倉庫を建てるときに気になる費用相場は、倉庫の種類や構造によって異なります。坪単価は業者によって含める工事費の内容が異なるため、総工費を確認することも大切です。
本記事では、倉庫を建てる際の費用について、倉庫の種類や構造別に解説します。倉庫の建築を予定している方は、ぜひ参考にしてください。
- 倉庫の坪単価は全国平均で約43万円
- 倉庫の種類や構造によって坪単価は変動する
- 事前に倉庫を建設する土地の「用途地域」を確認する
倉庫の坪単価はいくらぐらい?

倉庫の坪単価は、全国平均で約43万円とされています。あくまでも全国平均であり、地域や土地の条件、建物の用途などによって金額は異なるので注意しましょう。また、坪単価に含める施工内容も業者によってさまざまです。
倉庫の建築で必要になる費用は、主に次のようなものがあげられます。
- 図面作成費用
- 地盤補強工事
- インフラ整備
- 外装・内装工事
- 確認申請費用
このうちのどれを坪単価に含めるかで、金額も変わってきます。 依頼する業者や倉庫の種類によっても費用相場は異なるため、坪単価の平均だけでは倉庫の建築費用の正確な判断はできません。 倉庫を建てる費用を検討する際は、総工費も含めて考えるようにしましょう。
倉庫の種類とその特徴とは?

倉庫は、土地に建てる建物の用途によってテント倉庫、プレハブ倉庫、システム建築倉庫の3種類に分けられます。種類によって建築の坪単価は異なるので、それぞれの倉庫の特徴について確認しておきましょう。
テント倉庫
テント倉庫とは、屋根と外壁にシート膜材を使用した倉庫のことです。コストがかからず、短期間で建てられるという特徴があります。倉庫も一般的な建物と同様に建築確認申請が必要ですが、テント倉庫の場合は申請も早くおりる傾向にあり、急いで倉庫を作りたい場合に向いているでしょう。
建築する土地の自由度が高く、変形地にも建設できるのがメリットです。また、シートは日光を取り込みやすく、照明や光熱費の節約につながるという利点もあります。
ただし、長期間の使用を目的とする場合、定期的にテントの張り替えが必要となり、コストが割高になることもあるため注意が必要です。
また、外壁がシートのため他の倉庫よりも強度が低く、寿命は短めです。夏は暑く冬は寒くなりやすいため、事務所などには向いていません。
工事費(坪単価) | 約7万円 |
工期 | 約2~3か月 |
寿命 | 約10~20年 |
主な使用用途 | ・一時的な保管場所 ・作業場 ・ガレージ |
プレハブ倉庫
プレハブ倉庫とは、工場で大量生産されたパーツを現場で組み立てて完成させる倉庫のことです。現場で組み立てるためコストを抑えられ簡単に撤去できることから、短期間だけ倉庫を利用したい場合に向いています。
プレハブ倉庫は6メートルごとに柱を設置することが義務付けられているため強度が高く、店舗や事務所としての利用も可能です。撤去しやすいことから仮事務所に利用するのもよいでしょう。
ただし、柱があるため広いスペースは利用できません。物品を保管する倉庫として使う場合、出し入れの際に柱が邪魔になることもあるでしょう。また、大量生産のパーツを使用するため、デザインの自由度は低めです。
工事費(坪単価) | 約15万円 |
工期 | 約3か月 |
寿命 | 約20年 |
主な使用用途 | ・現場事務所や仮設店舗 ・乗用車 ・機械などのガレージ ・作業場 |
システム建築倉庫
システム建築倉庫とは、設計や素材選び・見積もり・生産などさまざまな工程をコンピュータで自動化した倉庫のことです。設計にはCADシステムを使い、パソコンの画面で依頼者のニーズを反映させた倉庫をプランニングできます。
建築に必要な部材が標準化され、設計から建築まで一連のプロセスがシステム化されているのが特徴。そのため、見積もりの作成もスムーズに行われます。
部材は工場で大量生産されるため、大規模倉庫や複数の倉庫を建築する場合にも、コストを抑えて安定的に供給できるのがメリットです。柱がないため広いスペースを利用したい場合にも向いています。
他の倉庫と比べて価格は高いものの、耐久性・耐震性を考慮した施工法により、長い寿命が期待できるでしょう。システム建築倉庫には組み立てハウスとユニットハウスの2種類があり、それぞれの特徴は以下のとおりです。
- 組み立てハウス:工場で製造したパーツを現場で組み立てる倉庫。現場の負担を軽減し、工期を短縮してコストも削減できます。
- ユニットハウス:工場で生産されたボックス型のフレームを組み立てる倉庫。フレームには照明やコンセント、内装なども組み込まれており、組み立てハウスよりもさらに現場の負担を軽くできます。また、工期もより短くなるため、倉庫を急いで建築したい場合に向いています。
工事費(坪単価) | 約20万円 |
工期 | 約3~4か月 |
寿命 | 約30年 |
主な使用用途 | ・工場 ・大規模な物流センター ・屋根付のレジャー施設 |
【構造別】倉庫の費用相場をご紹介

倉庫の構造は主に鉄骨造、鉄筋コンクリート造、木造の3種類に分けられます。
ここでは、構造別の建築費(坪単価)や用途,、メリット・デメリットなどを見ていきましょう。
鉄骨造
鉄骨造は、梁や柱などの骨組みに鉄骨を用いた構造です。マンションやアパート、ビルなど比較的大きな建物に用いられることが多く、工場や倉庫の用途でもよく使用されます。
部材に使う鋼は軽量で耐久性が高いのが特徴で、耐震性を保ちながら柱の数を減らして広い空間を作ることも可能です。また、鉄骨は木材と比較して部材の品質が安定しており、建築の際には職人の技術に左右されません。
建築費(坪単価) | 約43万円 |
工期 | 約4か月 |
メリット | ・軽くて頑丈 ・部材を工場で組み立てるため、工期が短くなりやすい |
デメリット | ・内部結露が発生しやすく、錆に弱い ・外気温の影響を受けやすいため、夏は暑く冬は寒い ・熱や音を伝えやすく、耐火性・遮音性は低め ・外気温の影響を受けやすい |
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鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造は主に柱や梁・床・壁が、鉄筋とコンクリートで構成される構造です。中高層のビルやマンションなどに多く使われ、物流倉庫や工場・店舗など幅広い用途に使えます。
耐久性や耐火性が高く、大事な荷物を保管する倉庫に最適。断熱性・遮音性にも優れており、事務所としての使用にも向いています。デザインの自由度も高く、使いやすい倉庫に設計できます。
一方、コンクリートを養生する作業が必要であり、手間と時間がかかるのがデメリットです。コストが高く、工期も長めになるでしょう。
建築費(坪単価) | 約45万円 |
工期 | 約10か月 |
メリット | 耐火性・耐久性・防音性に優れ、デザインの自由度が高い |
デメリット | ・建物の重量が増して、基礎工事や地盤の改良にコストがかかる ・気密性が高く、カビや結露が発生しやすい |
木造
木造とは、建物の主要な部分に木材を用いる構造です。木造というと住宅のイメージがありますが、倉庫の用途で建築されることも多く、現存する倉庫の約20%は木造といわれています。
木造でも木枠に耐火の石膏ボードを貼りつければ耐久性・耐火性を高められ、営業倉庫としての認定を受けることも可能です。
木材は鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比べて軽量であり、基礎に要するコストを抑えられるのも特徴。また、部材を戸建住宅の市場から入手でき、鉄骨造より工期を短くできるというメリットもあります。
環境に優しいのも、木造ならではの特徴です。木材を使用することで周辺環境のCO2排出量を減らし、地球温暖化防止に役立つでしょう。
建築費(坪単価) | 約36万円 |
工期 | 約3か月 |
メリット | ・工期が短くコストが安い |
デメリット | ・他の構造に比べて耐久性、耐震性、耐火性、遮音性が劣る ・品質が建築物の職人の技術に左右される ・シロアリなどの害虫対策が必要 |
倉庫を建設するときの注意点

倉庫を建築する際は、いくつかの注意点があります。工事費用や建物を建築する土地の「用途地域」を確認することが大切です。
ここでは、倉庫を建設する際の注意点を詳しく解説します。
坪単価以外の費用も確認する
倉庫の建築を依頼する際は、坪単価以外の費用もチェックが必要です。業者により坪単価に含める費用は異なるため、何が含まれ、何が別料金になるのかをよく確認しておきましょう。
倉庫など建物の建築で必要になる費用は、以下のとおりです。
- 外構工事
- 内装費
- 地盤補強工事
- 電気・空調工事
- 給排水工事
- 建築確認申請費用
- 図面作成費用
坪単価だけで判断せず、総工費はいくらになるかをチェックすることが大切になります。
倉庫を建設する土地の用途地域を確認する
倉庫の工事を検討する前に、建築する土地の用途地域を確認することも大切です。自身が所有している土地でも、自由に倉庫や建物を建築できるわけではありません。土地は都市計画法により、地域ごとに「住居地域」「商業地域」「工場地域」に分けられ、3つの地域はさらに13種類の地域に細分化されています。
住居・商業・工業ごとに土地利用をすることで環境を守り、効率的な活動をするために設けられた制限です。用途地域は、市役所など自治体にある都市計画図を閲覧することで確認できます。また、インターネットでも検索が可能で、「建設を予定している地域名」と「用途地域」のを入力して検索すれば、該当地域の用途地域を確認できる地図情報が表示されます。
なお、倉庫でも使用目的はさまざまで、目的によっては同じ用途地域でも建築できるものとできないものがあるため注意が必要です。たとえば、営業用倉庫として使用する場合は住居用の地域で建てることは難しいでしょう。自家用倉庫として建てる場合にも、地域は細かく制限されています。目的とする倉庫が予定の土地に建築できるか、事前によく確認しておいてください。
複数の業者に見積もりを依頼する
倉庫の建築工事を依頼する際は、事前に見積もりを取らなければいけません。1社では費用が適正価格か判断できないため、複数の業者に相見積もりを依頼するのがおすすめです。相見積もりにより、総工事費や工期の比較検討することができます。
また、依頼したときの対応で、信頼できる業者かどうかの確認もできます。依頼する際は、わからないことをいろいろ質問してみるとよいでしょう。
工事費の内訳を説明し、用途に合う倉庫の種類や構造などを提案してくれる業者であれば信頼できる判断できます。また、倉庫の建築に実績があるかどうかも確認しておくことが大切です。
ゼヒトモでおすすめ!倉庫建設・リフォーム工事のプロ
倉庫を建てる際は、用途や予算に合わせて種類や構造を選ぶだけでなく、どの業者に依頼するかも重要です。ここでは、倉庫の建築・リフォーム工事を依頼できるゼヒトモのプロをご紹介します。
株式会社椋樹工務店

株式会社椋樹工務店は、埼玉県久喜市を拠点に関東圏で、戸建て住宅の新築やリフォーム、マンションのリノベーションなど住宅工事をメインに施工しています。また、大型商業施設や駅、学校などの公共工事にも対応しています。
新築・リフォームはもちろん、外構工事の実績も豊富です。「お客様第一主義」をモットーに、関東全域の依頼に対応。見積もりは無料で承りますので、お気軽にご相談ください。
ミヤザキさん(2025/01)
外構・エクステリア工事
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
駐車場の入り口に脱着式のポールを立てる工事をお願いしました。 こちらの要望もすぐに伝わり、やりとりが非常にスムーズでした。 施工も丁寧で早かったです。
施工事例
サイクルポートの設置工事
埼玉県久喜市にてサイクルポートの新規設置、および土間工事の事例です。サービス工事として、サイクルポートの正面に目隠しフェンスとブロックの施工も対応しました。

Before

After
建物形態 | 集合住宅(マンション・アパート) |
施工場所 | 外構(土間・フェンス施工) |
施工期間 | 1週間 |
施工費用 | 451,800円(税抜)※工事費・本体費・土間含む |
地域 | 埼玉県久喜市 |
北陸建設株式会社

北陸建設株式会社は、東京都世田谷区等々力に本社を置く、創業70年以上の建設会社です。住宅や店舗、オフィスのリフォーム全般を手掛け、年間100件以上の施工実績を誇ります。
間取り変更などの内装リフォームはもちろん、バルコニーの増改築やウッドデッキの設置、外壁の施工、解体・防水工事など、外装工事も幅広く請け負っています。リフォーム瑕疵保険にも加入済みです。
お客様Aさんさん(2024/09)
マンションリフォーム
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
駐車場の入り口に脱着式のポールを立てる工事をお願いしました。 こちらの要望もすぐに伝わり、やりとりが非常にスムーズでした。 施工も丁寧で早かったです。
株式会社アトリエ淳

株式会社アトリエ淳は、東京都立川市を拠点に、東京都・埼玉県・神奈川県・千葉県の関東近郊で、新築からリフォーム・リノベーションまで幅広く手掛けている会社です。水回りなどの内装リフォームはもちろん、外装リフォームでは外壁の塗り替えや雨漏りの修繕を得意としています。
雨漏り調査・修繕の豊富な実績を活かし、「長持ちする外装」に自信があります。屋根のリフォーム、サッシの入れ替え、防水工事にも対応していますので、お気軽にご相談ください。
フクヤマさん(2024/11)
リフォーム・リノベーション・内装工事
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
屋根・外壁の塗装工事と内装工事をお願いしました。 料金、工期もそうですが、材質の特徴など丁寧に説明していただきました。 工事期間中は仕事のため外出が多かったのですが、来られる職人さんが皆さん人柄が良く、安心してお願いすることができました。 また機会がございましたらお願いしたいです。
株式会社山匠

東京都大田区に拠点を構える株式会社山匠は、木造の戸建てやマンション、店舗など、さまざまな建築物のリフォームを手掛ける会社です。基礎工事や耐震補強に精通しており、安全性の高い建物づくりを強みとしています。
設計から施工までワンストップで対応。打ち合わせでは、お客さまのイメージを丁寧にヒアリングし、予算内で最適なプランを提案します。「スペースを有効活用したい」「将来的な拡張を考えたい」といった要望にも柔軟に応じます。
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