犬のイボ・できものは良性か悪性か?症状・原因・解決法7つ
大切な愛犬にイボができてしまったら、心配ですよね。そこで今回は、良性か悪性か判断するために見るべき症状、そして原因と解決法についても詳しく説明していきます。犬のイボについて知りたい方は、是非参考にしてみてください。
(参照元情報:プリモ動物病院練馬、動物レーザーセンター、光が丘動物病院、レオ動物病院、ルナ動物病院、2019年8月現時点情報。医療に関する判断は必ず専門の医師の判断を仰ぐようにしてください。)
犬の良性のイボについて知っておきたいポイント5つ
1.犬のイボの色が赤い、白、黄色
イボの色が赤、白、黄色だと、良性の場合が多いです。良性のイボができる原因は主にパピローマウイルスというウイルス感染によるもので、その場合発がん性はありません。
2.犬のイボの治療法は自然に取れる?それとも動物病院に行くべき?
自然治癒するイボ
直径が1cm未満のイボは、悪性腫瘍の確率が極めて低いです。ウイルス感染による一時的なもので、時間が経てば自然に取れて治ることが多いです。
動物病院に行った方がいい犬のイボはこんなイボ
イボが大きくなってきたら、悪性腫瘍ということも考えられます。
犬がイボを痛がっていなくても、動物病院に連れて行きましょう。
3.犬に良性のイボができる原因
免疫力が低くなってる時に良性のイボができやすい傾向があります。免疫力のついていない子犬や、免疫力が低下している老犬、風邪をひいている犬などは良性のイボにかかりやすいです。
4.犬のイボが良性のイボでも、こんなケアをしてあげよう
イボを包帯などでカバーする
イボが痒くて掻いてしまい、悪化したり皮膚炎を起こすこともあり得ます。予防・悪化防止のために、包帯などでカバーしてあげましょう。
首にエリザベスカラーを巻く
包帯を巻いていても痒くて噛んでしまう場合や包帯を外してしまうようであれば、首にカラーを巻くのも良いケアです。最初は嫌がる犬もいますが、数日で慣れることが多いです。
5.犬のイボは人間にも感染するので注意が必要
実は、犬のイボは人間にも感染することがあります。イボのできた犬との接触を断つことで感染は防げるので、犬をゲージなどに入れて距離を保つように気をつけてください。
悪性の犬のイボについてのポイント5つ
1.犬のイボで 要注意な色は黒いイボ、紫のイボ、赤黒いイボ
黒、紫、赤黒のイボは大きさに関わらず、悪性腫瘍の癌の可能性が高いです。早めに治療してあげれば大きな危険が及ぶことはないので、気づいたら早めに動物病院に連れて行くようにしてください。
2.悪性のイボができやすい場所
イボは乾燥肌の部分にできやすいので、皮膚が弱っている箇所などにイボができていないか、チェックしましょう。
3.犬の肉球のイボ
犬の肉球にイボのようなものがあるときは、イボだけでなく、炎症や菌の異常繁殖の可能性があります。いつも地面と接触シているので、ひどくなる場合がありますので、早めに動物病院に連れて行ってください。
4.犬の口のイボ
犬の口にイボのようなできものができる事があります。炎症や腫瘍なのか、良性か悪性かは見た目で判断ができないことが多いです。この場合、病理検査で判断することになりますので、動物病院の受診をおすすめします。
4.犬のイボの治療にかかる目安の期間
犬のイボは一般的に、数週間〜数ヶ月で治癒すると言われています。最近は、レーザーなどで日帰りの治療ができる病院も増えています。
5.悪性のイボができた時にしてあげたいこと
「悪性かもしれない」と思ったらすぐに動物病院の先生に診てもらいましょう。専門家でも、イボの良性・悪性は見分けづらいものと言われています。悪化してしまう前に、気づいたら早く病院に連れて行ってあげてください。
6.日頃からできる犬のイボの予防法
毎日、マッサージを兼ねて犬を触ってあげることで、イボの早期発見に繋がります。また、イボは紫外線が原因でできるとも考えられているため、長時間、強い日差しに当たらないように気をつけてください。そして、食材はビタミンEを摂るようにすると良いでしょう。
犬のイボから考えられる病気
1.毛包腫瘍
場所は背中が多く、イボの大きさは1〜20cmです。よく見られる症状は、患部の脱毛および潰瘍化です。
治療法
通常の治療法は外科手術です。手術の際、再発のリスクを減らすために腫瘍の周りの組織も切除します。
2.脂肪腫
主にお腹から胸、また脚の付け根や脇の下などに発生します。空気や水が入っているかのように、皮膚の一部分が柔らかく膨らみます。
治療法
基本的に良性腫瘍なので、必ず手術が必要というわけではありません。脂肪腫ができる場所によって歩き方がおかしくなっていたり、すごく大きくなっている際には、手術をするようにしましょう。
3.乳頭腫
主な症状として、乳頭状のイボが皮膚に出来ます。まれにボコボコとした形になることもあります。出来やすい箇所は、足や口の中、まぶたなどです。
治療法
イボが大きくて数が多い時や発症部位によっては、凍結手術や切開手術で摘出することになります。
4.黒色腫
色は茶色から緑色を帯びた黒となりますが、中には色素のないものもあります。出来やすい箇所は、口の中や指、眼球にまで現れます。
治療法
一般的な治療法は手術切除です。 しかし、口の中の黒色腫は治療が難しくなります。放射線に加え、化学療法も使用されます。全身化学療法は、腫瘍の肥大化を遅らせ、がんによる症状の一部分を緩和することができます。
5.基底細胞腫瘍
皮膚の最も基底部にある細胞の腫瘍です。硬いしこりのようになるのが一般的ですが、まれに柔らかい腫瘍も発生します。腫瘍が発生した部分だけ、毛が抜けるという症状が多くみられます。
治療法
外科手術による腫瘍の摘出が一般的な治療法です。悪性のケースはほとんどないので、慌てる必要はありません。
6.肥満細胞腫
肥満細胞腫は様々な外見をしているため、見た目で腫瘍の種類や悪性度を判断することが困難です。最悪のケースとしてがんが全身に広がったりすると、血の混じった嘔吐や下痢がみられたり、食欲不振を生じることがあります。
治療法
主に外科手術が行われますが、全身に転移したもの、切除や放射線治療などが不可能なものだと、化学療法を行うことがあります。
7.扁平上皮癌
上皮の一種の扁平上皮が、がん化したものを指します。発生する箇所は、鼻腔、副鼻腔、口の中、爪、股間などが多いと言われています。カリフラワー状のしこりや赤くて硬いしこりが出来るのが一般的ですが、しこりをつくらないこともあります。
治療法
がんが小さくて犬に体力がある場合は、外科手術を行います。がんが進行していて外科的に切除できない場合や、犬に体力がない場合は抗がん剤治療などが施されます。
最後に
犬は、人間の34倍も皮膚病にかかりやすいと言われています。そのためイボも発生しやすく、うち約20〜30%が悪性なのだそうです。大切な愛犬のイボにすぐ気付いてあげられるように日常的に触ってチェックしてあげてください。
そしてもしイボができてしまった時には、慌てずに動物病院に相談に行きましょう。愛犬が健康でいられるように、飼い主さんが気をつけてあげてください。
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