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2023年からスタートする断熱リフォームの補助金制度を紹介!
断熱リフォームを行う際、さまざまな補助金制度を利用できることがあります。費用を安く抑えられることもあるので、補助金制度について正しく理解し、受け取り条件を満たしておきましょう。補助金制度は年度によって実施の有無が異なるため、きちんと情報をチェックすることが大切です。
今回は、2023年からスタートする、断熱リフォームの補助金制度を解説します。ぜひご覧ください。

株式会社SUGIMOTOYA
住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業
窓の断熱性能を高める改修工事を行うことで、省エネに対応した住宅・家庭を増やす目的で設置されました。既存の窓を断熱性能基準を満たした窓に交換する工事や、内窓を追加して断熱性を上げる工事などが対象です。「先進的窓リノベ事業」とも呼ばれます。
補助対象
「住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業」で補助対象となる世帯や住宅、工事の内容といった要件は、以下のとおりです。
対象となる世帯 | 全世帯 |
対象となる住宅 | 戸建住宅および共同住宅(集合住宅) |
対象となる工事 | 住宅の所有者が、登録事業者と契約して実施する工事であり、窓の断熱改修(リフォーム) |
対象となる契約・工事期間 | 契約:2022年(令和4年)11月8日~2023年(令和5年)12月31日 着工:事業者登録日以降 |
対象となるのは窓の断熱改修のみで、ドアは対象外になっています。
また、どのような窓も補助金の対象となるわけではありません。具体的には、、熱貫流率が低く断熱性能が高い窓への改修のみが対象となります。熱貫流率とは、熱が窓ガラスを通過する割合のことです。熱貫流率が高ければそれだけ多くの熱が通過するため、室内の熱が外へ流れてしまいます。熱貫流率の基準を満たす高性能な窓への改修のみが補助金の対象となるため注意しましょう。
さらに、申請の対象となるためには下記2点の要件を満たす必要があります。
・業者が対象の事業者として登録した日以降に着工すること
・指定された期間内に契約すること
申請前に、自分が利用条件を満たしているかしっかり確認することが大切です。
補助金額
補助金の上限は、1戸あたり200万円です。補助金額は、補助単価×施工箇所数で算出され、住宅の種類や窓リフォームの工法、断熱性能のグレードなどによって単価が異なります。
補助単価は以下の表にまとめているため、ぜひ参考にしてください。
<戸建住宅・低層集合住宅における補助単価>

※断熱性能SSは熱貫流率1.1以下、Sは1.5以下、Aは1.9以下です。
<中高層集合住宅における補助単価>

※断熱性能Bは熱貫流率2.3以下です。
補助金の申請下限額は5万円であるため、単価5万円以下の工事を1箇所行うだけでは申請できない点に注意しましょう。
補助金は、補助対象者と合意した方法により、登録事業者が補助対象者に還元します。契約代金に充当する方法と現金で支給する方法がありますが、原則前者です。
申請期間と申請方法
申請期間は、2023年(令和5年)3月下旬〜2023年(令和5年)12月31日の予定です。対象となる断熱改修工事がすべて完了したのちに、申請してください。
原則としてリフォーム事業者が事業者登録した後に着工する必要があります。しかし、「こどもみらい住宅支援事業」に登録している事業者については、事務局が設置された2022年(令和4年)12月16日以降の着工で問題ありません。
申請は、リフォーム業者がオンラインで行います。交付申請後、審査を経て承認されると事業者に補助金が支給され、事業者が工事発注者に全額還元する仕組みです。
なお「住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業」は、国が実施するほかの補助金制度と併用できます。
詳しくは、以下をご覧ください。
参考:先進的窓リノベ事業
こどもエコすまい支援事業
子育て世帯や若い世帯が、省エネ性能に優れた新築住宅を取得したり、改修工事を行ったりする際に支援する制度です。今回は、当該補助金制度のなかでも、断熱リフォームに関わる部分について解説します。
補助対象
リフォームについて、補助対象となる世帯や住宅、工事の内容といった要件は以下のとおりです。
対象となる世帯 | 全世帯 |
対象となる住宅 | すべての住宅 |
対象となる工事 | 以下のうち、いずれかの改修工事が必須窓 1.窓・ドア断熱(ガラス交換・内窓設置・外窓交換・ドア交換) 2.外壁・屋根・天井・床断熱 3.エコ住宅設備の設置 |
対象となる契約・工事期間 | 契約:不問 着工:2022年(令和4年)11月8日以降 |
2022年に実施されていた「こどもみらい住宅支援事業」と異なり、耐震改修工事は対象外となりました。補助金を申請できるよう、要件を満たしているかきちんと確認しましょう。
補助金額
補助金の上限額は、実施する補助対象工事の内容や、工事発注者によって以下のように異なります。

子育て世帯と若者夫婦世帯が申請するリフォームについては上限金額が引き上げられ、多くの補助を受けられる仕組みです。
なお、補助金の申請下限額は5万円ですが、前述の「住宅の断熱性能向上のための先進的設備導入促進事業等」、あるいは後述の「高効率給湯器導入促進による家庭部門のエネルギー推進事業費補助金」のいずれかと併用する場合、下限は2万円になります。
申請期間と申請方法
「こどもエコすまい支援事業」の交付申請期間は、2023年(令和5年)3月下旬〜2023年(令和5年)12月31日の予定です。対象となる断熱改修工事がすべて完了したのちに、事業者が申請します。
補助金制度の対象となるためには、リフォーム事業者が事業者登録した後に着工することが必要です。しかし、「こどもみらい住宅支援事業」に登録している事業者の場合は、事務局が設置された2022年(令和4年)12月16日以降の施工でも申請できます。また、契約期間の決まりは設けられていません。
交付申請は、リフォーム業者がオンラインで行います。申請後、審査を経て補助が決定されると、事業者に補助金が支給されます。事業者が工事発注者に全額還元する仕組みです。
なお、国が実施するほかの補助金とも併用できるので、詳しくは、以下をご覧ください。
参考:こどもエコすまい支援事業
高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金
高効率給湯器の導入を促進し、省エネに対応した住宅を増やすことを目的に設置された補助金制度です。
給湯器はエネルギー消費量が多く、省エネを推進するうえで無視はできません。「エネルギー白書2022」では、家庭でのエネルギー消費量の中で給湯が占める割合は、2020年時点で約27.8%と報告されています。
このような背景から、効率が良い給湯器の導入リフォームを支援対象に、補助金制度が設置されました。
補助対象
補助対象となる高効率給湯器とは、以下のとおりです。
- 家庭用燃料電池:一般社団法人燃料電池普及促進協会(FCA)に製品登録されたもの
- ハイブリッド給湯器:一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)で、年間給湯効率が108%以上のもの
- ヒートポンプ給湯器:いわゆるエコキュート。2025年度の目標基準値以上の省エネ性能を誇る製品
なお、申請できる給湯器の台数には、各家庭ごとに制限があります。戸建て住宅の場合は2台以内、集合住宅の場合は1台以内です。
また、対象となる契約期間は令和4年11月8日以降、着工は事業者登録後です。
補助金額
補助金額は、導入する高効率給湯器の種類ごとに以下のように定められています。
対象となる設備・製品 | 家庭用燃料電池 | ハイブリッド給湯器 | ヒートポンプ給湯器 |
補助金額 | 15万円/台 | 5万円/台 | 5万円/台 |
申請期間と申請方法
交付申請期間は未定ですが、2023年(令和5年)3月下旬に開始する予定です。
申請は、高効率給湯器の購入者ではなく、事務局に事業者登録をした販売業者や取付工事を行う業者が行います。工事完了後、登録事業者が申請し、審査を経て補助が決定されると、購入者に補助金が直接支給される仕組みです。
なお、補助対象が重複しない場合に限り、国が実施するほかの補助金制度と併用できます。
詳しくは、以下をご覧ください。
参考:令和4年度補正「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」について
3省連携ワンストップ補助金
「住宅省エネ2023キャンペーン」とも呼ばれ、これまでご紹介した3つのリフォーム関連補助金制度のことです。2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、既存住宅の省エネ化を支援する目的で設置されました。
- 住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業
- こどもエコすまい支援事業
- 高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金
これまで、国が実施する補助金制度は併用できませんでしたが、2023年から省庁が連携し、併用できるようになっています。
以下では、「3省連携ワンストップ補助金」のうち、断熱改修工事に関する部分を改めてご紹介します。
補助対象と補助金額
各制度のうち、断熱リフォームに関する補助対象と補助金額の上限について、改めてまとめています。
工事内容 | 補助金制度名 | 補助対象 | 補助額・上限 |
高性能断熱窓への改修工事 | 住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業 | 基準を満たした、断熱性能が高い窓への改修 (ガラス交換・内窓設置・カバー工法・外窓交換) 最低申請額:5万円 | 補助率1/2相当上限200万円/戸 |
開口部および躯体等の断熱改修工事、エコ住宅設備の設置工事 | こどもエコすまい支援事業 | ドア・窓・天井・外壁などの断熱改修 高断熱浴槽の設置など 最低申請額:5万円 | 上限30万円/戸(子育て世帯と若者夫婦世帯については引き上げあり) |
高効率給湯器の設置工事 | 高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金 | 家庭用燃料電池・ハイブリッド給湯器・ヒートポンプ給湯器の導入 | 家庭用燃料電池:15万円/台ハイブリッド給湯器:5万円/台ヒートポンプ給湯器:5万円/台 |
3つの制度を併用することで、最大245万円、子育て世帯と若者夫婦世帯については最大260万円の補助を受けられます。
申請期間と申請方法
いずれの制度も、業者の事業者登録日以降に着工したものが申請対象です。なお「こどもみらい住宅支援事業」に登録している事業者は、2022年(令和4年)12月16日以降に着工すれば、申請できます。
また「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」以外の交付申請期間は、2023年(令和5年)3月下旬から2023年(令和5年)12月31日までの予定です。工事完了後でないと申請できない点に注意しましょう。期限を踏まえたうえで工事のスケジュールを立ててください。
申請は、工事発注者や給湯器購入者ではなく、登録事業者が行います。
利用する上での注意点
3省連携ワンストップ補助金を利用する際は、以下の点に注意しましょう。
- 補助対象が重複する場合は併用できない
- リフォーム工事のみが対象
3省連携ワンストップ補助金を利用して3つの制度を併用する際は、補助対象が重複しないよう注意が必要です。たとえば、断熱窓を設置して「住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業」を申請する場合、「こどもエコすまい支援事業」を併用する際は、窓の断熱改修以外の工事を行う必要があります。
さらに、「住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業」はリフォームのみが対象です。3つの制度をワンストップで申請する際は、リフォーム工事のみが補助金の対象となる点を押さえておきましょう。
3つの制度の要件や交付申請期限などを正しく理解し、省エネに対応した住まいを実現するリノベーションに活用してください。
詳しくは、以下を参考にするとよいでしょう。
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この記事では、断熱リフォームの補助金制度を中心にご紹介しました。2023年からスタートした制度もあるので、積極的に利用して費用を安く抑えるのがおすすめです。
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監修したプロのコメント
この補助金は、経済産業省・環境省・国土交通省が共同で提案している、省エネ住宅に関する大型補助金です。特に、先進的窓リノベーション事業の全体予算額は1000億円という大規模な補助金事業で、最大 200万円の補助金を受け取れることもあります。
そのため、申請受付が始まる前から、世間でも大変注目されています。交付申請期間は 2023年 12月末までですが、予算上限に達した時点で受付が終了します。2022年に実施されていた【こどもみらい支援事業】も受付終了前に上限に達し、打ち切られてしまいましたので、省エネリフォームをお考えの方にはお早目の申請を推奨いたします。

株式会社SUGIMOTOYA
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