10/20/2017

MCとは?金子 タカさんインタビュー【プロMCの仕事内容】

「MCとは?」とGoogleで検索をすると、「司会、司会者、番組進行役(英: master of ceremonies, master of ceremony)のこと。 転じて、コンサートなどで、演奏の合間に演奏者が話をすること、またはその時間。」と出てきます。

MCという言葉はこのように、司会進行者を指すことが多いです。

では司会進行とは何でしょうか?

司会進行と言っても、テレビ番組のように録画や撮り直しが利く場の司会もあれば、ステージに上がり観客を前にイベントを進行させる司会、会議の司会進行などもあります。「司会進行」と言っても仕事の場も内容も様々です。

ここでは「MCとは?」という軸で、ステージMCのプロである金子 タカさんにお話を伺いました!

MCとは、どのような仕事ですか?

「MCといっても色々な仕事があると思います。

僕の仕事は、各種イベントのMC、世界最大のバンドコンテストであるエマージェンザのマネジメントとMC、結婚式のMC、更に言うと通訳、英語の先生、歌詞の英訳や英詞の提供など、一つにとらわれず幅広く、自分の能力を最大限に生かせる仕事を主に受けさせて頂いてます。」

「結婚式に関してはCRAZY WEDDINGというクレイジーで最高に面白い、株式会社クレイジーが提供する完全オーダーメイドの結婚式を中心にお仕事を頂いてます。でなければこの見た目で結婚式の司会はできません(笑)。

基本的にフリーランスとして色々な仕事をお受けしてますね。」

テレビの司会者とMCは同じですか?

「面白い質問ですね・・・僕の中では(テレビの司会者とステージMCは)別だと思っています。テレビの司会のお仕事やネットTVのMCという経験をさせて頂いた事があるんですが、そういう司会は番組そのものをうまく回し、出演者にバランスよく話を振り、カメラや画面に向かって司会進行をするというイメージを持ってます。もちろん番組にもよると思いますが。」

「しかし、例えばCRAZY WEDDINGのMCやライブイベントのMCは、ただ進行させるだけでは司会として物足りないと言われてしまいます。

会場の空気を読みながら空気を変えたり、次のコンテンツに入る時にお客様の注目の矛先を変えたり、とにかくその場にいるお客様を楽しませなくてはいけません。」

金子さんがMCとして仕事をする上で心がけていること、守っていること、ルールにしていることなどがあれば教えてください

MCとは 金子タカ Zehitomo 司会

(無断転載厳禁)

「台本にとらわれすぎないことを心がけてます。最近は台本を1回書き切ったら本番用に新しい台本を用意して、自分で書いた文言をほとんど消しちゃいます。そうする事で、その場の空気を読んで自然と言葉が生まれるんです。」

「あとステージで見える部分だけがMCの仕事ではないと思ってます。出演者とステージ裏で笑い話をして緊張を解いたり、ケアする事でリラックスした状態でステージへ送り出せるようにしたりもします。後は緊張している出演者がいたら、自分で発見した『緊張をコントロールする方法』を伝授したり(笑)。

緊張の仕組みを理解しようと考えた時に緊張=感情の一つだ、それなら他の感情同様コントロールできるはずって思って色々実践したらコントロールできるようになったんです(笑)」

MCの仕事の面白さ、やりがい、達成感を感じる瞬間を教えてください

MCとは 金子タカ Zehitomo 司会

(無断転載厳禁)

「お客さんやその場の参加者が笑顔になっていたり、楽しんでいることがわかるとこちらも楽しくなります。普段はバンドで活動しているんですけど、ライブをしているときにお客さんも楽しんでいる表情を感じ取れた時は嬉しいし、そういう面白さはあります。

つい先日、結婚式の司会をした時に『神司会だった』という感想をいただいて(笑)。とても嬉しかったです。こういう感想をいただけるとやりがいを感じます。」

「イレギュラーが発生した時にいかに楽しめるか?会場の空気を変えられるか?という判断もMCとして試される瞬間であり、面白い部分だと思います。

前に、結婚式の最中に停電しちゃったんですよ。もう完全に真っ暗(笑)。ゲストの皆さんの安全を確認した上で、「復旧の目処が立たないから、そのまま進行してください」ってプロデューサーから指示を受けまして…無茶振りです(笑)。

とにかく光が必要だったので「スマホの懐中電灯機能を使って会場を照らしましょう」と呼びかけ、スタッフはもちろんのこと、ゲストの皆様にも手持ちのスマホで協力してもらいました。スピーカーも落ちてたのでもちろん地声で(笑)。

そのまま復旧せずに、新郎新婦ご退場のタイミングを迎えてしまった時に『これから二人は新しい道を歩んでいきます。お互いの手を取り合う事でどんな困難な道でも二人なら乗り越えられるでしょう。しかし、もし二人の道が今日のように暗く、見えにくくなってしまった時はどうか皆様、今日という日を思い出して、同じように二人の道を照らしてあげてください!』というコメントがその場で降ってきて。何とか難を逃れる事が出来ました。

こういう瞬間的なインスピレーションは必要だと思いますし、普通は味わえない達成感を感じます。」

華やかに見えるMCの仕事の大変さや、苦労を教えてください

MCとは 金子タカ Zehitomo 司会

(無断転載厳禁)

「MCをする人はもともと、人前に立つのが好きな人だと思うので、大変さや苦労よりも楽しんでいる人が多い気がします。

ただ、結婚式の仕事には独特のプレッシャーが常にありますね…結婚式の司会者のほとんどがたぶん当日初めて新郎新婦とお会いすると思うんですよ。CRAZY WEDDINGの場合でも事前に一度しかお会いしません。

それでも二人の人生の一大イベントである結婚式を背負う。結婚式って2人がこれから何度も思い返す、記録に残る本当に大切な思い出ですよね。僕はそこにプレッシャーというよりも『責任感』を感じてMCという仕事と向き合うようにしてます。押しつぶされないように、しっかりと背負う気持ちを強く持って当日を迎えます。」

「あとは声の仕事なので、体調管理の中でも喉のケアは入念にします。生しょうがとマヌカハニーという蜂蜜を生姜湯に混ぜて、水筒に入れて1日かけてゆっくり飲んで喉を潤したり…結構大変です(笑)」

MCの仕事に向いている人はどのような人ですか?

MCとは 金子タカ Zehitomo 司会

(金子さんの、テレビのお仕事の様子。無断転載厳禁)

「しっかりと内容を伝えられる人かな…場の空気を読んで、発言のタイミングを見極められることも大切だと思います。声がいい人や、自分のタイミングを持っている人もいいですね。

タイミングというのは、司会が上手い人は、その人が喋り出した途端に空気が変わるんですよ。自分のリズムを持っていて、それによって空気が変わる感じ。みんながその人に気づかないうちにコントロールされていて、気づかないうちに聞いてたり、何かに注目していたり。

こういう人はMCの仕事に向いているし、MCはこうあった方がいいですよね。」

MCには努力と訓練を積めば目指せますか?また、どのような努力や訓練がありますか?

「まず何より『話す』ことが好きで得意でないと、難しいかもしれないですね。僕はMCになるためのレッスンやクラスは受けたことないのでよく『独特なMC』という表現をしていただく事があります。やってみたい人はとりあえず現場に立ってみたらいいかもしれません。

例えば友人の結婚式の二次会で司会をしてみたり。現場を経験する事はどんな練習よりも身になるし、成長するチャンスだと思います。良い意味で『一般的』ではない、自分にしかできないMCを見つけられるかもしれません。」

「あと僕はMCという仕事をいい意味で『仕事』として捉えないように、自分のマインドを誘導します。お客さんを楽しませるだけでなく、自分も楽しむ。『仕事としてやっています!』というより、ライフワークとして自分を表現する一つの方法だと思っています。」

金子さんは、どうしてMCのお仕事を始めたんですか?

「もともと、というか今もしているんですけど、バンドをやってまして…昔やっていたバンドで、バンドの世界大会『エマージェンザ』に出場して。まぁ準決勝で普通に負けましたけど(笑)。

出場する時に知ったんですが、エマージェンザの日本大会を取りまとめる株式会社WINDGATEという会社の副社長と、当時僕が所属していたバンドのボーカルが知り合いだったんですよ。

そういう不思議な縁もあり、当時のエマージェンザの担当者が辞めることになったタイミングで、マネジメントとMCどちらもしてくれる人材として、うちのボーカルがエマージェンザのスタッフに紹介してくれたんです。その時点ではまだMC自体一度しか経験したことなかったのに(笑)。

でもそこでコンテストのマネジメントのオファーを頂き、徐々に生き方がシフトしていったので、本当に感謝しかないです。」

「エマージェンザの仕事のオファーをいただいた時は、バンドを新たに始めるためにメンバーを探している時で、ステージに上がる機会が極端に少なかったんですよ。ステージに上がる数は増やしたい、でもMCをできるのか不安。でも自分はぬるま湯に浸かっていると成長できない。居心地の悪い、不安や逃げ出したいという感情の生まれる現場でこそ成長できると信じているので、そこは迷いなくオファーを受けました。

結果的にこのオファーをきっかけにステージMCを始めて、ステージが紹介を呼んで、紹介が紹介につながって。その瞬間やステージを楽しんでいると、周りから予想していなかった仕事をいただいたりします。

実際今ある仕事は全て、人の紹介で成り立っていて、自分から面接を受けに行ったものは一つもないんですよ。本当、人との『繋がり』に生かしていただいている人生です

だから感謝という気持ちを無くすことなく、これからも幅広く活躍できる現場に挑戦していきます。」

MCとは 金子タカ Zehitomo 司会

(無断転載厳禁)

「MCとは?」という軸でお仕事の内容を説明していただきました。

明確に簡潔にわかりやすく受け答えをしてくださった金子さん。その言葉は「堂々としている」「自信がある」という言葉よりもむしろ、謙虚で誠実な人柄を感じました。

金子さん、ありがとうございました!

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