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  6. 給湯器の交換費用と配管~仕組みや工事業者の選び方について
2022/07/12 2024/03/19

給湯器は日常生活に欠かせないものですが、残念ながら10年程度が寿命と言われており、定期的な点検やメンテナンスを怠っていると、給湯器の故障や劣化が早まる恐れもあります。

給湯器の交換は皆さんが経験することですが、その費用相場や給湯器の配管がどのような仕組みになっているのかご存じでしょうか。

給湯器の基本的な構造や取り付け方を知っておくと、故障したときや交換を考えるときに役に立ちます。この記事では、給湯器の仕組みや工事や交換にかかる費用の相場、業者選びのポイントを紹介します。

給湯器の配管工事に必要な費用

まず、給湯器の配管工事にかかる費用の相場を確認しましょう。相場を示しているのが、以下の表です。

給湯器の設置11万~17万円
水圧の調整0.6万~1.5万円
給水管の破損修理1万~3万円
給湯管の漏水修理1.2万円~4万円


この表に掲載している金額は施工料金、古い給湯器の撤去と処分の費用など含んだおおよその金額であり、ひとつの目安として参考にしてください。

給湯器の設置費用は給湯器の種類によって、かなり幅があります。給湯専用、ふろ給湯、給湯暖房熱源機かどうかによっても異なるためです。エコジョーズと非エコジョーズでも違いがあるため、事前に業者やメーカーに確認するといいでしょう。

追加で工事費がかかるケース

給湯器の工事をするうえで、一般的な工事費とは別に工事費がかかる場合があります。

以下に追加工事費がかかるケースとその費用相場をまとめたので参考にしてみてください。

給湯器の設置場所を変更する場合

移動距離に応じて配管工事・保温工事・ガス管工事・試運転込みで4万円〜かかることがあります。

各種部材・配管などに経年劣化や損傷が見られる場合

追加で部材費や工事費がかかる可能性があります。

浴槽内の型循環金具の交換:15,000円~40,000円

給水栓(バルブ)の交換:5,500円~16,000円

アパートやマンションで給湯器がパイプシャフトに設置されている場合

既存の給湯器が壁に埋め込まれているような形で設置されている場合には給湯器の機能の違いで交換費用に最大23万円程度の差が生じることがあります。

寒冷地での設置工事の場合

凍結防止の保温材などを取り付ける必要もあり、一般タイプに比べて寒冷地仕様の給湯器は5〜10万円程度高くなることがあります。

エコジョーズに交換する場合の費用

エコジョーズはガス給湯器に比べ少ないガスでお湯を沸かすことができる省エネ性が高い給湯器です。設置にはドレン排水工事が必要となることが多く、その場合に追加で工事費がかかることがあります。

エコジョーズの交換には一般的に「本体代+リモコン代+標準工事費+その他工事費」の合計が費用としてかかります。価格はリンナイやノーリツなどメーカーによって異なりますが、相場は40万円です。詳細を知りたい方は業者にお問い合わせをしてみましょう。

給湯器交換時の業者選びのポイント

給湯器の交換・配管をどの業者に頼むかは、重要な問題といえるでしょう。給湯器は日々の暮らしに直結したものであり、安心して安全に使えることが不可欠だからです。

業者選びのポイントは大きく分けると次の4つです。

  • 給湯器の交換および修理の施工実績が豊富
  • 保証内容が充実
  • 扱っているメーカーと在庫数が充実
  • 施工する担当者の顔が見える・対応のスピードが早い・施工実績が豊富

これらのポイントを抑えて業者のサイトや評価サイトを参考にしてみてください。
また、給湯器の交換・配管作業が完了したら終わりではありません。設置工事後の保証内容やメンテナンスの対応も重要なポイントです。

購入したい給湯器を、取り扱っているかどうかを確認することも必要でしょう。担当者の顔が見えることは、安心と信頼につながります。

給湯器の配管の仕組み

配管には排水管、水道管、ガス管などの種類がありますが、給湯器の配管はほとんどガス配管と関係しています。給湯器はガスや電気によって水を温め、キッチンや洗面所、お風呂の給湯をするための設備です。給湯器の本体が直接水道管とつながっているため、蛇口をひねるとそのままお湯が出る仕組みになっています。

給湯器は日常生活に欠かせないものですが、仕組みや構造はあまり知られていません。給湯器には、直圧式と貯湯式の2つがあります。ここでは、それぞれの給湯器の配管の仕組みを説明します。

直圧式

給湯器の方式としては、直圧式がより広く普及しているといえるでしょう。直圧式は、瞬間式とも呼ばれています。 直圧式の給湯器は水が配管の中を通ると、センサーが感知して点火し、その水を熱してお湯にする仕組みになっています。

直圧式は水道の水圧を利用しているため、水と同じような感覚でお湯を使うことができ、お湯の量の制限もありません。給湯器が、コンパクトというメリットもあります。

貯湯式

貯湯式はその名前のとおり、貯湯タンクに貯めたお湯から給湯する方式です。貯湯タンクの中の水をバーナーやヒーターで熱して使用し、お湯がなくなったら、給水して温める仕組みになっています。

タンクのお湯を使いきった直後は、お湯が使えるまでに時間がかかることがデメリットといえるでしょう。メリットは構造がシンプルで壊れにくいこと、電気ヒーターと深夜電気温水器を使うと低コストになることです。貯湯式は減圧式とも呼ばれています。

給湯器交換の流れ

給湯器は、日常生活に欠かせないものです。もし壊れてしまったら、キッチンや洗面所でお湯を使えないだけでなく、シャワーを浴びることもできません。すぐに交換する必要があるため、交換工事の手順を知っておきましょう。

おもな手順は、以下のようになっています。

1.配管を取り外す

2.給湯器を取り外す

3.新しい給湯器を取り付ける

4.新しい配管を取り付ける

5.ガス漏れを確認する

それぞれ詳しく解説しましょう。

1.配管を取り外す

最初にこれまで使用していた既存の給湯器の配管を取り外します。まずは作業を行う前に、安全のためガスを止めなければなりません。 直圧式の給湯器には、給水管・給湯管・ガス管・追い焚き用の配管(戻りと往きの2本)という5本の配管があります。

取り外すのは2本の追い焚き配管、ガス管、給水管、給湯管という順番です。保湿剤をはがしてから、取り外します。作業中にお湯は使えませんが、トイレや電気は使えます。

2.給湯器を取り外す

配管に続いて、給湯器本体を取り外します。固定しているビスを外し、壁面からゆっくり外しましょう。その際に、家の壁を傷つけないように注意しなければなりません。また、古い給湯器の跡がついていることが多いため、目立たないように清掃することも大切な作業です。

ビスの穴には、シリコンの防水材を注入します。給湯器が高い場所に設置されている場合には、給湯器を落とさないように注意が必要です。

3.新しい給湯器を取り付ける

古い給湯器を取り外した後に、元の位置を基本として新しい給湯器を取り付けます。メーカーが違う場合や大きさが違う場合には、位置の調節が必要です。配管するときのことも想定して、位置を決めるといいでしょう。

壁掛け式の場合は、壁にビスを打ち込んでビスに引っかけて固定させます。安定させるために、給湯器の下もビスで固定するのが基本です。取り付けに際しては、水平であることと強固であることを確認します。

4.新しい配管を取り付ける

新しい給湯器に、新しい配管を取り付けます。取り付けるのは、2本の追い焚き配管、ガス管、給水管、給湯管の順番です。配管はそれぞれの材質が異なるため、適切な施工内容で加工・接続する必要があります。

配管の取り付けは安全のためにも、重要な作業です。特にガス管の取り付けは慎重に行う必要があります。さらに給湯器の基盤に屋内のリモコンと接続するための配線を行って接続して、取り付けは完了です。

5.ガス漏れを確認する

取り付けが終了した後にも、確認という重要な作業が残っています。まず通水させて、水の漏れがないかを確認します。続いてガス漏れのチェックです。

設置した給湯器からガスが漏れていないか、検査用の機械を使って入念に確認作業を行わなければなりません。知識のない素人が配管工事をすると適切な施工ができずトラブルになることがあります。

具体的には、口径が異なるパイプを使用すると管内の圧力や温度の低下が原因でエネルギー損失が発生したり、下水道とつなぐ液体配管は、冬になると凍結が発生する可能性があるため、配管の破損に繋がります。

また、使用している給湯器の配管の種類や環境によって配管工事の方法が異なるため専門知識が必要になります。

屋外での作業後にはキッチンと浴室のリモコンの設置など、家の内部での作業も必要です。工事が終了した後に試運転をして、最後の調整を行います。機器の誤作動や異音等、水漏れなどの症状がないかをチェックして、給湯器の設置が完了です。

給湯器交換に必要な道具

配管は給水配管・給湯配管・追い炊き配管・燃料の配管・リモコン線・コンセントなど給湯器に接続するのに必要になります。また、実際に工事をする場合に必要になる道具はモンキーレンチ・パイプレンチ・ドライバー・レンチなどです。

給湯器の配管工事はDIYでもできる?

給湯器の配管工事を、DIYでやることを検討している人もいるでしょう。ここでは、配管工事のDIYの可能性について解説します。結論からいうと、自らの手で配管工事することはできません。知識のない素人が配管工事をすると適切な施工ができずトラブルになることがあります。

具体的には、口径が異なるパイプを使用すると管内の圧力や温度の低下が原因でエネルギー損失が発生したり、下水道とつなぐ液体配管は、冬になると凍結が発生する可能性があるため、配管の破損に繋がります。

また、使用している給湯器の配管の種類や環境によって配管工事の方法が異なるため専門知識が必要になります。配管工事をするためには、いくつかの国が定めた免許を持っていなければなりません。

例を挙げると、以下のような免許となります。 給水装置工事主任技術者、ガス可とう管接続工事監督者、ガス機器設置スペシャリスト、液化石油ガス設備士、特定ガス消費機器設置工事監督者つまり資格を持った専門の業者に依頼する必要があります。

給湯器だけ、インターネットなどで購入して、設置と配管工事を業者に頼むことはできます。ただし設置場所によって、給湯器の種類が限られることがあるので、注意が必要です。

参照:DIYで給湯器交換ってやってもいいの?

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