スケルトンリフォームは躯体だけを残した全面的な改修を意味しているのに対して、リノベーションは必ずしも躯体だけにするとは限りません。

ただし、スケルトンリフォームとスケルトンリノベーションを同じ言葉として使用しているケースもあります。混同してしまいがちな言葉なので、判断がつきにくい場合は、使っている相手に確認するといいでしょう。

スケルトンリフォームができない建物はある?

すべての建物がスケルトンリフォームできるわけではありません。プレハブ工法や2×4工法で建てられた住宅は柱や梁ではなく、壁の面によって家を支えているため、リノベーションはできますが間取りの変更はできません。リフォームを検討する際には、自宅の工法を知っておくことをおすすめします。

また、マンションの場合は、管理規約や契約内容によって、リフォームの範囲が限定されているのが一般的です。ほかにも、工事の業者や使用していい素材まで指定されている場合もあります。

専有部分のみ、リフォーム可能な場合が多いので、事前に管理規約を読み、管理会社に確認しておきましょう。

スケルトンリフォームの種類

スケルトンリフォームには、いくつかの種類があります。主な種類は、以下の3つです。

  • 内部のみスケルトン
  • 外部スケルトン
  • 内部及び外部スケルトンリフォーム

それぞれの内容、メリット、どのようなリフォーム目的に適しているかなどを解説します。

内部のみスケルトン

内部のみスケルトンは、天井や壁、床を解体して、室内を躯体だけの状態にするリフォームです。外壁を現状のままにしておきたい場合に、このリフォーム方法を選択するといいでしょう。

外部に関わっているサッシを現状のままにすることにより、外壁の補修を行わないことが大きな特徴です。内部のみのリフォームであっても、水回り、間取り、階段などを大きく変えられるため、新築のような快適さを手に入れられます。

壁の内側に断熱材を入れる、柱や床や基礎部分を耐震補強するなどの変更も可能です。外壁はリフォームせずにそのまま使用するため、工事費用を抑えられます。

外部スケルトン

外部スケルトンは、建物の内部には手を加えず、外壁のモルタルやサイディングなどの外壁の仕上げ材をはがして、外壁だけを解体してリフォームする工事です。

外壁を解体すると、外周部分の躯体を確認できる状態になります。外壁が痛んでいる、劣化が激しい、モルタルの壁が浮いている、下地の痛み具合が激しいなど、塗装だけでは改装の効果が期待できない場合に選択します。

外部スケルトンだけを行うケースは、あまり多くありません。スケルトンリフォームという場合は、内部スケルトンもしくは内部及び外部スケルトンを指しているのが一般的です。

内部及び外部スケルトンリフォーム

内部及び外部スケルトンリフォームは、建物の躯体以外は解体する大がかりな工事です。建物の老朽化が進行している、損傷が激しい、全面的な間取りの変更を行いたいなど、部分的なリフォームだけでは対応が難しい場合に選択します。

同居する家族の人数が変わった、ライフスタイルが変わった、完全分離型の二世帯住宅にしたい、賃貸併用住宅にしたいなど、大幅な変更への対応が可能になります。

一般的に、スケルトンリフォームという言葉を使う場合には、内部及び外部スケルトンリフォームをイメージする人が多いでしょう。

既存の躯体の外周部分に、機能性に富んだ合板を張ることもできますし、サッシの位置も自由に移動できます。断熱に関しても、内部からの充填断熱のみならず、外部からの外張り断熱もできるため、居住性の大幅な向上も期待できるでしょう。

ただし、費用は内部のみスケルトンや外部スケルトンと比べると、かなり高くなります。外壁の傷みが少ない場合はリフォームしなくてもいい場合もあるので、内部及び外部のリフォームを行う必要性があるか、リフォームのプロに相談して、じっくり検討してください。

スケルトンリフォームのメリット

スケルトンリフォームを行うメリットは、いくつかあります。主なメリットは、以下の4つです。

  • 間取りを変更できる
  • 配管や配線を新しくできる
  • 耐震補強や断熱対策ができる
  • 新築に比べて費用を抑えられる

それぞれのメリットをくわしく解説します。

間取りを変更できる

部分的なリフォームやリノベーションとは違って、スケルトンリフォームは骨組み以外のところをすべて解体するため、間取りの変更が可能になります。

現在の住まいの間取りに、暮らしにくさや不満を感じている場合や家族構成に変化があった場合などには、有効な方法といえるでしょう。

ライフスタイルの変化に沿って、バリアフリーにする、リビングやキッチンの間取りを変えるなど、家族の生活しやすい空間へと変更できます。

配管や配線を新しくできる

スケルトンリフォームは壁や床も解体するため、配管や配線を新しくできます。老朽化した給排水管の一新や有線LAN、無線LANの設備の充実も実現できるでしょう。新しい設備に交換することにより、快適な暮らしを送れます。

内装の見た目のきれいさだけでなく、暮らしの質を向上できることが、スケルトンリフォームの大きなメリットです。

耐震補強や断熱対策ができる

スケルトンリフォームを行うと、躯体の状態を確認できるため、劣化・損傷している部分を発見しやすくなります。補強や改修が必要な場所に適切なリフォームを行うことで、耐震補強できます。

耐震基準を満たしていない築年数の多い家であっても、筋交いや耐震ダンパーの設置により、耐震性を高められるため、安全性も向上するでしょう。

また、壁の内側に断熱材を追加して効率的な断熱対策を行うことで、暑さや寒さを緩和し、より快適な生活を送れます。省エネ効果を期待できることも、大きなメリットです。

新築に比べて費用を抑えられる

スケルトンリフォームの大きなメリットは、新築するよりも安い費用で、新しい内装と間取りの居住空間を得られることです。費用はリフォームの内容によって異なりますが、新築の1/2から2/3程度を、ひとつの目安として考えておくといいでしょう。

部分的なリノベーションを何度も繰り返すよりも、スケルトンリフォームのほうがトータルの費用が抑えられたというケースもあります。長期的な視野に立って、検討することをおすすめします。

スケルトンリフォームのデメリット

スケルトンリフォームにはメリットだけでなく、いくつかのデメリットがあります。主なデメリットは以下の3つです。

  • 部分リフォームに比べて費用がかかる
  • 工期が長く一時的な引っ越しが必要
  • マンションはリフォームできない場合もある

それぞれのデメリットをくわしく解説します。

部分リフォームに比べて費用がかかる

スケルトンリフォームは、新たな新築を購入するよりも費用を抑えられますが、部分リフォームと比べると、コストがかかります。多くの金融機関では、リフォーム専用のローンを用意しているため、ローンの借り入れも視野に入れて検討するといいでしょう。

ローンを使ってリフォームする場合には、減税制度の対象になるケースもあるため、事前に情報を収集することをおすすめします。

工期が長く一時的な引っ越しが必要

スケルトンリフォームを行う場合には工期が長くなるため、一時的な引っ越しが必要になります。つまり工事期間中に住むための住宅を探して、借りなければなりません。

施工会社によっては、引っ越しや仮住まいの手配サービスを行っているところもあります。工事を依頼する際に、確認しておくといいでしょう。

リフォームの予算の中に、引っ越し費用や工事中の仮住まいの賃貸料を組み込んでおくことを忘れないように注意してください。

マンションはリフォームできない場合もある

マンションは、スケルトンリフォームできない場合があります。戸建てとは違って共用部分があるため、一般的には共用の廊下や玄関ドアはリフォームできません。また、建物の構造によっては、壁を壊せないケースも出てきます。

玄関の内装を変更したとしても、玄関ドアを変更できず、統一感のないリフォームになってしまうケースが出てくるため、注意が必要です。

また、規約によっては、リフォームに使用できる素材や業者が指定される場合もあります。スケルトンリフォームを検討する際は、管理規約や契約書を読んでおき、不明点がある場合には、管理会社などに確認してください。

スケルトンリフォームの費用相場

スケルトンリフォームを検討する場合には、まず、費用相場を知っておく必要があります。新築ほどかかかりませんが、それでもかなりの高額になるからです。

マンションと戸建ての費用を、それぞれ分けて解説します。

マンションのスケルトンリフォーム費用相場

マンションのスケルトンリフォームの費用相場は、マンションの構造や建築された年代、延床面積によって異なります。戸建てのリフォームとの大きな違いは、躯体に関わる部分の工事がないことと外壁の工事がないことです。

マンションのスケルトンリフォームの費用は、本体工事費と住宅設備機器費に分けられます。

本体工事費の内訳は、解体工事・設備配管・電気配線工事・断熱改修工事・建築工事など、住宅設備機器費の内訳は、システムキッチン・ユニットバス・洗面化粧台・トイレなどです。

施工範囲や設備のグレードによっても費用は変わってきますが、おおよその費用の目安は以下の通りです。

スケルトンリフォームの総額坪単価
300〜1,500万円10〜50万円

デザイン性やグレードにこだわるほど、費用の総額も坪単価も高くなる傾向があることを念頭においてください。

戸建てのスケルトンリフォーム費用相場

住宅の全体を新築のよう一新できるスケルトン・フルリフォームは、リフォームの中でも施工範囲が広くなり、工事も大がかりになるため、それなりに費用もかかります。事前に費用相場を知っておくことが重要です。

マンションと比べると、戸建ての場合、スケルトンリフォームの施工面積が大きくなる傾向があります。戸建ての費用相場は、総額450~2,500万円くらいと考えておくといいでしょう。

スケルトンリフォームの総額坪単価
450~2,500万円10〜50万円

リフォームの工事を行う範囲によっても変動します。また、外壁や屋根などの外部のスケルトンリフォームを同時に行う場合には、さらに費用が高くなる可能性もあります。

坪単価の目安はおおよそ10〜50万円程度ですが、施工の規模やグレードによって、1坪あたり80万円近くなることもあるため、注意してください。

建物の老朽化が激しい場合や、デザイン性やクオリティにこだわった場合にも、コストが上昇するでしょう。要望が多くなると3,000万円近くかかるケースもあるため、費用を考慮しながらリフォームの範囲や内容を検討することをおすすめします。

スケルトンリフォームの流れと工期

スケルトンリフォームの工事をする前に、おおまかな流れと工期を知っておくと、計画を立てやすくなります。リフォームに要する期間は、住宅の状況や施行面積、リフォームのプランによっても異なるため、注意が必要です。

工期は、半年くらいを見ておくことをおすすめします。スケルトンリフォームの、おおまかな流れを解説しましょう。

どこをどのようにリフォームしたいのか、なんのためにリフォームするのか、目的や希望を明確にし、施行会社に相談するところから工期がスタートします。

1.ヒアリング・プランの提示・概算金額(約1~1ヶ月半)

まず、施工会社からリフォームの要望のヒアリングがあります。要望は具体的かつ詳細に伝えると、その後の流れがスムーズにいくでしょう。また、この時点で施工会社による対物診断があります。

ヒアリングの内容と建物の現状を踏まえて、施工会社からプランと概算金額の提示があります。ここまでで、約1~1ヵ月半くらいかかると見ておいてください。

次に、相談先の施工会社から要望のヒアリングと、具体的な施工プランの提案があります。納得のいくリフォームができるよう、予算や工事内容などの希望は詳細に共有するようにしましょう。

相談・ヒアリングの段階では、複数の施工会社とやりとりを行っても問題ありません。提案された内容・条件・費用などを比較して、納得のいく条件を提示した施工会社を選択してください。

リフォームローンを組むことを予定している場合は、見積もりがおおよそ確定したのちに、ローン会社に申し込みます。内容・工程・予算など、納得できたならば、契約します。

2.契約・図面作成・着工前打ち合わせ(約2ヵ月半~4ヵ月)

リフォームの契約の完了後に、リフォームする住居の図面の作成があり、着工の準備が本格化します。着工前の打ち合わせでは、工事のスケジュールや手順をしっかり確認しておいてください。この期間は約2ヵ月半~4ヵ月見ておくといいでしょう。

着工の期日が決まったら、近隣の住人に挨拶を行っておきます。ちょっとした気配りで、ご近所との不要なトラブルを避けられるためです。

3.着工・引き渡し(約2~4ヵ月)

打ち合わせが完了すると、いよいよ着工です。施工会社による現場での作業が始まります。現場での最初の工程は、解体工事です。続いて、躯体の構造補強工事、断熱工事、内装設備工事と進みます。この時点で、水回りの工事や配線工事が行われます。

建物の工事が完了するまでの期間、中間確認などで工事中の現場を見に行くことが、数回あることを知っておいてください。

スケルトンリフォーム工事の着工から完了まで、およそ2ヵ月から4ヵ月程度です。工程は、天候によって左右されることもあります。

すべての行程が終了すると、現場で最終的な確認をし、仕上がりに問題がなければ、建物の引き渡しです。

スケルトンリフォームにかかる期間は、建物の状況やリフォーム範囲、プランによっても変わってきます。工事が完了してからの検査・確認期間も含めると、約半年かかると想定しておくと、いいでしょう。

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住宅が老朽化した場合、間取りを変更したい場合などには、スケルトンリフォームすることで、建物を大幅に改装できます。新築よりもコストを抑えられる、耐震補強や断熱対策ができるなど、多くのメリットがあります。

ただし、マンションの場合は間取りの変更ができない場合や、リフォームできない場所も出てくるため、注意が必要です。工事期間が長いため、仮の住まいを用意しなければならない場合もあることも知っておいてください。

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