不用品回収業者を始めるには、どんな許可が必要なのか、何から準備すべきかわからない方は多いのではないでしょうか。そんな方にむけて、不用品回収業者に必要な許可や書類、費用をまとめて紹介します。
不用品回収で開業するために必要な許可
不用品回収業に関わる許可は主に3種類あり、事業の内容によって必要な許可もそれぞれ異なります。
古物商許可
不用品の買取・販売をする場合には古物商許可が必要です。「古物」とは、「一度でも取引をされたことのある物品」のこと。未使用で、ほぼ新品のまま売りに出された、いわゆる「新古品」も法律的には「古物」の扱いになります。リサイクルショップの経営をする際はもちろん、ECサイトで古物を取り扱う際にも古物商許可が必要です。
一般廃棄物収集運搬許可
一般家庭の廃棄物回収・処理をする場合には一般廃棄物収集運搬許可が必要です。壊れた家具などは「廃棄物」として扱われ、それらを回収・処理する業者は処分費用の徴収が可能。しかし、一般廃棄物収集運搬業者の数が多く、現在は新規の受け入れをしていない自治体がほとんどです。開業したい自治体のホームページを確認してから検討しましょう。
産業廃棄物収集運搬業許可
産業廃棄物収集運搬業許可は、法人から出るゴミを収集・運搬をする場合に必要です。工事現場や事業所など、一般家庭以外から出た廃棄物が該当します。
各県をまたいで収集・運搬をする場合はそれぞれの県での許可が必要。たとえば、東京都の現場などで積み込みを行い、千葉県の処分場に持っていく予定の場合は、事業所が東京であっても、東京都と千葉県の産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。
許可をとるための方法と必要な書類
3つの許可それぞれ取得のために必要な書類や注意点を紹介します。
古物商許可を取得する方法
古物商許可は必要書類を集めて、警察署に届け出れば1か月ほどで取得可能です。以下のような書類を準備しましょう。
※法人の場合は追加書類あり
- 古物商許可申請書
- 誓約書
- 略歴書
- 身分証明書
- 住民票
- 賃貸契約書
- ホームページに関する書類
- 収入印紙(19,000円分)
一般廃棄物収集運搬許可を取得する方法
市町村が新規で一般廃棄物収集運搬業者を募集していれば、申請が可能です。申請の際は、以下のような書類を市町村の窓口に提出します。
※法人の場合は追加書類あり
- 一般廃棄物処理業許可申請書
- 事業計画書
- 誓約書
- 住民票
- 納税証明書
- 収集運搬車両の一覧表
- 車両の写真
- 車検証
- 駐車場の土地登記事項証明書
- 駐車場の案内図、配置図、写真
- 講習会修了証の写し
産業廃棄物収集運搬業許可を取得する方法
産業廃棄物収集運搬業許可を取得するためには、講習会の受講以外に以下のような書類を提出する必要があります。他2つの許可同様、申請する人によって書類が変わってきますので、しっかり確認しましょう。
- 産業廃棄物収集運搬業許可申請書
- 事業計画書
- 誓約書
- 住民票
- 運搬車両の写真
- 運搬容器の写真
- 車庫の案内図
- 駐車場等に係る土地の登記事項証明書(自己所有の場合のみ)又は賃貸借契約書の写し
- 事業開始資金及び調達方法
- 講習会修了証の写し
参考:東京都の産業廃棄物収集運搬業及び処分業の許可申請・届出等
不用品回収で開業するために必要な資金
以下は、不用品回収の開業に必要な経費の一例です。資金調達の際の参考にしてください。
トラック購入費(20万円~200万円)
不用品回収のため、軽トラック以上の車両を用意しましょう。大型の不用品を取り扱う場合は、それだけ大きな車両が必要になり、値段も高くなります。また、トラックを停めておける駐車場代も忘れずに計算しておかなければいけません。
店舗・倉庫管理費(30万円~)
店舗の契約料と家賃はエリアや広さによって異なりますが、少なくとも30万はかかると見積もっておきましょう。店舗とは別に、回収した不用品を保管する倉庫も必要になることをお忘れなく。
ホームページ制作費(10万円~)
事業の看板のような役割を果たすホームページ。開業時に準備しておくことがおすすめです。ユーザーにとって見やすいホームページの設計は、売上を左右するポイントにもなります。プロに依頼をして、きちんとしたサイトを作りましょう。費用の相場は10万円~30万円と見積もっておくと安心です。
広告費(1万円~)
ホームページ以外の広告も重要です。不用品回収業者の集客はチラシのポスティングやネット広告などがあります。チラシは業者に依頼する場合、5万円~10万円を目安にしておきましょう。費用を抑えたい人は、無料のデザインツールを使い、手作りチラシに挑戦するのもよいでしょう。
また、ネット集客の方法として、マッチングサイトの活用があります。サービスを求めている人と提供する人を結ぶマッチングサイトは効率よく集客が可能。登録料無料のサイトも存在するので、手軽に集客を開始したい人におすすめです。ゼヒトモなら紹介料・仲介手数料無料で始められます。
知らないと危険!「廃棄物」の回収
「廃棄物」の回収・処分は一般廃棄物収集運搬業の許可を受けた者のみが可能となります。無許可で「廃棄物」を回収してしまうと、罰則を科せられる可能性もあるので注意が必要です。
「不用品」が「廃棄物」に該当しなければ、古物商許可だけでも回収できます。仮に古物商許可を持っていても、処理費用を徴収して廃棄物を引き取ることは無許可営業になり、罰則が課せられます。
環境省が出している注意書きをよく読み、違反にならないよう、気をつけて営業しましょう。
不用品回収で開業する際の流れ
実際に開業するまでの流れを説明します。
必要な許可を取得
自分が始めたい事業に合わせて、古物商許可、一般廃棄物収集運搬許可、産業廃棄物収集運搬業許可を取得します。上記で述べたように、市町村の役所や警察署に必要書類を提出しましょう。
トラックや倉庫を用意
事業に必要なトラックや倉庫を準備します。倉庫を探す際は、まず自分が求める倉庫の広さや場所を不動産屋に相談してみるとよいでしょう。
開業届を出す
準備が整ったら開業届を税務署に提出します。最近はクラウド会計ソフトを利用して無料で簡単に届出が可能です。提出方法は税務署の窓口、郵送、オンラインの3つから選べるので、自分に合った方法を選択しましょう。
集客を開始
オンライン、オフライン両方を駆使して集客を開始します。不用品回収業者におすすめの集客方法については、関連記事をご覧ください。
まとめ
不用品回収業を開業するために必要な許可や費用を紹介しました。許可の種類によっては準備に長期間かかるものもあるので、早めの用意がおすすめです。
開業後の集客方法を検討中の方は、マッチングプラットフォーム「ゼヒトモ」を利用してみはいかがでしょうか?ゼヒトモは登録料・仲介手数料・成約手数料が無料です。一度登録すれば、無料でプロフィール作成のアドバイスや集客のサポートを受けることができます。不用品回収業をこれから始める方、すでに始めているが集客に悩みがある方、お気軽にご相談ください。