屋根塗装・塗り替え
2024/01/02 2025/02/20

屋根の塗り替えをDIYすることで少しでも費用を抑えたいけれど、そもそも素人でも塗装可能なものなのかと悩んでいる方もいるでしょう。

本記事では、DIYで屋根塗装・塗り替えを検討している方に向けて、必要な道具や実際の作業手順を紹介します。塗装業者に依頼した場合との費用比較やメリット・デメリットも解説していますので、この記事を読んでDIYに挑戦するか、それとも業者に依頼するか検討する際の参考にしてください。

屋根塗装・塗り替えはDIYできる?

屋根の塗り替え作業は、結論からいうと技術的には個人でのDIYは可能です。しかし、安全性と耐久性の観点から塗装初心者など素人の方にはオススメできません。

デメリットについては後ほど詳しく解説しますが、理由のひとつとして命綱なしでの高所作業では転落の危険性があるためです。塗装作業を行う際は脚立やはしごを用意する必要があり、屋根の上では足場の設置などにも専門的な知識が求められます。

また、塗料を均一に塗るための高い技術はもちろん、塗り替え前の入念な下地処理など、塗装のノウハウがないまま誤った方法で作業を進めてしまうと、すぐに塗膜がはがれたり雨漏りしたりと重大なトラブルを引き起こする可能性があります。

DIYでの屋根塗装は、建物への深刻なダメージや予期せぬ事故のリスクが伴うため、慎重に検討する必要があるでしょう。

屋根塗装・塗り替えをDIYする際の費用相場

DIYで屋根の塗り替えを行う場合、費用は屋根の面積や使用する塗料の種類にもよりますが、総額で10~20万円程度です。費用の内訳としては、塗料やローラーなどの道具代、洗浄用具、養生資材、そして足場の設置代などが含まれます。

一方、専門業者に依頼した場合の費用相場は、一般的な住宅で40〜60万円程度です。屋根の塗装面積が広い場合や高級塗料を使用する場合は100万円前後になることもあります。

また、専門業者の依頼費用は人件費が大きな割合を占めるため、DIYと比較すると2倍以上の費用がかかることが予想されます。

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屋根塗装・塗り替えをDIYする際の工期の目安

DIYで屋根塗装を行う場合、一般的な住宅で2〜4か月程度の工期が必要です。これは1日2〜3時間の作業時間を想定した場合の目安になります。作業時間が1日1時間程度になると、工期は4か月以上になる可能性も考えられます。また、長期間にわたって足場を設置することになり、近隣への配慮なども求められるでしょう。

一方、屋根塗装専門の工事業者に依頼した場合の工期は、2週間程度が一般的です。

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屋根の塗り替えをDIYするメリット

DIYで屋根塗装を行うメリットとして、以下の2つが挙げられます。

  • 適切に施工できれば費用を抑えられる
  • 自分好みに塗装できる

それぞれ詳しくみていきましょう。

適切に施工できれば費用を抑えられる

屋根の塗装をDIYすれば、業者への依頼費用の約3割を占める人件費を節約できます。材料費や道具代、足場の設置費用は必要ですが、工事費用全体でみると大きなコスト削減が可能です。

塗料などの塗装用品はホームセンターで購入できるほか、必要な道具も比較的安価に揃えられます。足場の設置費用を含めても、業者依頼の半額以下で工事を完了できる可能性もあるでしょう。ただし、これは適切な施工ができた場合の話です。

自分好みに塗装できる

DIYにおける塗装作業では、好みの塗料を選び、自分のペースで丁寧に作業を進められます。業者に依頼すると、細かい要望を伝えるたびに追加料金が発生する可能性がありますが、DIYなら自由度が高く、予算内で理想の仕上がりを目指せます。

例えば、屋根の一部分に装飾的な模様を入れたり、外壁との色の組み合わせにこだわったりと、思い通りの家づくりが可能です。作業は大変ですが、自分ならではの個性的な仕上がりを目指せる点は、DIYならではのメリットといえます。

屋根の塗り替えをDIYするデメリット

DIYで屋根塗装を行う主なデメリットは、以下の5つです。

  • 塗装作業に長期間を要する
  • 高所作業による落下リスクがある
  • 耐久性が低くなる恐れがある
  • 近隣住民とトラブルになる可能性がある
  • 失敗すると業者に依頼するよりも高額になる場合がある

順番に詳しく解説していきます。

塗装作業に長期間を要する

DIYでの屋根塗装は、プロの施工と比べて工期が大幅に長引くことが予想されます。

プロの業者であれば2〜3人体制で1日8時間の作業を行い、2週間程度で完了できる工事でも、素人による塗装の場合は2〜4か月を要します。作業時間は1日2~3時間程度が限界で、天候の影響なども受けやすいため、さらに工期が延びる可能性もあるでしょう。

高所作業による落下リスクがある

先ほども触れたように、屋根の上での塗装作業は、命に関わる危険性と隣り合わせです。プロの職人でさえ細心の注意を払う高所作業を、安全確保の知識や経験が不十分な初心者が行うことは非常に危険です。

特に、脚立やはしごを使用する際は、転落の危険度が高まり、滑りやすい屋根面での作業は重大事故につながるリスクがあります。

耐久性が低くなる恐れがある

初心者が屋根の塗装を行った場合、プロが施工した場合と比べて耐久性が大きく劣る可能性があります。プロの施工なら10年前後と長持ちする塗装も、DIYの場合は5年以内に再塗装が必要になるケースも考えられます。

また、屋根の下地処理や塗料の選定が適切でないと、雨漏りなどの重大なトラブルを引き起こすことになり、結果的に高額な修繕費用がかかってしまう場合もあるでしょう。

近隣住民とトラブルになる可能性がある

DIYでの屋根塗装は、近隣とのトラブルを引き起こす可能性もあります。長期間にわたって足場を設置するため、景観を悪化させるだけでなく、素人の危険な高所作業を見かねた住民からの苦情が発生することも考えられます。

特に深刻なのが塗料の飛散です。養生が不十分だと、隣家の外壁や自家用車を汚してしまい、賠償問題に発展する恐れもあります。

DIYに失敗すると業者に依頼するよりも高額になるケースも

塗装のDIYに失敗すると、業者に依頼した費用の2〜3倍がかかってしまう可能性があります。塗装の不備によって建物全体に深刻なダメージを与え、大規模な修繕工事が必要になるのが理由です。

例えば、屋根と塗装の密着度が不十分だと雨漏りの原因になり、天井や壁の腐食、電気系統のショートなど、次々と問題が発生します。

また、防水性が失われることで屋根材自体の劣化も進み、最悪の場合は屋根全体の張り替えが必要になってしまうかもしれません。このようにDIYでの塗り替えに失敗すると、再塗装だけでは対応しきれず、高額な修繕費用を招く危険性があるのです。

屋根塗装・塗り替えを自分で行う作業手順

屋根の塗り替えを自分で作業する際の手順は、以下のとおりです。

  1. 塗装に必要な道具を準備する
  2. 安全な足場を設置する
  3. 屋根の下地処理を行う
  4. 下塗りを行う
  5. 中塗りと上塗りを行う
  6. 縁切り作業を行う
  7. 足場を解体する

順番に手順を解説します。

1. 塗装に必要な道具を準備する

屋根塗装には、塗装道具から安全対策用品まで、さまざまなアイテムを準備しておく必要があります。

事前に、以下のような道具を用意しておくと安心です。

下地処理の道具 ・塗料(下塗り用、上塗り用)
・ローラー、刷毛
・ローラーバケット
・コーキングガン
養生に必要な道具 ・高圧洗浄機
・ワイヤーブラシ
・スクレーパー(カッター)
・やすり
清掃用具 ・ほうき
・雑巾
・バケツ
安全対策用品 ・ヘルメット
・安全帯
・すべり止め付き作業靴
・作業用手袋

2. 安全な足場を設置する

屋根塗装の安全性を確保するうえで、足場の設置は最も重要な工程です。

まず建物周囲に単管パイプで足場を組み、転落防止用の手すりを設置します。足場は確実に固定し、不安定な状態を避けましょう。さらに、隣家に塗料が飛散しないよう防護ネットで足場全体を覆います。

3. 屋根の下地処理を行う

下地処理は、塗装の耐久性を左右する工程といえます。

高圧洗浄機で屋根全体の汚れや古い塗膜を丁寧に洗い流したら、サビや劣化部分はワイヤーブラシやケレン工具で除去します。特に金属部分は入念にサビを落とす作業が必要で、下地が安定するまでしっかりと磨き上げましょう。

最後に屋根全体を乾燥させ、塗装に適した状態にします。

4. 下塗りを行う

下塗りを行うことで塗料の密着性を高めます。屋根材に適した下塗り用の塗料を選び、塗り残しのないよう丁寧に施工していきます。特に金属部分にはサビ止め塗料を使用し、腐食を防止しましょう。

塗料は刷毛やローラーを使って均一に塗布し、塗りムラの箇所が出ないように注意を払います。塗装後は十分な乾燥時間を設け、次の作業に備えましょう。

5. 中塗りと上塗りを行う

下塗りに続いて行う中塗りと上塗りは、仕上がりの善し悪しを決める重要な作業になります。

まず中塗りでは下塗りの上に均一に塗料を塗布し、十分な塗膜の厚みを確保します。次に、完全に乾燥してから上塗りに移行します。上塗りは美観と耐久性を左右するため、ローラーや刷毛を使って慎重に作業を進めましょう。

6. 縁切り作業を行う

縁切り作業とは、屋根材の重なり部分の塗料を切り離す作業を指します。特にスレート屋根では、塗装によって上下の屋根材が塗料で接着されてしまうため、この作業が不可欠です。

上塗り後、塗料が完全に乾く前にカッターで丁寧に切り離していきます。屋根材を傷つけないよう細心の注意を払いながら、作業を行いましょう。

7. 足場を解体する

すべての塗装作業が完了し、塗料が完全に乾燥したことを確認してから足場の解体作業に入ります。解体は設置時と逆の手順で行い、足場の単管パイプや固定具を1つずつ丁寧に外していきます。

養生に使用したシートやテープは周辺に残さないよう、確実に回収・撤去しましょう。

屋根の素材によっては手順が異なる場合も

スレートやトタン、セメント瓦などの屋根の素材によっては、作業手順が異なる場合もあるため注意が必要です。

例えば、アルミニウムや亜鉛合金メッキなどを使用した金属屋根をトタンといいますが、トタン屋根は変色・退色・チョーキングが見られた場合に塗装を検討するのが一般的です。

DIYで塗装する際は、以下の手順を参考にしてください。

  1. 既存の塗膜を除去する
  2. 目荒らし作業を行う
  3. 錆止め処理をする
  4. 上塗りをする

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屋根塗装・塗り替え工事は専門業者に依頼するのがオススメ

ここまで記事を読んで「DIYで屋根を塗装するのは難しそう」と思った方は、迷わず専門業者への依頼を検討しましょう。プロの施工であれば高品質な仕上がりが期待でできるだけでなく、塗装してから10年前後の耐久性も確保できます。施工後のメンテナンスにも対応してくれる保証制度が整っているケースもあり安心です。

業者に依頼する際にかかる工事費用は決して安くはありませんが、国や自治体が設けている補助制度を利用できる可能性があります。こうした制度をうまく活用することで、実質的な費用負担を抑えられるでしょう。

まずは複数の業者から見積もりをとり、これまでの施工実績や保証内容、口コミなどをチェックすることをオススメします。マッチングプラットフォーム「ゼヒトモ」には、優良な塗装業者が多数登録されており、希望エリアや予算、施工時期など、簡単な質問事項に答えるだけで、あなたにぴったりのプロを見つけることができます。

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今回は、屋根の塗装・塗り替えはDIYで実施可能か、業者に依頼した際の費用との比較や実際の作業手順などを解説しました。

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