猫の口臭の原因と対処法6つ
猫の口臭の原因は様々です。最近猫の口の臭いが気になる、そんな風に考える飼い主は多いようです。では猫の口臭の原因と対処法にはどのようなものがあるのでしょうか?
(参照元情報:プリモ動物病院練馬、さいとう動物病院、牧の原どうぶつ病院、石川台動物病院、ウィズ動物病院、コリーヌ動物病院、2017年5月現時点情報。医療に関する判断は必ず専門の医師の判断を仰ぐようにしてください。)
猫が口を開けると口が臭い?原因として考えられる4つ
1.口腔内の病気
まず最初に考えられるのが口腔内の病気です。歯石が溜まっていて歯が汚くなっていませんか?歯石が溜まっていくことで歯周病の原因にもなります。歯周病は口臭の原因にもなりますし、痛みが発生すれば餌を食べることが困難になります。歯肉口内炎という病気であることも考えられます。老齢の猫に多く見られます。
2.内臓の病気
猫の水腎症をご存知ですか?水腎症は腎臓で作られた尿を運ぶ尿路の一部が閉塞することで、腎臓の腎盂に尿が溜まって腎臓が拡大している状態です。こうなると口臭を始め、しこりや腫れができたり、下痢、痩せるなどの症状が出てきます。
他にも腎臓の病気で尿毒症などもあります。症状は水腎症と似ています。腎臓の病気は命に関わることもあるので注意が必要です。
3.食べ物が合わない、消化できていない
歯に沈着しやすい添加物が多く入っているおやつや餌の摂取量が多いと歯周病の原因になりえます。また、人間の食べ物を多く与えることも猫の口や胃に悪影響を及ぼすことがあります。
よだれが多く出てしまったり、そのよだれがとても臭くなったりすると、口臭を引き起こします。
4.口腔内異物
猫の口に何か異物が刺さっているなどの症状があれば、猫はよだれが多くなってしまいます。猫には食べ物を見たりお腹が空いたからといってよだれが出てくることはほとんどありません。異常によだれを出している様子があれば、気づいてあげましょう。
猫の口を綺麗にしてあげたい!口臭ケアの対策6つ
1.歯磨きなどのデンタルケア
3歳以上の猫の8割は歯周病と言われています。猫の奥歯、犬歯より奥の部分には食べかすなどが溜まりやすく、歯周病の原因になってしまいます。歯を触られることが苦手な猫も多いので少しずつ口元を触れるようにトレーニングが必要です。
口元を触らせてくれたらおやつをあげる、口の中に手を入れさせてくれたらおやつをあげるなど少しずつ慣らして慣れたら定期的に歯磨きをしてあげるといいでしょう。
猫の歯垢は1週間で歯石に変わるとも言われています。週に1度行ってあげることをおすすめします。
歯磨きの仕方
①歯ブラシは猫用も市販されています。人間の子供用の小さな毛の柔らかい歯ブラシでも代用できます。
水に濡らした歯ブラシを歯と歯肉の間に45度の角度で歯ブラシを当てます。歯磨きペーストがあるとなおいいでしょう。
②ガシガシと磨かず、小刻みに磨いてあげます。猫の口を大きくあげる必要はありません。閉じたままでも大丈夫です。
歯を触らせてくれる猫には歯ブラシを使うことが可能ですが、ほとんどの猫は簡単には触らせてくれません。この場合はまず慣れることから始めましょう。
歯磨き慣れしていない猫の歯磨きの仕方
①口に触ることに慣れさせる
まずはリラックスしている猫の頬を揉むように触ってあげます。最初は嫌がるかもしれませんが、次第に慣れてきます。慣れてきたら少しずつ指で歯を触るようにしましょう。
②歯磨きペーストを塗る
口の中を触ることができたら次は猫用の歯磨きペーストを指で塗っていきましょう。猫用の歯磨きペーストは、猫にとって美味しいと感じる味になっていることが多いのです。そして、歯磨きペーストを塗るだけでも、多少の歯石予防効果があります。
③綿棒を使う
歯ブラシの代わりに綿棒を使う方法です。やり方は歯ブラシと変わりません。猫にとって大きく感じる歯ブラシに比べて小さく細い綿棒を使うと、猫も嫌がらずに歯磨きをさせてくれます。
2.サプリメントやスプレーグッズなどを試してみる
最近は歯ブラシが嫌いな猫のためにデンタルケアのサプリメントやジェル、スプレーなどが出てきています。口腔内に塗ってあげることで口腔内の悪玉菌の繁殖を抑えることが可能です。
また、水に入れるだけでデンタルケアが可能な液も売ってあります。飲み水に混ぜるだけなので簡単にデンタルケアが可能です。
3.獣医師に病気がないか診察してもらう
自分で歯周病ケアを行うことは日常的に大切ですが、病気への対処には医師の診察が必要です。口腔内の病気であれば、歯周病、口内炎が疑われます。デンタルケアを怠ったことで歯周病に発展してしまえば歯磨きだけでは歯周病を改善することはできません。
また、腎臓病、腎不全などによって口臭に発展していることもあるので獣医師からの治療、処方をしっかりしてもらいましょう。腎臓だけでなく実は肝臓の病気の可能性もあります。肝炎などの肝臓の病気によって肝機能が低下してしまうと分解しきれなかった臭いの成分が血液中に混ざり口臭となって現れます。
4.ペットシッターに生活習慣をチェックしてもらう
日常生活において、何が原因で歯周病になっているか、どんなことをすればデンタルケアがうまくできるか、病気につながる生活習慣はないか?
このような心配事があればペットシッターに頼んでみるのもいいかもしれません。ペットシッターはペットのプロです。生活習慣で病気が予防できるのなら改善することをおすすめします。
5.餌を変えてみる
ウエットフードばかりを与えていると歯に歯石が溜まりやすくなってしまいます。ドライフードに変えてみるのもいいかもしれません。あまりドライフードを好まないようであれば、ウエットフードとドライフードを半分ずつ与えることも効果的です。
また、歯石を取れやすくしてくれる処方食なども販売されています。市販では手に入りにくいですが、病院で処方してもらえるので、相談してみるのもいいかもしれません
6.口が乾燥しないように水を飲ませる
人間でも同じですが、口の中が乾燥していると歯周病の原因菌が繁殖しやすいと言われています。複数箇所に水を置き、猫が水分を取りやすい環境を作ってあげましょう。歯周病予防の目的だけでなく、適度な水分摂取は体のためにも大切です。
最後に
猫の口臭は猫の健康を図るバロメーターにもなります。小さなことですが、定期的な歯磨きをしていても口臭が気になるようでしたら、なるべく早く病院に連れて行き診察を受けましょう。
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