犬の便秘解消に効く食べ物と便秘の理由と対処法5つ
犬にとって楽しいお散歩は、大切なトイレタイムでもあります。毎回ほぼ同じ場所でウンチをする犬。その犬がいきんでもいきんでも、なかなかウンチがでないことがあります。
1日くらいならそれほど心配ありませんが、数日続くとちょっと心配です。人間でも便秘は辛いもの。大切な愛犬が便秘した時はどうしたら良いのでしょう?
(参照元情報:ジャンボ動物病院、久米川みどり動物病院、秋山どうぶつ病院、アプリコット動物病院、あおえ動物病院、松本動物病院、澤村獣医科病院、犬の医療に関する判断は必ず専門の獣医師の判断を仰ぐようにしてください。)
犬が便秘になった時に便秘解消に効く食べ物とは!?

犬の便秘解消の食べ物として、
・繊維質の多いおから
・キャベツ
・さつまいも
・レタス
などがあげられます。
これらを犬に与えるのであれば、さっと湯を通し殺菌してから、適量を刻むなり食べやすくしてドッグフードに混ぜてあげてください。
他にも
・オリゴ糖
・無塩バター
・ヨーグルト
・りんご
なども良いと言われています。
ただしこれらの食材を毎日継続的に与えることで逆に便が硬くなるという獣医師もいます。加減を調節しながら、少量から徐々に様子を見る、一時的に数日だけ与えるなど、極端に食生活を変更しないようにしてあげてください。
では、そもそもどうして犬は便秘になるのでしょうか? その考える原因とは?
犬が便秘気味な時に考えられる原因
1.水分不足・運動不足
暑い夏、犬は人間より地面に近い場所を歩き生活するため、地表の熱を直接浴びます。汗をかかない犬にとって体温を下げる方法は十分な水分補給と排泄です。その水分が足りないと排泄も思うようにできません。
引越しやお散歩コースの変更などで生活環境が変わると、これまでトイレとして排泄をしていた場所からも離れてしまい、新たなトイレ場所を見つけるまで混乱します。それに引越しなど飼い主に変化が起きた時には、ついお散歩や遊ぶ時間が短縮されがちです。それら運動不足やストレスから便秘になってしまうことがあります。
2.誤飲
お散歩の途中で、ふと気が付くと何か拾い食いしている犬。「ダメ!」と叱っても後の祭りなんてこと、よくありますね。「小さなおもちゃを食べてしまった」「木の欠片を飲み込んでしまった」など、異物の誤飲により腸がふさがってしまう深刻なケースもあります。大きなものを誤って飲み込んでしまった、食べ物ではないものを誤って飲み込んでしまったようなことが起き苦しそうな場合は病院で診てもらってください。
3.病気にかかっている
便秘だけではなく「なんだか最近元気がない」「食欲も落ちていてお散歩も行きたがらない」などの症状がある時は要注意です。もしかしたら病気を患っているのかもしれません。
老犬のかかりやすい病気のひとつに慢性腎不全があります。これは腎機能の低下で、水分を十分にとっても頻尿により水分不足を起こし、便秘症状がでます。また去勢をしていないオス犬が歳をとると会陰ヘルニアにかかることもあります。
便秘症状が出る病気の中でも、怖いのがフィラリアです。フィラリアは蚊を介して犬の体内に侵入し、心臓や肺動脈に寄生します。そして全身の血液の流れを悪くし、最悪の場合は死に至らしめます。血尿、喀血、腹水などの症状がある場合は、早急に病院で診療を受けてください。
4.何日ウンチをしなかったら便秘と判断するのかチェック
基本的に健康な犬は、1日1回以上ウンチをします。生活環境の変化により1日出ないということも稀にありますが、2日以上便通がないときは、便秘と考えて良いでしょう。元気で食欲もあるのに便秘の時はそれほど心配ありませんが、お腹が膨れていたり元気がない場合は病気も疑ってください。
5.こんな症状も出ていたらサイン!重症になる前に獣医師の診察を
便秘が続き息が荒い、痙攣をおこすなどの症状があれば脱水を起こしていることが考えられます。更に嘔吐や震え、痛みなどが見られるような時は、腸閉塞や神経障害、最悪の場合は癌などの病気も疑われます。これらの病気は、死に繋がるケースもありますので、緊急に病院で診察を受けてください。
犬の便秘解消法5つ
1.自宅でできる対策をとって様子を見る
元気で食欲もあれば、水分不足や運動不足などによる便秘かもしれません。まずたっぷりの水分と運動をさせてあげてください。そして犬との遊びの中で、お腹のマッサージを試してみましょう。
犬はお腹の真ん中あたり、少し盛り上がったところにお臍があります。そのお臍の周囲1~1.5cmあたりのところには胃腸を整えるツボ、天枢(てんすう)、ちゅうかん、関元(かんげん)があるので、それらを優しく押してあげてください。そしてお臍を中心にゆっくりマッサージをしてください。
またオリーブオイルに浸した綿棒やシャワーで、肛門のあたりを優しく刺激するのも効果があります。
2.動物病院に連れて行く
マッサージが難しそうであれば、お薬を試してみるのも良いかもしれません。犬用の軽度の便秘薬なども市販されています。また量を調整できれば人間用の整腸剤なども利用できます。しかし人間用の整腸剤を動物・犬に与える時には獣医師の判断を仰いでください。人間と犬の内臓は別のものですから、合うとは限りません。ご注意ください。
我が家は昔、犬が引越しで便秘になった時に人間用の整腸剤ビオフェルミンを半分に割って飲ませました。その結果、翌日にはみごと便秘解消となりました。
3.油を摂取するといいというのは本当なのか
オリーブオイルや亜麻仁油・ココナツオイルなどは人間の便秘に効果があると言われます。オリーブオイルなどにはオレイン酸が含まれており、これが腸内環境を整え便通をしやすくします。オレイン酸を含む油は、他にもグレープシードルオイルやフィッシュオイル・ゴマ油などがあります。
しかしこれらのオイルを犬に与えてもいい、問題ないと論じている論文や獣医師の意見は明確に出ていないようです。人間の便秘には効果があると言われますが、犬の胃や内臓は人間のそれとは異なります。愛犬にオイルを与えるか否かは、獣医師やペットシッターなどの専門家に相談のもと与えるようにしてください。
4.便秘気味の時はフードを見直す
もし「ドッグフードを変えた途端に便秘になった」というのであれば、便秘の原因はドッグフードにあるかもしれません。いろいろなメーカーから特徴あるドッグフードが出ており、その成分も様々。相性が良くないこともあります。
我が家もドッグフードを変えた途端に下痢を起こしたことがあります。とても高価な栄養価が高いドッグフードだったのですが、数日下痢が続いたため、泣く泣く捨てて元のドッグフードに戻しました。ドッグフードを切り替える時は、様子を見ながら少量ずつ切り替えてみてください。
5.便秘気味の時は水分を摂取しやすくする
犬の平均水分摂取量は、体重5kgに対して200~300ml。体重15kgならば600~900mlが理想的と言われています。それだけの量を飲まないと、水分不足に陥ることがあります。特に暑い夏の水分不足は脱水症状など深刻な病気の原因にもなりますので、犬が水分を取りやすい工夫をしてあげてください。
もし「うちの子はあまり水を飲まない」というのであれば、犬用ミルクなどを試してみてはいかがでしょう。本来犬には味のあるものを与えることは禁物ですが、うちの子が夏バテで水分不足になりそうだった時、私はほんのり甘い香りの果汁を、水に薄めて飲ませたこともあります。
最後に
便通は体内の毒素を排出する役目があります。便秘はその毒素が体内に留まることで、下痢よりも体に悪いと言われています。人間のみならず、快便は健康のバロメーター。毎日のお散歩時には、ウンチを見て愛犬の健康チェックをしてあげてください。
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