水泳で筋肉はつく?メリットと筋肉痛の関係【水泳のプロ監修】
水泳といえば、有酸素運動の効果があるということはよく耳にしますが、水泳で筋肉はつくのか、という疑問を持つ方も少なくないのではないでしょうか。
アスリート指導のプロフェッショナルであるアスドリファクトリー 佐藤樹里さんの監修のもと、水泳と筋肉痛の関係についてここではお伝えしていきます。
本記事を監修して頂いたプロ
アスドリファクトリー 佐藤 樹里
スポーツインストラクター兼管理栄養士。スポーツ選手のサポートや、ダイエットサポートなどの事業を展開中。幼少期から水泳やソフトボールなどに明け暮れスポーツに慣れ親しむ。管理栄養士の資格を取得しており、フィットネスクラブにて水泳インストラクター兼管理栄養士として勤務した経験を持ち、 現在はスポーツイベントの開催、アスリートへの栄養講座、栄養個別サポートなどのサービスを提供している。
紹介記事: 【プロ紹介】「健康を根本から支えたい」管理栄養士兼インストラクター: アスドリファクトリー
水泳の3つのメリット
「水の特性からも水泳は健康増進にピッタリです。 」− スイミングインストラクターの佐藤さんはそう語ります。
「ぜひもっと健康なカラダづくりをしたい方は取り組んでみてくださいね。また、一番大事なのは休憩時間を多く取らずに、ゆっくりでもよいので長く泳ぐことが有酸素運動に繋がります。」
それでは、水泳にはどんなメリットがあるのでしょうか?ここでは水泳をすることによる3つのメリットについてお伝えします。
1.生活習慣病の予防に
水圧があるため末端からの血流がよくなり、水の浮力で肩までつかると体重が1/10になり関節への負担が軽減されます。
そのため普段関節痛などでウォーキングができない方や運動不足の方にはもちろん、普段から定期的に水泳をすることで、心臓病や2型糖尿病、心臓発作などといった生活習慣病のリスクが減ると言われています。
健康的な生活を歩み、病気にかからないように生活習慣病を予防するための普段の運動に、水泳を組み合わせるのは効果的と言えそうですね。
2. 消費カロリーが高い
水泳は肥満の予防やダイエットにも効果的と言われているのですが陸上運動のランニングやウォーキングに比べ、水泳は消費カロリーが高いです。
その理由は水の熱伝導率にあります。水温が体温よりも低いため、水中では身体の熱が奪われます。その防御反応として、身体は体温を保とうとしエネルギーを使うので、消費カロリーが高いのです。性別や体格にもよりますが、ウォーキングに比べて数倍のカロリー消費効果があります。
3. 全身の筋肉を使う
水泳は陸上運動よりも抵抗が多く、全身の筋肉を使いますが、全身の中でも特に上半身の筋肉を激しく使います。筋肉を大きくすることが目的であれば筋肉トレーニングで無酸素運動をする必要がありますが、全身の筋肉を動かしたいという方には水泳がおすすめです。
水泳筋肉トレーニングのポイント
「水泳と陸上の筋トレを組み合わせることによって、競技パフォーマンスがあがったり水泳だけでは鍛えづらい筋肉も鍛えられます。ぜひ合わせて取り組んでくださいね。」と語る佐藤さん。
以下では、水泳と筋肉トレーニングについてお伝えします。
1. 筋肉を大きくしたいなら筋トレと合わせるべし
前述したように、水泳は全身の筋肉を使いますが、全体としては有酸素運動です。
僧帽筋や上腕二頭筋、三角筋などといった上半身の筋肉を水泳では使いますが、基本的には有酸素運動なので筋肉トレーニングなどの無酸素運動のように筋肉が大きくなるわけではありません。
ウォーキングなどに比べて消費カロリーは高いのですが、もし筋肉を重点的に増やしたいのであれば水泳だけでなく筋肉トレーニングもするようにしましょう。
2.水泳で使われる筋肉
水泳は「プル(手のかき)」と「キック」と「呼吸」の3つを連動させ、推進力を得て水中を進みます。水泳で使う筋肉といえば主にこのプルとキックの際に活躍する筋肉になります。
プルの際には、水をかく原動力になる大胸筋、上腕二頭筋、プルのフィニッシュを生む上腕三頭筋、肩を動かす三角筋、腕の動きに連動する広背筋・・・など上半身の筋肉が使われます。
クロールのキックの際は太ももの後ろのハムストリングス、大殿筋などが使われます。鍛えたい筋肉に合わせて練習してもよいですね。
例えば、下半身を鍛えたい人は集中的にバタ足をして大殿筋とハムストリングス、平泳ぎのキックだったら内転筋を鍛えて内ももへ刺激を与えたり、どの動きが、どの筋肉に刺激があるのかを意識して泳ぐことでも効果が変わってきます。
筋肉痛にならないのはなぜ?
「あまり水泳に慣れ親しんでいない方でしたら、全身運動である水泳では普段使っていない筋肉も使うので筋肉痛になるかとは思います(個人差はあります)。」と、スイミングインストラクターである佐藤さんは語ります。
水泳は有酸素運動だからという点もありますが、筋肉の収縮の種類が筋肉トレーニングと違うため筋肉痛になりづらいという方もいます(*個人差はあります)。
泳いでる時の、特にクロールのプル(手のかき)の腕の動きは、等速性収縮という一定の収縮速度で行う筋収縮に近く筋肉がつきにくいです。
逆に伸張性収縮という力を発揮しながら筋肉が長く伸びていく収縮では負荷がかかるため筋肉痛になりやすいのです。つまり、筋肉トレーニングの際のウエイトを下ろすときに時間をかけることが筋肉に負荷がかかり、筋肉を太くする刺激になります。
水泳をしても筋肉痛にならない…という方は、筋肉を大きくする手段として水泳だけでなく筋肉トレーニングも合わせてするようにしましょう!
最後に
水泳は脂肪燃焼や健康増進に有効的であります。もちろん泳ぎの強度やレベルによっても個人差はありますが、自分の目的に合わせて泳法や筋肉トレーニングを組み合わせることで、より効率よく自分の目指す“カラダ”につながります。
この夏、水泳で理想のカラダを手に入れてみてはいかがでしょうか?
Zehitomo の活用例4つ
1.泳ぎ方だけではなく「なぜこう動かすのか」「なぜ鍛えるといいのか」を知れる
多くの人が学校で水泳を学び、なんとなくクロールや平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライなど、どれかの泳法で、なんとなく泳げます。しかしプロフェッショナルからマンツーマンで指導を受けると、「なぜこうするのか?」という「なぜ」を教えてもらうことができます。
学校での授業が先生1人に対して生徒が30人近くいるのに対して、トレーナーとのマンツーマンレッスンでは質問もしやすく、自分だけに的確に指導してもらえます。
2.お子さんの苦手意識の克服ができる
水泳が得意なお子さんは、より伸ばすことができます。
苦手なお子さんは、マンツーマンのトレーニングならば他の子供の視線を気にせずに学ぶことができます。子供でも大人でも、苦手なことを人前で練習したり披露したりするのは、いい気がしません。
苦手なことを無理に好きになる必要が全くありません!しかし、もう少しトレーニングしたらできるかもしれないことを、「嫌い」の一言で諦めてしまうのはもったいないです。
指導者とのレッスンを経て、コミュニケーション能力も高まり、苦手なことでもやれる、やってみようという気持ちの成長にもつながります。
3.体力増進・趣味につながる
九州産業大学スイミングクラブでは、水中運動は体にいいとする5つの理由を解説しています。地上で重力がかかる運動よりも、水中で浮力がかかる水泳や水中運動は、自分自身の体重が地上にいるときの3分の1程度になるのだそうです。
老若男女問わず、水泳などの水中運動は、体に負担をかけることなく楽しめる、筋肉をつけることができます。
また、水泳や水中運動ができると、スノーケリングやスキューバダイビングなどの、水泳から延長した趣味を楽しむことができます。
4.時間の使い方にメリハリがつく
水泳のレッスンがあることを理由に、この日の家事は奥さんがするとか、この曜日は子供を旦那さんに預けるとか、仕事を早めに終わらせるとか、「残業はできません!」とチームに公言してしまうとか、時間の使い方にもメリハリができます。
Zehitomoは自分のしたいことをリクエストできるので「時間がないからトレーニング時間は1時間に抑えてほしい」「○年前に怪我をして以来運動は控えていたけれど、水泳をしてみたい」「こんな肩になりたい」「こんな筋肉をつけたいけど、どうトレーニングしていいかわからない」、そんな自分好みのリクエストを出せます。
そのリクエストに対して、水泳のプロから「私が教えますよ!」という返答を受け取ることができます。あなたのリクエストに応えてくれるトレーナーに出会いませんか?
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