犬にタマネギは絶対にダメ!理由と誤飲時の対処法3つ
絶対に犬にタマネギをあげてはいけません。中毒症状などを引き起こし、ひどい場合には死に至ります。人にとっては栄養があっても、犬にとってはそうではありません。
犬にタマネギを与えてはいけない理由や誤って食べてしまった場合の対処法をご紹介します。
(参照元情報:山田動物病院、厚別中央通どうぶつ病院、オダガワ動物病院、神戸フランダース犬猫皮膚科動物病院、てらだ動物病院、2017年5月現時点情報。医療に関する判断は必ず専門の医師の判断を仰ぐようにしてください。)
タマネギの栄養素
1.ケルセチン
皮や食用部分に含まれ、血糖値を下げたり、血液代謝を促したりする作用などがあります。
2.硫化アリル
匂いの成分で、生で食べることでビタミンB1の吸収率を向上させることができます。
3.硫化プロピル
生で食べると血液代謝の促進、加熱するとトリスルフィドなどの成分に変化し、血糖値を下げるなどの効果があります。
犬が絶対にタマネギを食べてはいけない理由とデメリット4つ
犬がタマネギを食べると、中毒症状を引き起こします。嘔吐や下痢、貧血や黄疸などが発生し、最悪の場合には死に至ります。また、症状が出るまで個体差があり、一般的にはタマネギを食べてから、一日から数日後に症状が発生するとされています。
1.犬がタマネギを食べると起こること
タマネギの成分に、アリルプロピルジスルファイドというものがあります。犬が食べると、血液中の赤血球を壊し、酸素不足を引き起こします。貧血などの症状が出るのはそのためで、最悪死に至らしめます。
成分が犬に適さないことももちろんですが、タマネギに対して犬それぞれの体質がどう反応するのか?そこが犬によってわからないことが怖いポイントです。犬個体の遺伝子要因で症状の軽度重篤が変わります。少量だから大丈夫、とは言いきれないのです。
2.加熱していたらいいの?
アリルプロピルジスルファイドは、加熱しても死滅しません。したがって、加熱したタマネギでも食べさせてはいけません。
3.少量ならいいの?みじん切りは?致死量は?
アリルプロピルジスルファイドによる中毒は、犬の個体差があると言われています。一般的に体重1kgにつきタマネギを20g以上食べた場合、症状などが発生すると考えられています。しかし、犬の健康などを考えれば、たとえ少量でもみじん切りでも、タマネギを絶対与えないことです。
4.誤飲してしまったら?
吐かせるという方法があります。あるいは、一日から数日経過しても、嘔吐や貧血などの症状がなければ問題ないとも言えます。しかし、誤飲してしまったのであれば、すぐに獣医師に診察してもうらのが、ベストな対処方法でしょう。
こんなメニューに含まれている!タマネギが材料として使われやすいメニュー
1.ハンバーグ
ご自宅のハンバーグのレシピは、タマネギを入れますか?甘みなどを出すためにタマネギを使うこレシピのご家庭は多いでしょう。火を通しているので問題ないと思うかもしれませんが、犬に中毒を引き起こすアリルプロピルジスルファイドは、加熱でも死滅しません。
2.かき揚げやオニオンリングなどの揚げ物
かき揚げやオニオンリングなど、タマネギが使うことがあります。ほんの僅かでも、犬にとって危険なので、人用の揚げ物は絶対に与えないようにすべきでしょう。
3.野菜炒めなどの炒めもの
炒めものでも、見た目にはタマネギが分からないものがあります。酢豚などの中華料理にはさりげなく玉ねぎが使われていることも多々あります。また、タマネギを一切含めない炒めものでも、タマネギを刻んだまな板をそのまま使い、野菜などを刻めば、アリルプロピルジスルファイドが付着することもあります。
犬が食べてしまった時の応急処置と対処法3つ
1.対処法と症状
個体差があるとはいえ、中毒症状が出るまでに一日から数日とされています。少なくとも、翌日まで経過を観察しましょう。症状はまず尿に出ます。色が濃い茶色に変化した尿は血尿で、溶血性疾患が起きている可能性が高いです。タマネギを食べた後に尿の色が違う、行動が違うなど、いつもと変化があればすぐに病院に行きます。その際トイレパッドなど、尿の色がわかるもの、尿がわかるものを持参すると獣医も程度の把握ができ、診察がスムーズに行きます。
中毒が悪化すると、血液内で赤血球の破壊が始まります。薬を投与するなどの対処法を撮っても経過が変わらないと、輸血を行います。輸血が必要な段階までの症状が悪化すれば、さらに悪化して悲しい結末につながる可能性も高まります。
2.吐かせる対処法
玉ねぎが消化吸収する前に、塩水あるいはオキシドールを使って吐かせる方法があります。塩水の目安はスプーン3から4杯、喉の奥に流し込み吐かせます。オキシドールにおいては、50%程度薄めたものを飲ませるものです。目安は体重5kgにつき1ccとされていますが、大量に摂取し無理に吐かせる手段は胃の粘膜を傷つける危険性もあるので獣医や専門家の判断を仰ぎましょう。
3.タマネギの皮を食べてしまった時は?
玉ねぎの皮には食用部分と同じくケルセチンという成分が含まれており、近年は玉ねぎの皮茶や玉ねぎの皮を粉末にしたものなどの栄養価が注目されています。皮を使って出汁をとりスープにする、というレシピもあるぐらいです。しかし犬にとって、このケルセチンが有毒です。
皮であっても万が一犬が口にしたら、量が多い際は塩水やオキシドールを使い吐かせる、もしくは吐かせてもいいか至急動物病院や獣医に確認をする、量が多く内容でも数日は体調変化がないか経過を見てください。
最後に
タマネギは身近な食材で、人にとって良いものなら犬にとっても同じだろうと考えてしまうかもしれません。ましてや、ペットの家族化が当たり前となっている今日では、ついついそのように思ってしまうことでしょう。しかし人間は食べますが、犬は食べてはいけません。飼い主ができる対処法はありますが、わずかでも食べてしまったらすぐに獣医師に診察してもらうのがやはりベストな選択ですし、安心できますが、基本的には大事な愛犬がタマネギを食べないように注意してください。
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