大型犬を飼いたい!人気の犬種と飼育時の注意点5つ
穏やかで賢く、優雅な佇まいの大型犬ですが、小型犬よりも飼うハードルが高いと考える方は多いのではないでしょうか。住環境やお世話など、気をつけなくてはならないポイントは多くありますが、しっかり知識をつけて準備をすれば、しつけがしやすい犬種もたくさんいます。
大切な家族を迎える前に、まずは大型犬を飼うときのポイントを学びましょう。
大型犬を飼いたい!飼育時のポイントと注意点5つ
1.運動が大好き

大型犬はそのほとんどが牧羊犬または狩猟犬として生まれたので、毎日の適度な運動は不可欠です。運動不足だと溜まったエネルギーを発散することができず、やがて問題行動へと発展してしまいます。
1日最低1時間の散歩を心がけましょう。
可能であれば大きな庭付きの広々とした家で、自由に動き回らせてあげる環境が大型犬には最適と言えるでしょう。大型犬は室内で飼育が可能です。しっかり動けるように、ドッグランへ連れていき、リードを外して自由に走り回らせてあげるのも良いですね。
2.食事量もたっぷり

体格の良さからも分かるように、大型犬は基本的によく食べます。目安として、1日に必要な食事量は犬の体重を40で割った数です。
例えばゴールデンレトリーバーの平均体重を25kgとすると、およそ1日に625g(カロリー換算1250kcal~3750kcal)の食事が必要ということになります。一方、小型犬のチワワ(平均体重を2kgとする)が必要とする1日の食事量はおよそ50g(カロリー換算100kcal~300kcal)です。
体格の違いによってどれだけ食事量に差が出るかが一目瞭然ですね。
3.広い住環境が必要

大型犬は屋外、屋内どちらでも飼育が可能ですが、オススメなのは屋内です。屋外ではコミュニケーションを取る機会が減り、病気など犬の体調の変化にも気づきにくくなってしまいます。
犬の抜け毛で室内が汚れるのを嫌がる飼い主や、室内で粗相をされるのを避けたいからと屋外で飼うこともあるでしょう。しかし基本的なブラッシングを心がけ、トイレのしつけをきちんとすればそのような心配無しに屋内で愛犬と心地よく過ごすことができます。
屋内での大型犬の飼育に向いているのは、基本的にマンションよりも一戸建て。やはり大型犬は小型犬、中型犬よりも広い生活空間を必要とするので、あまり自由に動き回れないとストレスが溜まり、吠え続けるなどの問題行動が現れてくる可能性があります。マンションによっては、小型犬・中型犬は飼育OKでも、大型犬は難しい場合も。
公共のルールの縛りが比較的緩い一戸建てで、自由に過ごさせてあげることが大型犬の心身の健康に役立ちます。
4.犬種により、気性が違う

大きさに関わらずですが、犬種により性格に特徴があります。しつけのしやすい犬や、寂しがりの犬、活発な動きを好む犬などさまざまです。
大型犬には比較的温厚で優しい性格の犬種が多く見られます。若いうちにしつけをしっかり行えば、人に危害を加えることはありませんが、獰猛な気質を持つ大型の犬種もいます。家族に赤ちゃんや子供がいてこれから大型犬を飼う予定の人は、犬種の特徴にも注意しましょう。
5.大型犬の寿命

大型犬はその見かけから、体が強そうで長生きしてくれると思ってしまいがちですが、小型犬や中型犬よりも寿命が短いと心得ておきましょう。長生きの場合は16年ほど生きる場合もありますが、大型犬の平均寿命は約10年程度です。
大型犬の寿命が短い理由は、体の大きさに肺や心臓の機能がうまくついて行かず、常に酸欠気味の状態になっているためとされています。したがって細胞の老化が早まり、短命になってしまうのです。
保険や医療費なども、大型犬は高く設定されています。一度家族に迎えたら、最後まで責任を持って飼育することが必要です。食費やトリミングなども合わせると、年間で50万円程度はかかる見積もりです。経済面でも問題ないか、きちんと計画を立てましょう。
大型犬大集合!日本でもよく飼われている犬種や特徴
1.ラブラドルレトリバー

英語名:Labrador Retriever
原産国:カナダ
特徴・性格:好奇心旺盛、活動的、力が強い、温厚で人が好き
大型犬の中で1、2を争う人気の犬種、ラブラドルレトリバー。毛の色はゴールド、ブラック、チョコレートのおよそ3種類。その賢さと忠誠さで盲導犬としても活躍しています。
性格も非常に温厚で人懐っこく、無駄吠えや反抗性、攻撃性が非常に低いため、赤ちゃんや子供のいる家庭でも飼育しやすい犬種と言えます。ただ、十分な運動を必要とするので、比較的時間と体力に余裕がある家庭に向いています。
2.ゴールデンレトリバー

英語名:Golden Retriever
原産国:イギリス
特徴・性格:好奇心旺盛、活動的、力が強い、温厚で人が好き
ゴールデンレトリバーはその遊び好き、人好きの性格で知られる犬種です。ラブラドルレトリバーと同様、温厚な性格なので、大型犬を初めて飼う場合でも飼育がしやすいでしょう。
その愛嬌のある見た目と性格から、国外問わず多くの映画に出演しています。邦画では、北海道に住む女の子がゴールデンレトリバーのソックスと成長していく姿を描いた、『犬と私の10の約束』(2008年)がその一つです。
3.セントバーナード

英語名:Saint Bernard
原産国:スイス
特徴・性格:温和、辛抱強い、賢く責任感が強い
セントバーナードは、大型犬の中でも最大級の大きさを誇る、スイス原産の犬種です。温和な性格で、人命救助にも使われるほど状況判断に優れています。
セントバーナードが出てくる映画で最も有名なものといえば、コメディ映画『ベートーベン』(1992)でしょう。翌年には続編の『ベートーベン2』も公開されました。アメリカのごく普通の家庭、ニュートン家にやってきた、頭のいいセントバーナードの仔犬。ベートーベンと名付けられたその仔犬はみるみるうちに成長し、様々な騒動を引き起こします。年齢を問わず家族一緒に楽しめる映画です。
4.ダルメシアン

英語名:Dalmatian
原産国:クロアチア・ダルメシア地方
特徴・性格:陽気で人懐こい、警戒心が強い、非常に活発
ダルメシアンはディズニー映画『101匹わんちゃん』(1961年)でもおなじみ。賢くてフレンドリー、その白地に黒模様の毛皮が印象的な人気犬種です。昔から馬車と走るような仕事をしてきたので、非常に活発で体力十分。
活動的な性格で、飼い主の言うことをよく聞くのでしつけがしやすいと言われています。しかし、人懐こい反面、飼い主以外や慣れない人には警戒心が強いという一面もあります。
5.ドーベルマン

英語名:Dobermann
原産国:ドイツ
特徴・性格:穏やか、賢い、忠実、警戒心が強い
ドーベルマンはドイツ原産、その賢さと身体能力の高さで、警察犬としても活躍しています。アメリカン・タイプとヨーロピアン・タイプの2種類が存在し、ヨーロピアン・タイプはがっしりとした体格で主に警察犬として活躍。対するアメリカン・タイプは体格が小さめで人懐っこい性格なため、飼育に向いているとされています。
しつけがしやすく、家族には非常によく懐く従順な犬種と言えます。しかしその一方で家族以外の人間や犬に対し警戒心が高く、攻撃的になることもあります。仔犬の時期にしっかりとしたしつけを行うことが重要です。
6.シベリアンハスキー

英語名:Siberian Husky
原産国:アメリカ
特徴・性格:活発でエネルギッシュ、人懐こい、暑さに弱い
シベリアンハスキーは、その容姿ゆえにクールな印象を持たれがちですが、実際は遊び好きで人懐っこい犬種。飼い主に従順で他の犬とも協調性があるので、多頭飼育にも向いています。優しい性格なので赤ちゃんや子供との生活にも向いています。
ただ、元々は雪国生まれでソリを引くために使われていた使役犬なため、かなりの運動量が必要になります。毎日十分に運動させ「疲れさせてあげる」ことも、大切なしつけの一つです。また、暑さに弱いので、高温多湿の日本の気候で飼う時には、注意が必要でしょう。
最後に

大型犬の飼育時に押さえておきたいポイントと注意点、そして知名度の高い大型犬の性格までご紹介しました。小型犬、中型犬と同様基本的なしつけをしっかり行い、出来る限り犬にとってストレス要素の少ない生活を与えてあげるよう心がければ、大型犬との暮らしも夢ではありません。
犬の飼育も子供を育てるように愛情と手間をかけ、家族のかけがえのない一員として一緒の生活を楽しみましょう。
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