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屋根塗装は意味がない?塗装が必要な屋根材や必要な理由を解説

2024/01/11 2024/05/15
屋根塗装は意味がない?塗装が必要な屋根材や必要な理由を解説

屋根には住まいを雨風や雪から守り、内部の安全性と快適性を確保する役割があります。「屋根塗装は意味がない」と考えている方も多いかもしれませんが、その保護機能を維持するために屋根塗装が重要です。塗装が劣化すると、屋根材の保護機能が失われ、雨漏りや腐食が進行し、高額な修繕費用が発生する恐れがあります。

そこで本記事では、屋根塗装が意味ないケースや塗装するべき場合と、その理由を徹底解説。屋根塗装が必要な屋根の種類についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

屋根塗装が意味ないケース

屋根の寿命を長持ちさせるために重要な塗装メンテナンスですが、住宅によっては「屋根塗装が意味ない」ケースもあります。

  • 屋根材が粘土瓦の場合
  • 築年数が浅い場合
  • 屋根の劣化が進んでいる場合

屋根塗装が必要かどうかは、使用している屋根材によっても異なります。また、築年数が浅く、カビや色褪せなどの劣化が見られない場合は基本的に塗装メンテナンスは必要ありません。

逆に、雨漏りやシロアリによる腐食など劣化が深刻な場合は、塗装だけでは対応できない場合もあるため注意が必要です。

それぞれのケースについて詳しく解説するため、ご自宅の状況と見比べてみてください。

屋根材が粘土瓦の場合

粘土を成形して造られている粘土瓦は、陶器のように丈夫で耐久性が高く、基本的に塗装は不要です。自然災害などで大きな被害を受けなければ、100年以上使用できると言われています。

塗装しなくても素材の劣化は見られませんが「瓦屋根を好きな色に変更したい」「色褪せを少し補正したい」という場合は、塗装を行うのもひとつの方法です。

築年数が浅い(築10年未満の)場合

屋根の寿命は築約10年程度と言われているため、新築や築年数が浅い場合は屋根塗装が必要ないケースが多いです。築年数が10年前後経過すると、雨風や紫外線による劣化症状が目立ち始める場合があります。

ただ、この「10年」という数字は目安であり、屋根材や気候、日当たりにより劣化速度は異なるため注意が必要です。

ひび割れやカビなど、特に目立った劣化が見られない場合は、基本的に塗装メンテナンスは必要ありません。ただし、素人だと劣化状態を判断するのが難しいため、塗装が必要かどうかは自分で判断せず、知識のある専門業者にチェックしてもらうのがおすすめです。

屋根の劣化が進んでいる場合

「塗装がほとんど剥がれている」「屋根にひびや欠けが生じている」のように、屋根の劣化が進んでいる場合は、塗装だけでは対応できません。

放置していると、劣化した箇所の防水効果が弱まることで、雨水が侵入し、雨漏りとなります。更には、カビや腐敗などのさまざまな問題の原因に。

また、劣化した部分の屋根材が剥がれ落ち、人に大ケガをさせてしまうリスクもあります。この場合は、屋根塗装ではなく、葺き替え工事またはカバー工法の大規模な修繕工事が必要になります。

屋根の葺き替え工事

屋根の葺き替え工事では、既存の屋根自体を撤去し新しい屋根に張り替えます。必要に応じて野地板や防水シート(ルーフィング)を補修または新しくします。そのため費用相場は約100~180万円程度となります。屋根の材料自体を変更することも可能で、その場合は200万円を超える可能性もあります。

屋根カバー工法

カバー工法では、既存の屋根に新たな屋根を被せて施工します。屋根の撤去費用がかからない分、芯木や野地板などの追加費用が必要となります。費用相場は約110~200万円程度となっています。

上記のように、葺き替え工事とカバー工法を比較しても、工事費用に大差はありません。カバー工法は屋根を重ねることで住宅の耐震性が低下する恐れもあるため、特別な理由がない限りは葺き替え工事を選択するのがおすすめです。

塗装メンテナンスで対応できない場合は、どちらの工事を選択するか塗装業者と相談して決めるようにしましょう。

屋根塗装が必要な3つの場合と理由

塗装が必要ない屋根材もありますが、屋根塗装をすることで防水性を保ったり、美観を維持したりすることができます。また、劣化を放置していると、かえって後の修繕費用が高額になる可能性もあるため注意が必要です。

ここからは、屋根塗装が必要な3つの場合と理由について解説するので、塗装メンテナンスをするか迷っている方はぜひ参考にしてください。

防水性や耐候性を保つため

屋根塗装は、屋根材を雨風や紫外線から守るためにも重要な役割を果たしています。屋根塗装を行わなければ、劣化スピードが早まり、雨漏りやシロアリによる腐食を引き起こす可能性があるでしょう。特にひび割れや色褪せ、サビ・コケの発生が見受けられたらメンテナンスが必要な時期であるというサインです。

屋根材の防水性や耐候性を維持するためにも、定期的な塗装メンテナンスは欠かせません。劣化が進行すると、屋根の破損や倒壊につながる恐れもあるため、安全を確保するためにも早めに塗装することが大切です。

美観維持のため

屋根の劣化によって、色褪せやカビ、サビなどの症状が起こる可能性もあります。これらの症状を放置していると、屋根のツヤが失われ、古びた印象になってしまうかもしれません。

色褪せやサビを防ぎ、住宅の美観を維持するためにも、屋根塗装は重要な役割を果たします。塗装メンテナンスすることで防水性や撥水性を保て、外観を美しく維持することが可能です。

また、屋根塗装では塗料の色も希望によって変えることもできるため、外観の雰囲気を変えたい場合にも有効な手段と言えるでしょう。

修繕費用が高額になる可能性があるため

前述の通り、屋根塗装で定期的なメンテナンスを行わなければ、屋根の葺き替えやカバー工法といった大規模な屋根工事が必要になり、修繕費用が高額になる可能性があります。寿命を迎えた屋根は塗装しても意味がないため、屋根材を丸ごと交換しなければいけません。

雨漏りなどの症状が出る前に、塗装メンテナンスで防水性や耐候性を維持し、住宅の劣化を防ぐようにしましょう。

以下の関連記事では、屋根塗装の費用相場についてまとめています。屋根塗装を検討されている方は是非ご覧ください。

関連記事:屋根塗装の費用相場

塗装が必要な屋根材

一般的に「セメント瓦屋根」 「スレート屋根」 「ガルバリウム屋根」「トタン屋根」の4種類には、塗装メンテナンスが必要になります。

セメント瓦屋根

屋根塗装,セメント瓦屋根

セメントを主成分とするセメント系瓦(モニエル瓦含む)は、粘土瓦に比べて耐久性が低く、防水性にも劣る傾向にあります。寿命は約30~40年と長いですが、紫外線や雨風にさらされることで年々劣化が進行します。

劣化を放置すると、雨漏りの被害が発生し、大きなひび割れや腐食を引き起こす恐れも。屋根材の劣化を防ぐためにも、築10〜15年を目安に塗装メンテナンスを行うのがおすすめです。

スレート屋根(スレート瓦・カラーベスト・コロニアル)

屋根塗装,スレート屋根

セメントを薄く加工したスレート屋根は、日本の住宅に最も使われている屋根材と言われています。比較的安価で耐震性が高いメリットがある一方で、雨風や紫外線によってひび割れしやすいデメリットもあります。

特に紫外線による劣化が進むと雨水を吸収しやすくなるため、定期的な塗装メンテナンスが欠かせません。塗装を行わないと、屋根の浮きや反り、カビの繁殖などが深刻になり、大規模な修繕工事が必要となるため注意が必要です。

築8~10年程度が塗装の目安なので、劣化症状が見られたら早めに依頼を検討しましょう。

ただし、2000年前後に製造された「パミール」や「コロニアルNEO」といったスレート屋根は注意が必要です。発がん作用があると健康への危険性が問題視されたことで、アスベストを含まないスレート屋根となっているため、耐久性が低くなっています。そのため、業者が屋根に登ったり、汚れを落とすために高圧洗浄を行うと屋根が更に痛むことがあります。この場合は屋根塗装はしない方が良いでしょう。

ガルバリウム屋根

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アルミニウムや亜鉛などを素材とするガルバリウム屋根は、軽量で耐震性に優れているのが特徴です。

防水性も比較的高いですが、経年劣化でサビが発生する点には注意が必要。サビが進行すると屋根が腐食し、穴が開いてしまうケースも少なくありません。

ガルバリウム屋根の寿命は築10〜15年程度が目安なので、サビが目立ち始めたら塗装メンテナンスを検討してください。

トタン屋根

屋根塗装,トタン屋根

トタン屋根とは、その名の通り「トタン板」が使用されている金属屋根のことです。トタン板は、薄い合板に亜鉛メッキを施した板状の素材で、住宅のほか倉庫や工場などに多く用いられています。

近年ではあまり使用されていない屋根材ですが、安価で施工期間が短いのが特徴です。ただし、サビやすく耐久性も低い傾向にあるため、現在ではガルバリウム鋼板が使われるケースが多くなっています。

目安としては、約5~10年のタイミングで塗装メンテナンスを行うと良いでしょう。

屋根塗装の可否に迷ったら業者に相談を

屋根塗装をするかどうか迷ったら、まず専門業者に相談してみるのがおすすめです。業者によっては無料点検・診断をしてくれる場合もあり、現調報告書という書類をもらえます。


ただし、業者に相談する場合は、屋根塗装に精通した業者を見極めることが重要です。悪徳業者に依頼してしまうと、適切に劣化状況を見抜けず、高額な費用を請求されるケースもあります。

また、「手間が省ける」「トータルの費用を抑えられる」などの理由から屋根塗装を外壁塗装とセットで行うケースもありますが、屋根と外壁では劣化速度が異なる場合もあるため、どちらにも精通した塗装業者に相談し、必要性を確認してもらうと良いでしょう。

「疑問点や不安点がある場合は質問する」「複数の業者に診断を依頼する」など、屋根塗装を行う場合は、信頼できる業者を選ぶことが大切です。

屋根塗装にかかる費用相場

屋根塗装の適正価格を判断するためにも、あらかじめ費用相場は把握しておくことがポイントです。屋根塗装にかかる費用は、大きく「屋根材」「使用塗料」「塗装面積」「劣化状況」「足場代」「人員数」によって変動します。

坪数・屋根面積別の費用相場を下記にまとめているので、依頼した見積もり金額が正当かどうか確認してみてください。

建物の面積(坪数)屋根面積の目安費用相場
20坪36~50㎡約17~42万円
25坪62~87㎡約50万円~70万円
30坪74~104㎡約60万円~80万円
35坪87~122㎡約75万円~105万円
40坪100~140㎡約85万円~120万円
45坪118~165㎡約95万円~135万円
50坪124~174㎡約100万円~155万円

一般的な戸建て住宅(30坪前後)にかかる屋根塗装の費用相場は、約50〜70万円です。また、塗装費用は、使用する塗料のグレード・種類にも大きく左右されます。下記に1㎡あたりの単価と耐用年数をまとめているので、どの塗料を使用するかの参考にしてください。

塗料の種類・グレード耐用年数単価/㎡
ウレタン系塗料5~7年1,500~2,000円
シリコン系塗料6~12年2,000~2,500円
フッ素系塗料8~15年3,000~5,000円

基本的に、耐用年数が高い塗料ほど単価も高くなる傾向にあります。なお、熱の吸収を抑制できる「遮熱塗料」もありますが、瓦屋根など屋根材によっては効果が期待できない場合もあるため注意が必要です。

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本記事では、屋根塗装が意味ないケースや塗装するべき理由を解説しました。屋根塗装を適正価格で依頼するためにも、費用相場は事前に確認しておくのがオススメです。

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