【必読】雑草を繁殖させず、芝生を綺麗に保つ方法をプロに聞いてみた!
春になり、暖かくなってきました。庭に芝生を敷いている方は、毎年いつの間にか雑草が大量発生してしまっているのではないでしょうか。芝生の管理はいつぐらいからスタートさせればいいのか?
今回は庭屋 千代松の曽我英己様に芝生の雑草や手入れの仕方などについてインタビューしてきました。
芝生に雑草を繁殖させることなく、綺麗で青々とした状態を保つために、芝生のメンテナンスを始める時期、そして芝生のメンテナンスの方法について紹介していきます。
【監修】庭屋千代松 代表
曽我英己様
雑草が伸びやすい時期
雑草が伸びやすい時期を知っておくことで、雑草の問題が手遅れにならないようにしましょう。
雑草が生え始める時期は、暖かくなってくる3月からです。そして5~7月の梅雨の時期は、暖かさ×雨水によって、雑草が一気に成長します。絶対に梅雨の時期には、雑草を対処するようにしましょう。
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雑草の手入れの頻度は方法によって変えよう
雑草の対処方法は、3つあります。
- 芝刈り機で刈る
- 手作業で雑草を抜く
- 除草剤をまく
この3つの対処法を行う頻度には、大きな違いがあります。
①芝刈り機
芝刈り機で雑草を刈る頻度は、2週間〜2か月に1回です。芝生を綺麗な状態で保ちたいなら、2週間おきに行うとゴルフ場のフェアウェイのように綺麗な芝生になります。
最低でも2か月に1回は、芝を刈るようにしましょう。芝生が伸びて、状態が悪くなっていきます。
②手作業
手作業であれば、目立つ雑草が出てきたら、その都度抜いていきましょう。こまめに除草することで、芝生を綺麗に保てます。
③除草剤
除草剤を使う場合は、4か月に1回のペースにしましょう。ただ雑草の種が風にのって、想定よりも早く雑草が繁殖してしまうこともあります。
目安は4か月ですが、状況によってはそれよりも早く除草剤を使うようにしましょう。
芝生を綺麗に保ちたいなら、芝刈り機がおすすめ
雑草の3つの対処法の1つである芝刈り機には、メリットが多くあります。芝刈り機の選び方、使い方、メリット、注意点について順に説明していきます。
芝刈り機でおすすめの種類
芝刈り機の選び方は以下の3つを意識しましょう。この3つを意識すれば、芝生のメンテナンスに最適な相棒を選べます。
①車輪がついている芝刈り機
写真①の刃が回転して芝を刈るタイプよりも、写真②のように手で押すタイプの芝刈り機の方が芝生を綺麗にできます。
刃が回転するタイプは、自分で芝の長さを調整しながら切らなければいけません。これが上手くいかないと、がたがたに長さの違う芝生になってしまいます。
左の手で押すタイプは、芝の長さをあらかじめ設定できます。また手で押すだけなので、操作も簡単です。
②電動やエンジンといった動力がついている芝刈り機
手動の芝刈り機の場合、力を入れながら操作しなければなりません。芝の範囲が狭い場合は手動でもいいですが、庭の全面に芝が張っているようなら電動やエンジンといった動力のついた芝刈り機を選びましょう。
動力がついている芝刈り機のメリットは、芝を刈るための力を必要としないことです。手動の芝刈り機は力を入れるので、腕や腰に負担がかかります。しかし動力がついている芝刈り機は押すだけで芝を刈り取れます。
そして刈りあがりがキレイになります。芝の手入れは何度も行うので、いい道具で芝を可愛がりましょう。
刃の部分が掃除のしやすい芝刈り機
芝や雑草を刈ると、植物の油分が芝刈り機の刃に付着します。この油分を放置すると、刃が錆びる原因となります。 刃のメンテナンスは芝刈り機にとって、必要不可欠です。楽にメンテナンスができる芝刈り機を選ぶように心がけましょう。
芝刈り機の使い方
芝刈り機はただ押せばいいというわけではありません。本当に芝を綺麗にするには、3つの原則を守ってください。
①まっすぐ芝刈り機を押す
まっすぐ、ゆがむことなく芝刈り機を押しましょう。蛇行しながら芝刈り機を押すと、芝の切った跡が目立ちます。芝刈り機の刃のあたり方が、蛇行することで変わるため均一な切れ方ができなくなります。必ずまっすぐになるように芝刈り機を押しましょう。
②庭の端と平行になるように押す
庭の端と平行になるように芝刈り機を押すことで、綺麗に芝を刈れます。まっすぐ刈るための目印にもなるので、庭の端と平行に押しているかどうか確認しながら、芝刈り機を押しましょう。
③芝刈りをした後は、必ず刃のゴミや油分を落とす
芝刈りをした後は、必ず刃に付いたゴミや油分を落としましょう。刃の切れ味が悪くなります。芝を刈ったあとで満足する前に、必ず刃のメンテナンスをしてください。そうしないと、次に芝を刈るときに切れ味の悪い芝刈り機を使うことになります。
切れ味の悪い芝刈り機で芝刈りをすると、芝や雑草をねじりながら刈っていくようになります。このねじりがあると、芝や雑草の長さが一定にならないので注意してください。
芝刈り機のメリット
芝刈り機のメリットは雑草対策ができる以外にも、たくさんあります。順に紹介していきます。
①芝のメンテナンスをしながら、雑草の対処もできる
芝のメンテナンスのためにも、芝を刈らなくてはいけません。この芝のメンテナンスと雑草の対処を同時に行えるのが最大のメリットです。芝を綺麗にしながら、悩みの種である雑草を一緒に刈り取っていきましょう。
②芝の密度を高められる
芝を刈ることで、芝の密度を高められます。芝は下の方は細いのですが、徐々に成長した芝の葉は太いです。葉が太いことで芝の量が多いように見えますが、実際長さを整えるために刈ると本数が少なく、スカスカのはげたような芝生になります。
葉の大きさで地面を埋めるのではなく、葉の本数で埋めることを意識しましょう。本数の多い芝生の方がより美しく綺麗に見えます。
③芝の長さが均一になる
芝の長さが均一になるのも、芝刈り機ならではのメリットです。日当たりのいい、悪いなどで芝が生育しやすい場所としにくい場所があります。
この差は芝の長さの差となって現れます。青々とした芝が一面に均等に育つためにも、芝刈り機はかかせません。
芝刈り機の注意点
便利でメリットもたくさんの芝刈り機ですが、注意点もあります。この3つの注意点をしっかり押さえておきましょう。
①狭い場所や隅は芝刈り機では刈れない
狭い場所や隅は芝刈り機の刃が届かず、芝を刈れません。そのため芝刈り機で刈れない場所は、ハサミで切るといった手作業で芝や雑草を切ってください。
②芝刈り機の手入れは怠らない
絶対に芝刈り機の手入れはしてください。これを怠ると次に芝刈りをするときに、刈った跡が均一ではなくなり、綺麗な芝になりません。使った後は、掃除することを徹底しましょう。
③雑草の根は残る
雑草を刈って目立たなくなっただけで、根はまだ残っています。そのためまた雑草が生えてきます。雑草を根まで綺麗に取り除いて、生えないような芝にしたい方は、次に紹介する手作業か除草剤を使って対処しましょう。
根っこから芝生の雑草を取るなら、手作業で雑草を取る
雑草を取り除くために、原始的な方法ではありますが、手作業で取るという方法もあります。手作業の方法、メリット、注意点について、順に紹介していきます。
手作業で雑草を取る方法
手作業で雑草を取る場合は、根っこまで確実に引き抜くことが重要になります。雑草を引き抜く時に、力任せに引っ張ると根っこが土の中に残ったままになります。手で引き抜くよりも、ちょっとした道具を使って除草しましょう。
商品名:草抜き名人 深根ヌキ
価格:915円
特徴:てこの原理を使いながら、雑草の根まで綺麗に取り除ける優れもの このような商品を使うことで手軽に手作業でも除草していきましょう。
手作業のメリット
手作業で除草するメリットは2つあります。
- 根っこから雑草をとれる
- 芝刈り機が入らないような狭いところや隅も除草できる
この2つのメリットの共通点は、芝刈り機ではできない部分をカバーできることです。
そのため芝刈り機を使う前に、少しだけでも目立つ雑草は手作業で除草するという手もありです。このひと工夫で雑草が目立ちにくくなり、かつスピーディーに除草できます。
手作業の注意点
手作業の注意点は2つあります。この2つの注意点について確認していきましょう。
①根を残さない
力ずくで雑草を引き抜くと、根が残ってしまいます。せっかくの手作業の除草も、これでは台無しです。雑草の根までキレイに引き抜くことを心がけましょう。
②芝生を間違えて抜かない
芝生と雑草を間違えて引き抜かないようにしましょう。雑草の葉は芝と違って丸いです。尖ってツンツンしている葉が芝、丸い葉が雑草です。見極めて除草しましょう。
雑草を一網打尽にするなら、除草剤を使う
雑草を根こそぎすべて除草したいなら、除草剤がおすすめです。除草剤のメリットと注意点、おすすめの除草剤を紹介していきます。
除草剤のメリット
除草剤のメリットは2つです。根まで一気に除草できること、まくだけで手軽に除草できることの2つです。手作業よりも確実に、かつ時間も大幅に短縮できます。
芝刈りのプロも雑草のトラブルには、除草剤で対応しています。
除草剤の注意点
除草剤の注意点は2つです。
- 配分を間違えると芝生まで枯れる
- 芝が熱を持ち、弱っているときには使用しない
この2つについて詳しく見ていきましょう。
①配分ミスは芝生にとって命取り
除草剤によっては、原液を水で割って散布するものがあります。このタイプの除草剤は、適切に使用すれば雑草を効果的に除草し、芝生を残せます。しかしこの配分を失敗すると芝生も枯らしてしまう可能性があります。
水と原液を調合する必要のないタイプの除草剤もあるので、配分ミスが心配な人はこちらのタイプを選びましょう。
②芝が熱を持っているときに、除草剤は使用しない
芝が熱を持ちやすい夏の昼間には、除草剤の散布は避けてください。弱った芝に追い打ちをかけるように、さらに弱らせてしまいます。夏に除草剤を使用する場合は夕方以降にするとよいでしょう。
おすすめの除草剤
除草剤には簡単に散布するものや、自然由来で安全性の高いものなどさまざまな特色があります。
今回は手軽に除草剤を使用したい方におすすめの除草剤と、しっかりとどんな雑草でも除草したい方におすすめの除草剤を紹介していきます。
手軽に除草したい方におすすめの除草剤
商品名:住友化学園芸 除草剤 シバニードアップ粒剤 1.4kg
価格:1515円
特徴:粒剤タイプで散布しやすい除草剤。大きな雑草には除草剤の効果が効きにくいですが、これから生えようしてきている雑草を枯らします。雑草を予防するために使用するのが最適です。
スギナやクローバーなど多くの種類の雑草に効く除草剤
商品名:丸和バイオケミカル 芝生除草剤 MCPP液剤 500ml
価格:3356円
特徴:スギナやクローバーなど多くの雑草に効果があります。威力はバツグンで、正しい使い方をすれば、芝生を半分以上覆ったクローバーもすべてきれいさっぱり除草できます。
雑草を予防し、芝生を綺麗に保つために、やってはいけない4つの手入れ
芝生を綺麗に保つためには、やってはいけないことが4つあります。順に見ていきましょう。
芝生の生えている土をいい土に替えない
いい土でなければいい野菜が育たないように、芝もいい土で育てるために土の入れ替えをしなければなりません。芝を張る前に土の入れ替えをしましょう。
芝を育てるためには、深さ30㎝ほど根が広がりやすい土に変える必要があります。建築業者によっては、深さ5㎝ほどしか土を入れ替えていないために、10年近く経ってくると芝の根が広がらなくなります。そして芝が弱るのです。
芝を長く楽しみたい方は、張る前から注意しておきましょう。
正しく芝生を張る
芝をホームセンターやネットなどで購入して、自分で張る方もいます。しかし誤った張り方をしていると、雑草が生えやすく綺麗な芝生にならなくなります。
芝のすき間は1cm間隔で、その間に目砂という砂を入れるのが基本です。しかし自前で芝を張った場合、その間隔が10cm以上と開きすぎている方がいます。
そのすき間に雑草の種が直接落ちて繁殖する可能性が高まります。また芝と芝の間が開いているので、全面芝になるのは長期間必要です。自分で張るのではなく、芝生のプロに依頼しましょう。
芝刈りをしない
芝刈りをしないのは、芝生を無法地帯に変えてしまいます。芝刈り機のメリットでも紹介したように、芝刈りには芝の密度を高める効果があります。
芝刈りを定期的に行わないと、はげたような薄い芝になるので注意してください。
防草シートを使う
雑草を繁殖させないために、芝を植える前に地面に防草シートを張る人がいます。これは芝の生育上、よくありません。
防草シートは水を通す効果があるので、芝は枯れる心配はありません。しかし芝の根が広がらないために、芝が弱っていきます。防草シートに頼らず、雑草を除草しましょう。
芝生の雑草が大変なら、人工芝に変える
芝生のメンテナンスが大変なら、人工芝に変えるのも1つの手かもしれません。人工芝と聞くと、あのガサガサの濃い緑色の物を連想すると思います。しかし今の人工芝はより本物に進化しています。
写真①が天然の芝生で、写真②が人工芝です。近くで見ても、本物そっくりで、手入れが行き届いていない芝生よりも断然きれいです。手触りもなめらかで、人工芝と思えないクオリティに進化しています。
人工芝のメリット、注意点について紹介していきます。
人工芝のメリット
人工芝のメリットは、芝の雑草に悩まされている人には魅力的なものばかりです。
まずお手入れが簡単です。芝を刈る必要はなく、防草シートを敷いているので雑草を取る必要もありません。放置していても問題ないのが、人工芝の最大のメリットです。
また芝の場合は、冬になると枯れていきます。しかし人工芝は年中青い状態をキープできます。
人工芝の注意点
人工芝の注意点は、持ちが長くないことです。ビニール素材で人工芝は作られているため、雨や風によって風化していきます。5年〜10年で張り替えましょう。
ゼヒトモから芝生の手入れのプロに依頼する
芝生の雑草の対処方法は分かったけど、芝生が荒れていて自分でできる範囲を越えている。また芝生から人工芝に変えたいけど、誰に頼めばいいか分からない。このような悩みを解決するために、ゼヒトモで芝生のプロを探してみませんか?
ゼヒトモにはたくさんの芝生の手入れのプロがいます。いくつかの質問に答えることで、あなたにピッタリのプロを紹介します。ぜひ、ゼヒトモから自分に合う芝生の手入れのプロを見つけてみてくださいね。
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依頼した方の声
迅速で丁寧な対応をしていただきました。 雑草だらけの庭がとても綺麗になり大満足です。
草刈りのついでに防草シート、人工芝の施工もお願いしました。 作業の説明も分かりやすく、作業以外の相談にものって頂き助かりました。 また機会がありましたらよろしくお願いします。
雑草対策として、幅広いアドバイスを頂きました! 草なし君、刈り取り、除草、防草シート、人工芝、クローバー施工、等、細かく各工事の施工のメリットとデメリットを説明してくださり、大変わかりやすかったです。 施工では、草なし君をお願いしましたが、綺麗な仕上がりで、感動しました!
最後に、専門家からのコメント
芝生の手入れは雑草との戦いです。芝生の手入れを放置すると、雑草に負けてしまうこともあります。美しい状態を維持するためには、こまめな草引きが欠かせません。また、高価な芝刈り機や草刈機を購入したが、重くて使いこなせず、置き場所に困っている、などの声も聞きます。
メンテナンスをする余裕がない、道具や薬剤が使いこなせない場合は、専門業者に任せたほうが結果的に安く仕上がることもあります。普段は自分で手入れをしつつ、年に何回かはプロにお願いするという合わせ技も良いでしょう。
また、これから庭に芝生を張りたいと考えておられる場合、メンテナンスの手間が少ない方が良いと思われるなら、人工芝もおすすめです。
取材協力・記事監修をいただいた専門家
庭屋千代松 代表 曽我英己様
左官・外構業の職人として修行を積んだ後に、庭師として独立。2017年より古民家リノベーション事業もスタート。和風洋風問わず、植木の剪定や芝張り・草刈りだけでなく造園やお庭のリフォームなど、「家のまわりのこと」を多岐にわたって請け負う。
30年という長い業歴が生んだ圧倒的な技術とセンスを活かし、「多くの方に喜んでもらえる庭仕事を」との思いで、日々業務にあたっている。
造園造園技能士、造園施工管理技士などの国家資格を保有。
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