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スレート屋根の修理にかかる費用は?工法別に解説

2024/01/24 2024/03/22
スレート屋根の修理にかかる費用は?工法別に解説

日本の住宅で多く取り入れられているスレート屋根は、セメントを主成分とした屋根材のことです。高い耐久性とスタイリッシュなデザインでニーズが高まっていますが、他の屋根材と同様いずれ寿命となり、修理が必要になります。

今回は、スレート屋根の基本について触れながら、修理に関する情報をまとめています。スレート屋根の修理が必要なタイミングや方法、費用相場や業者に修理依頼をする際の注意点などをまとめているので、自宅の屋根がスレート屋根で、かつ修理を検討している方はぜひ参考にしてください。

スレート屋根とは?

主成分にセメントを使用した、厚さ5mmほどの板のような屋根材を、スレートといいます。都心や郊外問わず、日本の住宅に採用されることの多い屋根材で、さまざまな種類があるのも特徴です。

多くの住宅に取り入れられているスレート屋根はいくつか種類があり、種類別に寿命・耐用年数が異なります。ここからは、スレート屋根の種類と、種類別の寿命・耐用年数について解説します。

スレート屋根の種類

スレート屋根には、アスベスト含有のものとノンアスベストのものがあります。アスベストを含んだスレートは、ノンアスベストのものよりも耐久性が高い反面、健康への影響が問題視されていました。

アスベストが問題視され、その後ノンアスベストのスレートが台頭し始めます。1990〜2000年代前半に販売されていたノンアスベストのスレート屋根は、アスベスト含有のもので懸念されていた健康への被害はクリアできているものの、耐久面が劣る課題がありました。

なお、耐久面の乏しいノンアスベストのスレートは2008年ごろには販売中止となり、現在はアスベスト含有の屋根と遜色ない耐久性を持つノンアスベストのスレートが流通するようになります。

スレート屋根の寿命・耐用年数

スレート屋根の寿命・耐用年数は、アスベスト含有のものとノンアスベストのものとで異なります。

  • アスベスト含有:約30〜40年
  • ノンアスベスト(2008年まで販売):約15〜20年
  • ノンアスベスト(2008年以降から販売):約20〜30年

耐久性に優れているのはアスベスト含有のものですが、上述したとおりアスベストによる健康被害が懸念されます。一方、健康被害こそないものの、耐用年数の面で不安があるのがノンアスベストのスレート屋根です。

近年はアスベスト含有のものには及ばないものの、初期のノンアスベストスレートよりも耐用年数の長いものが出回るようになりました。そのため、健康被害と耐用年数、いずれも重視したい場合は2008年以降に販売され始めたノンアスベストのスレートがおすすめです。

スレート屋根の修理が必要なタイミング・目安

スレート屋根の修理は、上述した種類別の耐用年数を目安にできます。加えて、以下にあげる症状がある場合は、耐用年数に限らず修理が必要と判断してください。

  • 雨漏りしている
  • 塗装が劣化している
  • ひび割れ・欠けがある
  • コケ・カビが生えている

また、年数の経過ごとにあらわれやすい症状を目安に、屋根全体を修理するか部分修理に留めるか考えることも必要です。

例えば、スレート屋根を設置してから、もしくは最後にスレート屋根を修理してから20年以上経っている場合は、全体的に修理する方が良いかもしれません。雨漏りなど、生活に影響の出る大きな被害が出ている場合も、全体修理が必要です。

スレート屋根にしてから10年ほどしか経っていない場合や、部分的に破損しているのみであれば、破損のある部分のみ修理する形で問題ありません。

以下の関連記事では、屋根修理・工事の費用相場や施工事例について解説しています。気になる方はぜひご覧ください。

関連記事:屋根修理・工事の費用相場

スレート屋根の部分交換はおすすめできない?

スレート屋根は劣化症状が多くなければ、部分交換でも安全面における問題点はありません。ただし、部分交換は劣化している屋根とそうではない屋根とで色味が異なるため、屋根全体の見栄えが変わってしまいます。

また、スレート屋根をつなぐ釘を外す際は、屋根材とつながっている「ルーフィング」という防水シートも合わせて外すことになります。部分補修だと、釘穴が残ったルーフィングのまま新しい屋根材を貼り付けることになるため、雨漏りが発生しやすくなるのです。

これらの理由から、スレート屋根の部分交換自体は可能であるものの、おすすめできない場合もあると覚えておくべきです。

スレート屋根を修理する主な方法

スレート屋根に寿命がきた、もしくは劣化・破損が目立つ場合は、以下の方法で修理しなければなりません。

  • 塗装
  • ひび割れ補修
  • 棟の補修
  • 葺き替え工事

塗装

築年数が長くなった場合や、塗装面にカビやコケが目立つようになった際は、塗料を重ね塗りします。

塗り替えを怠るとスレートの劣化が早くなるので、塗装面の変化を逐一チェックし、適正時期で塗装を依頼するようにしてください。

ひび割れ補修

スレートは非常に薄い屋根材であるため、ひび割れや欠けが発生しやすいのも特徴です。

小さなひび割れ程度であれば、専用の補修剤もしくはコーキング剤での補修で完結します。ひび割れが大きい、ひび割れている範囲が広い場合は、スレート全体を交換することもあります。

棟の補修

スレート屋根の頂上には、棟板金が設置されています。棟板金は不具合の発生しやすい部品であるため、釘や腐食した裏地の交換などが適宜必要です。

また、補修するタイミングで既存の棟を撤去し、頂上に穴の開いた「換気棟」を設置することも可能です。換気棟により、頂上に開いた穴から屋根裏の熱や湿気を自然放出できるようになります。

葺き替え工事

スレート屋根の補修は部分的なものになることが多い反面、経年劣化が目立つ、耐用年数が過ぎている場合などは、葺き替え工事で全体的な修繕が必要です。

新しいスレート屋根に交換するか、葺き替えをきっかけに屋根材そのものを交換することもできるので、工事段階で業者とすり合わせのうえ、理想とする屋根材を選択してください。

補修できないスレート屋根もある

スレート屋根の中には、補修できないものもあります。パミールやコロニアルなど、初期のノンアスベストのスレートに関しては、元々の耐久性がそこまで高くありません。

そのため、部分的な補修や塗装によるメンテナンスができず、仮に補修したとしてもすぐひび割れや欠けが発生してしまいます。

スレート屋根の修理にかかる費用

スレート屋根の修理には、全体工事の場合約800,000〜1,500,000円ほどかかるとされています。

また、施工内容別に費用相場があるので、ここではスレート屋根の修理にかかる費用相場を、塗装・ひび割れ補修・棟の補修・葺き替え工事といった主な修理方法別にまとめています。

施工内容費用相場
塗装約5,000〜10,000円(1㎡あたり)
ひび割れ補修約20,000〜50,000円(コーキング補修)約50,000円前後(スレート差し替え)
棟の補修約5,000円(1㎡あたりの棟板金の交換)約30,000円(換気棟の設置)
葺き替え工事約12,000〜20,000円(1㎡あたり)

スレート屋根の修理に火災保険は利用できる?

台風など、自然災害が原因でスレート屋根が破損した場合であれば、火災保険を適用させることが可能です。火災保険が適用できる自然災害は、以下を参考にしてください。

  • 水害
  • 風災
  • 雹害(ひょう)
  • 落雷
  • 雪害

なお、これらの災害以外の原因、例えば単なる経年劣化による修理は、火災保険の対象とはならないため注意してください。

スレート屋根の修理を業者に依頼する前の注意点

スレート屋根の修理はDIYで進めるのは難しいため、業者に依頼するのが一般的です。業者に修理を依頼する際は、費用に大きくかかわる見積書の見方や、業者そのものの選び方について把握しておく必要があります。

ここでは、スレート屋根の修理依頼を業者に出すうえで覚えておきたい注意点について解説します。

見積書の見方

業者に修理依頼を出し、契約を結ぶ際は見積書の内容をしっかり確認することが大切です。見積書の内容から業者の良し悪しを判断する際は、以下を基準にしてください。

  • 修理内容が細かく記載されているか
  • 修理項目が「一式」などとまとめられていないか
  • 耳馴染みのない工事内容が記載されていないか
  • 極端に高い、もしくは低い金額に設定されていないか

屋根業者の中にはいわゆる悪徳業者もいくつかあり、見積書の内容をごまかし不当に費用を請求してくることもあります。

見積書の内容から施工内容と金額を判断する際は、相見積もりなどで複数の業者が掲示する費用を比較するのがおすすめです。

業者の選び方

スレート屋根に限ったことではないものの、屋根修理を業者に依頼する際は、専門的な知識・技術を有しているかを重視すべきです。

地域に根ざした施工実績があるか、スレート屋根の補修に特化した実績が豊富か、口コミ評判は良いか、さまざまな視点から業者を比較してください。

また、上述した見積書にも関連し、明朗会計を大切にした業者を見極めることも大切です。不自然な値引きやキャンペーンの提案で契約を急いだり、見積書の内容が曖昧だったりする業者は、悪徳業者もしくは実績の乏しい業者である可能性が高めです。

上述した「見積書の見方」も参考にしつつ、不備のない見積もり内容を掲示する業者を選んでください。

ほかにも、災害が原因でスレート屋根が破損したことを理解し、火災保険の利用を提案してくれる業者を選ぶことも大切です。

火災保険は利用までの流れや条件面を把握しきれていないこともあるため、専門的な知識のもと正確かつ安心できる案内をしてくれる業者を選ぶべきです。

ゼヒトモで屋根の修理・工事業者のプロを探す

今回は、スレート屋根の概要やスレート屋根を補修するうえで覚えておきたい、修理方法や費用相場について解説しました。スレート屋根の修理を業者に依頼する際は、スレート屋根の基礎知識をある程度把握したうえで、正確な見積もりを出してくれる業者を探すのがおすすめです。

  • スレート屋根の施工実績が豊富な業者を探したい
  • 具体的な見積もり内容を掲示してくれる業者に施工を依頼したい

そんな方は、ゼヒトモで屋根の修理・工事業者のプロを探してみませんか?いくつかの質問に答えるだけで、あなたにピッタリのプロが見つかります。屋根塗装工事を検討している方は、ゼヒトモをお気軽にご利用ください。

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