リフォーム営業の離職率は?退職理由やその後のキャリアについても解説

リフォーム営業の離職率は?退職理由やその後のキャリアについても解説

リフォーム事業拡大のため、採用を考えている方にとっては「せっかく採用した人材がすぐに辞めてしまったら困る」など悩みは尽きないもの。また、すでにリフォーム営業の仕事をしている方の中には、転職を考えている方もいるでしょう。

そこで今回は、リフォーム営業の離職率について詳しく解説します。

リフォーム営業の離職率

業界紙「リフォーム産業新聞」によると、リフォーム会社社員の平均離職率は8.61%となっています。営業職に絞ると、10~15%まで上がるとも言われています。令和4年における国内の平均離職率は11.9%ですので、他業界と比べて離職率は高い傾向と言えます。

もちろん、企業によって離職率は大きく変わるため、ほとんど退職者が出ないリフォーム会社もあれば、50%を越える場合もあるようです。

▼参考
リフォーム産業新聞:
《住宅リフォーム何でも調査2015》社員の離職率の平均は?
厚生労働省:-令和4年雇用動向調査結果の概況-

リフォーム営業の離職率が高い理由

リフォーム営業の離職率
では、リフォーム営業の離職率が平均より高いのはなぜなのでしょうか。主に考えられる理由として、この3つが挙げられます。

1.労働時間が長い

リフォーム営業は、労働時間が長いことで知られます。

常に一人で複数の案件を担当し、同時に新規案件も獲得していかなければなりません。案件の内容はお客様によって千差万別なので、必要な資料や打ち合わせの準備もそれぞれ異なります。そのすべてに対応しようとすると、定時では仕事が終わらず残業が常態化することも珍しくありません。

実際にリフォーム営業の求人には、給料にみなし残業代が含まれているケースが多く見られます。

また、休日出勤もよくあるようです。土日祝日はお客さまとの商談が入るケースが多く、出勤をしていなくても、お客様から問い合わせの電話がかかってきて、その対応に追われることもあります。

2.給与が安定しない

リフォーム営業の給与体系は、インセンティブが大部分を占めている場合がほとんどです。その仕組みは、基本給に加えて、契約を多数受注すれば、収入が増えるというものです。

年功序列で収入が上がっていくわけではなく、あくまで実力主義のため、収入の安定性を求めて離職する方が多いようです。給与を安定させる目的でより多くの契約を獲得するため、準備に時間をかけたり商談数を増やしたりする必要も出てきます。

よって、休日を削ってまで仕事をする営業マンも多く、これも「(1)労働時間の長い」の要因に直結していると考えられます。

3.契約が取れない

どんなに時間や労力をかけても、契約が取れなければ給与を上げることはできません。収入アップにつながらないことから、「リフォーム営業の仕事は自分に向いていない」と退職していく方もたくさんいるようです。

また、社内で「自分だけ契約が取れていない」「アポ取りの数が一人だけ少ない」といったプレッシャーから、メンタルの不調を引き起こすこともあり、最終的に退職を選ぶ方もいます。

リフォーム営業の仕事を離職する前に身につけたいスキル

ここまでは、リフォーム営業の離職率について説明しました。

しかし、営業職という職種の面から見れば、仕事を通じて高い専門スキルを身につけることも可能です。具体的にどのような能力を伸ばすことができるのか、リフォーム業界ならではの視点も交えてご紹介します。

ヒアリング能力

リフォーム営業は、お客様の抱える課題をリフォームという形で解決することが仕事です。そのため、お客様が何に困っていて、それをどう解決したいと考えているのかをしっかり把握しなければなりません。

したがって、相手の話を聞いて必要な情報を読み取るというヒアリング能力を高めることができます。

テクニックとして、相手がYES・NOで答えられる「クローズドクエスチョン」、相手に自由形式で答えてもらう「オープンクエスチョン」、本題に入る前に緊張をほぐす効果のある手法「アイスブレイク」などコミュニケーションスキルを実務を通じて使いこなせるようになるでしょう。

プレゼンテーション能力

リフォーム営業は、お客様が最終的な契約に至るまでに「この会社にお願いしたい」と思ってもらわなくてはいけません。「自社でのリフォームにはどのようなメリットがあるのか」をお客様に理解してもらうには、プレゼンテーション能力が必要です。

導入でお客様に共感してもらうプレゼンのコツはもちろん、一方的に話すのではなく相手の話も聞いて円滑なコミュニケーションを取る能力など、商材が変わっても役立つスキルが得られるでしょう。

タイムマネジメント能力

常に複数の案件を同時進行しているリフォーム営業は、お客様ごとに異なる案件内容や予算に合わせた資料を作成する必要があります。それと同時に新規案件の獲得も進めなくてはなりません。

そのため、限られた時間の中で効率化を図るタイムマネジメント能力は必須です。タスクの優先順位づけからスケジューリング、決めたとおりに実行していく能力が身につきます。

▼あわせて読みたい!
リフォーム営業におけるプロのアプローチとコツ

リフォーム営業の仕事を離職した後のキャリア

リフォーム営業の仕事を離職した後のキャリア
リフォーム営業を離職した後には、どのようなキャリアが考えられるのでしょうか。

ここでは、よくあるケースを3つご紹介します。

別業界の営業職に就く

業界を変えて同じ営業職に就けば、リフォーム営業で培った営業力をそのまま活かすことができます。転職先でも過去の実績を評価してもらいやすいという面では、比較的簡単に次の職が見つかる点も大きなメリットと言えます。

中途採用では、特に即戦力になる人材が高い評価を得やすいため、望み通りの条件が叶う可能性も高まります。

リフォーム業界の別職種に転職する

営業職に疲れた方は、同じリフォーム業界で別の職種に転職するのも一つの手です。営業職以外にも、総務や経理などバックオフィスを担当する事務職などがあります。

業界特有の職種として挙げられるのは、リフォームプランナーです。お客様の住宅やオフィス、店舗に対し、間取りや家具什器を提案するポジションとなっています。

他にも、インテリアコーディネーターや設計職などがあり、リフォーム営業で培った業界知識を活かすことができます。

フリーランスに転身する

転職して次の企業に入社するのではなく、フリーランスの営業として働くことも可能です。

クライアントの商材について学び、顧客を獲得することで報酬を受け取ることができます。リフォーム営業のスキルが身についていれば、会社に所属せずとも収益を得ることは難しくありません。

また、営業ではなくリフォーム業者として独立する選択肢もあります。個人宅のトイレや簡単な手すりの取りつけなどであれば、業界知識とトレーニング次第で対応できるようになるでしょう。

フリーランスとして働き始めたものの集客に困っているという方は、マッチングプラットフォーム「ゼヒトモ」をご活用ください。リフォームを検討中の方とリフォームのプロをAIでマッチングさせるサービスとなっており、効率的にお客様を獲得できます。

リフォーム営業の離職率を知っておこう

リフォーム営業の離職率は、決して低いとは言えないのが現状です。さまざまな要因から「この仕事は自分に向いていない」「長く続けられない」と辞めていく方が大勢いるようです。

しかし、ビジネスマンとして必要なスキルを身につけられる業種であることもたしかです。この仕事が自分自身に合っているのか、慎重に見極めましょう。