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猫が豚肉を食べるとトキソプラズマ症に!妊婦と乳幼児は特に危険

2017/05/01 2021/07/01
猫が豚肉を食べるとトキソプラズマ症に!妊婦と乳幼児は特に危険

猫に食べさせてはいけないものとして、ネギや鶏・魚の骨が有名です。他にもチョコレートや、コーヒー・香辛料など刺激の強いものはいけないと言われていますが、豚肉もダメだということをご存知でしょうか?

人間にとっては美味しく感じられ、栄養価の高い豚肉ですが、猫に食べさせてはいけません。その理由について説明します。

(参考資料:ふじわら動物病院あいむ動物病院日本医師会明治ホールディングス株式会社東京都病院経営本部、2017年5月現時点情報。医療に関する判断は必ず専門の医師の判断を仰ぐようにしてください)

豚肉の栄養素

1.タンパク質

webandi / Pixabay

実はたいへん栄養価の高い食品です。豚肉には、筋肉や皮膚、臓器などに欠かせない栄養素であるタンパク質が多く含まれます。そしてたんぱく質を構成するアミノ酸が豊富なのです。アミノ酸は体内で生成することが出来ません。それが豚肉を食べることでバランスよく摂取できるのです。

豚肉は脂肪分が多いというイメージをお持ちの方も少なくないのですが、バラ肉には脂肪分が多いので、気になるようであれば脂肪分の少ないモモ肉を選ぶなど、工夫すれば脂肪分は抑えられます。

2.ビタミンB1、B6、B12

GerDukes / Pixabay

豚肉の栄養素で一番注目されているのが、ビタミンB1です。ビタミンB1は疲労回復、特に夏バテなどに効果があります。また新陳代謝をあげるため美肌にも効果があり、神経のたかぶりを抑えることでも知られています。豚肉に含まれるビタミンB1は、牛肉の約10倍!それ以外にもビタミンB6やビタミンB12なども豊富に含まれています。

3.鉄分

geralt / Pixabay

鉄分はミネラルの一種で、血液中の赤血球を作るヘモグロビンの成分です。ヘモグロビンは呼吸により取り込まれた酸素を、体内の隅々まで運ぶ役目を担っています。これが欠乏すると貧血や頭痛から神経症、代謝異常など様々な病気を引き起こします。豚肉に含まれる鉄分は、牛肉や鶏肉よりずっと多いのです。

猫は豚肉を食べてもいいの?

1.生肉は絶対にダメ

猫 豚肉 トキソプラズマ

MiguelRPerez / Pixabay

猫の祖先はヤマネコであり肉食動物です。それが農作物を荒らすネズミなどを捕獲する習性から、イエネコとして人間に飼われるようになりました。それほど栄養価の高い豚肉なら、愛猫にも食べさせたいと思いますよね。

でも豚肉はダメなのです。豚肉はトキソプラズマ症の感染源となるシストを多く保有します。トキソプラズマ症は、ほぼ全ての動物が感染する可能性を持つ感染症です。この感染症で問題になるのが、乳幼児や妊婦です。重症の場合はリンパ異常や脳炎、肺炎を引き起こし命にかかわるケースさえあります。

もし猫がトキソプラズマ症にかかると、このトキソプラズマを繁殖しオーシストを形成します。これができるのは、終宿主である猫科の動物だけです。そして猫の体内で形成されたオーシストが糞便中に排泄し、繁殖してしまいます。つまりこの感染症が問題なのは、猫から人に感染するからなのです。

2.なぜ食べてはいけないの?食べることによる理由とデメリット

加熱していたらいいの?

PDPhotos / Pixabay

日本の食肉センターでは獣医師が食肉衛生検査を行っているため、最近はトキソプラズマは発見されていません。しかし数年前に食中毒で話題となった生レバーのように、やはり生肉は危険です。トキソプラズマ症の感染源となるシストは、熱に弱く加熱すれはほとんど死滅します。どうしても豚肉を猫に与えたいのであれば、しっかり中まで火を通してください。

生肉を舐めてしまった、加熱調理したものを舐めてしまった

woodsilver / Pixabay

生肉を舐めたり食べてしまったら、要注意です。猫のトイレを念入りに掃除し、清潔にしてください。この際、糞は決して残らないように洗い流してください。豚肉を食べてしまった時以外でも、できれば猫のトイレは定期的に熱湯消毒し、そのあとは、よく手を洗ってください。加熱調理したものを食べたのであれば、それほど問題はないので様子を見てください。

理由

もし猫がトキソプラズマ症にかかっても、猫自身にそれほど大きな症状はでません。問題はそれが体内でオーシストを形成し、体外に排出されてしまうことです。猫の排便に含まれるオーシストは、数ヶ月以上生存します。気づかないまま人間が感染してしまう恐れがあるのです。

3.こんなメニューに含まれている!豚肉が材料として使われやすいメニュー

トンカツ

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男性に人気のトンカツ、ボリュームもあり美味しいですね。美味しそうな匂いにつられて、猫がおねだりすることもあるかもしれません。完全に火が通って入れば問題はありません。しかし猫には与えない方が無難でしょう。猫に必要な栄養素は人間とは異なり、衣には脂肪分も多いので栄養過多です。

生姜焼きなどの炒めもの

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もともと味の濃いものは猫など動物に与えることは避けましょう。生姜は薬草でもあるため問題ありませんが、調味料として使われている醤油などが味が濃く塩分も多いです。どうしても豚肉を与えたいのであれば、少量を味付けなし素焼きで与えてください。

豚しゃぶなどの茹でた豚肉

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しゃぶしゃぶは半分生の柔らかい状態で食べます。こちらも生煮えでは食べさせないでください。良い香りがするお鍋料理は、猫もそばでよだれを垂らしてしまうかもしれませんが、どうしても何かあげたいのであれば、お肉の香りエキスが付いた野菜を与えてみてはいかがでしょう?

4.猫が食べてしまった時の応急処置〜動物病院にすぐに向かえない場合の治療

様子を見る

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成猫は、トキソプラズマ症にかかってもあまり変化は現れません。しかし数日下痢が続区のであれば、念のため動物病院を受診してください。病院では抗菌薬などを処方してくださいますので、それを与えて様子を見ましょう。

子猫の場合は要注意!

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もし子猫が生肉などを食べてしまった場合は要注意です。子猫は抵抗力が低いため、場合によっては免疫低下などを起こします。下痢や嘔吐などの症状が見られる際は、早急に動物病院を受診しましょう。

体力などが落ちた老猫

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体力が落ちた老猫の場合も、子猫同様に注意が必要です。下痢や食欲不振がないか様子を観察してください。もしそれらの症状が現れた場合は、早めに動物病院で受診してください。

最後に

Ranya / Pixabay

猫は肉が大好きです。しかし人間と違い、体内でトキソプラズマの病原菌を繁殖してしまう豚の生肉は禁物です。豚肉を調理する際は、まな板などの殺菌にも注意を払ってください。

良い匂いにつられて殺菌前のまな板を舐め、トキソプラズマ症を発祥してしまう可能性もあります。そうなると、飼い主に感染する危険がでてくるので、まずは猫の感染を防いでください。

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